以下は全国民必読の月刊誌Hanada今月号に、武漢人・湖北人狩りまで 新型肺炎残酷物語。と題して掲載された有数の中国通である福島香織さんの論文の続きである。
彼女の論文もまた、朝日新聞等を購読しNHKのwatch9等のテレビメディアの報道だけを視聴している人達は、真相は何も分からない情報弱者に置かれるだけであることを明示している。
福島香織さんは大阪大学を卒業して産経新聞に入社、復旦大学留学、北京駐在等を経てジャーナリストとして活躍している。
感染源は市場ではない
これまでの経緯を振り返れば、まだまだ中国は何か隠しているのではないか、と疑われても仕方がない。
陳秋実らを拘束していることからも、中国共産党は隠蔽を反省していない。
このコロナウイルスは実に奇妙なウイルスなのだ。
致死率は武漢市内では4%前後(9日の段階で4.06%)、中国国内平均では2%前後。
武漢が医療崩壊を起こしているために致死率が異様に高く出ているという指摘もあるが、季節性インフルエンザの致死率が0.01%だとすると、インフルエンザよりは毒性が強い。
最大2週間の潜伏期間があり、しかも肺炎症状が出ない場合もある。大便のなかでもエレベーターボタンの上でも数日間は生きており、エアロゾル感染も確認された。
当初、高齢者や持病を持つ患者が重篤化しやすいといわれていたが、既往症のない青壮年の死者も出ており、死因が心不全や多臓器不全というケースも報告されている。
一度回復しても抗体ができず、再感染する可能性もあるという。
そして、このコロナウイルスの真の宿主が何なのか、いまだ不明。
当初は華南海鮮市場の生きた野生動物が感染源とみられていたが、金銀潭医院の医師たちの共同リポートによれば、最初の感染者は市場と無関係、10日までに入院した4人のうちの3人が市場に無関係。
最初の感染源は市場ではなく別のところにあり、感染した人か動物が市場にウィルスを持ち込んだと考えるほうが説得力がある。
市場から30kmあまり離れたところにBSL4のウイルスの実験を行う国家バイオセイフティラボがあり、ここでコロナウイルスの動物実験が行われていたことと考え併せると、まさかとは思うものの、このウイルスが本当に自然の変異によって発生したのかどうかも疑ってしまう。
習近平国賓訪問、東京五輪を予定どおりに行いたい政府の意向を忖度しているのか、日本の専門家たちもさほど危険なウイルスではない、怖がりすぎるな、と呼び掛けている。
だが、中国はこれまで散々命にかかわる重要な情報を隠蔽してきたのだ。
このウイルスの正体についても、まだ隠していることがあるかもしれない。
パニックと疑心暗鬼にまみれたこの残酷な病を治す処方箋は、言論・メディア統制の終わりと情報開示以外にないのだ。
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