文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

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その土地を朝日新聞が交換取引に出したとは、「詐欺行為」に近い。

2017年11月29日 14時34分40秒 | 日記

以下は前章の続きである

築地の朝日「本社用地」は、1973(昭和48)年1月、大蔵省(現・財務省)との交換取引で朝日が払い下げを受けた「元・国有地」。

大蔵省との交換取引に朝日が差し出したのは、朝日新聞社有地の杉並区所在「朝日・浜田山グラウンド土地」。

杉並区の地元の人達からは通称「朝日農園」と呼ばれ、「遺跡」以外には、林の中にグラウンドがあるだけの土地だった。 

一方、築地の元・国有地は、元はと言えば海上保安庁水路部跡地。

1万4680平方メートルもある広大かつ都心部でも有数の一等地。

現在の時価は、路線価から推定すると300億円程度。

あの「朝日農園」グラウンドの土地が「交換取引」で大化けした。

田中角栄総理と広岡知男朝日新聞社長の間で話が纏り、政府トップ田中角栄から指示を受けた大蔵省が「交換取引」に応じたと推測される。

しかし、広岡といえども一介の「サラーリマン社長」。

朝日新聞オーナーの村山と上野が背後で介在したことは当然想像される。

朝日は非上場で実質「個人商店」であり、肝心な交渉経緯は開示されていない。 

大蔵省としては、浜田山のグラウンドに「公務員住宅」を建てる計画で「交換取引」に応じた。

しかし、32(昭和7)年から38(昭和13)年に亘って発掘調査が行われ、縄文時代中期の古跡「塚山遺跡」が発見されている土地だった。

この事実を大蔵省が知っていたら、文化財として保護義務があり、官舎用地としては「不適」だった。

建物の建設は不可となる。

その土地を朝日新聞が交換取引に出したとは、「詐欺行為」に近い。

殆ど流通性の無い物件であり、グラウンドか公園程度の利用価値しかない。

この稿続く。


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