文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

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立民の姿勢は、そんな中国を利し、国民の分断を深めてはいないか。

2022年02月10日 10時36分24秒 | 全般

以下は今日の産経新聞、今、現役最高の記者の一人である阿比留瑠比の定期連載コラムからである。
この論文を読んだ人たちの中で、まともな日本人は全員が、立憲民主党に対して反吐がでる思いがするはずである。
それだけではなく、心底から、彼らに強い退場宣告を発するはずである。
見出し以外の文中強調は私。
「沖縄独立」中国利する立民
この5月に、戰後米国統澎下にあった沖縄県は本土復帰50年を迎える。
そんな慶賀すべき年でも、それに水を差すような話は出てくる。
昨年の衆院選で沖縄3区から出馬し、落選した立恵民主党の屋良朝博元衆院讀員が今月4日、自身のフェイスブックに、友人との会話を紹介する形で投稿した一文である。
「最後に笑いながら意見が一致した。『独立したらスッキリするねぇ』」
屋良氏はまた、「世界には沖縄より小さくても独立している国々はたくさんあるなぁ」とも記した。
同日の北京冬季五輪開会式にも言及し、こうつづった。
「小豆島(香川県)くらいの面積しかない小国の代表が晴れやかに入場行進している。そんな夢も悪くないか、と思ったりする」
同胞意識の欠如
屋良氏も、現時点ではあくまで「夢」だとして語ってはいる。
ただ、もしそれが現実化したら、少なくとも尖閣諸島(沖縄県石垣市)はあっという閧に中国に占領されるだろう。
独立が米軍撤退とセットであるならば、沖縄本島も近い将来、中国にのみ込まれるのではないか。
そうなったとき、果たして誰にとって幸福だろうかー。
沖縄独立論をめぐっては、立民の前身である民主党政権の菅直人内閣時代にも、こんなことがあった。
民主党の喜納昌吉参院議員(当時)が著書『沖縄の自己決定権』の中で、鳩山由紀夫内閣の副総理兼国家戦略担当相だった菅氏が政権交代直後、喜納氏に独自の沖縄独立論を語っていたことを暴露したのだった。
それによると、喜納氏が「沖縄問題よろしくね」と言ったところ、菅氏はこんな本音を漏らした。
「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。もう夕ッチしたくない。もう沖縄は独立したほうがいい」
政権の中枢にいる政治家として無責任極まる発言だが、喜納氏はむしろ歓迎する文脈でこのエピソードを紹介していた。
そこで菅内閣の仙谷由人官房長官に記者会見で本紙記者がただしたところ、仙谷氏はこうごまかした。
「(喜納氏の著書のような)検証しようがない伝聞証拠は、刑事訴訟法で言えば証拠能力がない」
当時、民主党の沖縄選出議員は日本国に帰属意識が薄く、政権中枢側も沖縄県民に同胞意識を覚えていないのかとがくぜんとした。
それが屋良氏の今回の投稿と重なってみえる。
筆者は沖縄県の本土復帰25年の平成9年頃に沖縄に出張した際、地元紙の投書欄で読んだ投稿記事を覚えている。
米国統治時代、本土から訪れた社会党議員団を歓迎する県民らに対し、議員側が「日本語がお上手ですね」と述べたのを聞き、同胞だとは思っていなかったのかとショックを受けたといった内容だった。
運動への支援指摘
本紙パリ支局の三井美奈記者は昨年10月、フランス軍事学校戦略研究所(IRSEM)がまとめた世界で影響力拡大を狙う中国の戦略に関する報告書について報じていた。
報告書は、沖縄住民には日本政府への複雑な気持ちが残り、米軍基地への反発も強いため、中国にとって利用しやすい環境にあると指摘した。
中国が独立派を招き学術交流を促したり、中国人が米軍基地近辺で不動産投資を進めたりなどの動きがあると列記した。
また、中国は独立派と同様に憲法9条改正反対運動や、米軍基地への抗議運動を支援しているとも指摘した。
立民の姿勢は、そんな中国を利し、国民の分断を深めてはいないか。
(論説委員兼政治部編集委員)


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