文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

その一人が西原春夫元早稲田総長ではありませんか…西原はそういう歴史的経緯をわからずしゃべっている。

2019年10月17日 19時52分18秒 | 全般

以下は月刊誌WiLL今月号に「日帝36年こそ天国だった古来、韓国は誰からも相手にされず、日陰のような存在だった…と題して掲載された宮脇淳子さんと高山正之の対談特集からである。

私が何度も言及する月刊誌4誌と朝日等やNHKのニュース等を比較すれば、その内容は、正に天と地ほどの差がある事を購読者の人たちは皆痛感しているはずである。 
ルーツを明らかにせよ 
高山  
『週刊ポスト』(9月13日号)が「韓国なんて要らない」という特集を組み、ほうぼうで叩かれました。 
宮脇  
「10人に1人は治療が必要―怒りを抑制できない『韓国人という病埋』」がヘイトだと。 
咼山  
1990年代、アメリカ・イリノイ州の米国三菱自動車製造はセクハラ問題に気を使って当時の大井上社長が社員にくれぐれも「『週刊ポスト』を買うな、あれは持っているだけでセクハラになる」と注意していた。
それでも米政府に訴えられた。
カネに汚いクリントンが企んだ恐喝訴訟で、3,400万ドルも取られた。
『週刊ポスト』とは関係なかった(笑)。
宮脇  
袋とじ企画が見られたらまずいわけですね(笑)。 
高山  
まあ、その程度の雑誌ということか、今回の特集記事を読んでみても、まったく大したことない。
ごく当たり前のことを書いている。 
宮脇 
「要らない」という文言がまずかったんですかね。 
高山 
日本と朝鮮半島の歴史を見れば、「要らない」ことがよくわかる。
互助精神もなく、ただ一方的にたかられ続けてきた。 
ところが、『週刊ポスト』の記事に対して、作家の深沢潮が反応した。
彼女の両親は在日で、結婚・妊娠を機に日本国籍を取得したそうだ。
でも、精神的には韓国人なんでしょう。
韓国人の立場になって、こんなことを書かれたら気持ちが悪いと言うのは当たり前だが、それを誰も言わない。
作家の柳美里も批判した。 
宮脇  
彼女も在日でしょう。 
高山  
柳美里はツイッターで「日本で暮らす韓国・朝鮮籍の子どもたち、日本国籍を有しているが朝鮮半島にルーツを持つ人たちが、この新聞広告を目にして何を感じるか、想像してみなかったのだろうか?想像出来ても、少数だから売れ行きには響かないと考えたのか?売れれば、いいのか、何をしても」と(9月2日)。 
あと、在日じゃないけど、内田樹も小学館では書かないとツイッターで宣言した。 
宮脇  
内田氏は『日本辺境論』(新潮新書)という本を出しています。
日本は辺境の国だから、まわりに頭を下げ続けるべきだと。そういう考えの持ち主なんです。 
高山  
深沢や柳美里は日本にいれば在日についての問題点をわかっているはず。
竹島問題や慰安婦問題にしても朝日が吉田清治を使って慰安婦のウソを書き続けたことを認めたことがあった。
ところが、彼女たちはそういうときは発言しない。
日本のために韓国人の誤解を解く努力もしない。
日本人顔して黙っている。
ところが雑誌で韓国批判の記事が出たら「我々の心を傷つけた」と言う。
それで連載をやめたり、小学館で書かないと言う。
自分のルーツを明らかにしてモノを言うべきだろうが。 
宮脇  
『週刊ポスト』編集部は謝罪文を公表したでしょう。 
高山  
そもそも『週刊ポスト』は謝りグセがある(一同爆笑)。
サイモン・ウィーゼンタール・センターのときも、さっさと謝った。
99年、『週刊ポスト』に「長銀『われらが血税5兆円』を食うユダヤ資本人脈ついに掴んだ」という記事が掲載され、「日本長期信用銀行(当時)が米投資会社に譲渡された背景には、ユダヤ系金融資本の強い意志が慟いているのである」などと報じたことに抗議し、同時にスポンサーに出稿取りやめを働きかけたためだ。 
宮脇  
『新潮45』のように騒ぎが大きくなるかという懸念もありましたが、収束していくでしょう。 
高山  
でも、これで韓国問題の火が消えたらまずい。
朝日・毎日・東京新聞は一所懸命、『週刊ポスト』を批判して、深沢たちを擁護している。
火消し三羽ガラスだ。 
中途半端な人権派 
宮脇  
日本人の中途半端な人権派が問題なんですよ。 
高山  
その一人が西原春夫元早稲田総長ではありませんか。
西原は刑法の権威で、『月刊日本』に寄稿していた。
彼が言うには、日本は朝鮮を植民地にし、民族への配慮もなく抑圧し、搾取したと。
その典型が李王朝の王宮の前に総督府を建てたことだと主張する。 
宮脇  
歴史を知っていればわかりますが、李氏朝鮮の王たちのせいで、当時の朝鮮の民衆は塗炭の苦しみを舐めていました。 
高山  
だからこそ日本が王宮をそのまま残して、近代朝鮮国家をつくるべく総督府を前に建てた。
前近代国家を民主化した歴史を象徴しているというふうに考えられないのかな。 
宮脇  
その総督府の建物も日本は17年間しか使用せず、その後の数10年間、韓国が使用していたのです。
最終的に目障りだとして解体・撤去されましたが。 
高山  
西原はそういう歴史的経緯をわからずしゃべっている。
もう一人あげたい人物が園部逸夫だ。
元最高裁判事で、女系天皇容認論者でもある。
判事のとき、在日の参政権問題では平成7年2月の最高裁判決で、本論では「否定」しながら、「傍論」をくっつけて「在日の参政権はいいことだ」とやった男だ。
その理由について彼は「戦前朝鮮で日本はひどいことをした。その償いだ」ふうのことを言っている。
園部は統治時代の朝鮮で生まれ、台湾で育っている。
16歳のとき終戦を迎えているわけだから、現地の状況は知っていて当然だろう。
にもかかわらず、朝鮮半島と台湾の反応の違いすらわかっていない。 
宮脇  
小中学生のとき、現地にいた人たちの多くは左派的な考え方に染まっています。
当地から帰国した後、戦後のGHQ教育の薫陶を受けて洗脳されていますから。
満洲から引き揚げてきた山田洋次監督もまさにそう。
現地にいた人たちは、子供のころにわけもわからず日本と違う現地のひどい有様を見てきています。
でも、そのひどさの原因は日本のせいではなく、現地人の問題に根差していたのですが、そこがわかっていません。 
高山  
「ウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラム」(WGIP)に染まったというけど、僕自身はそんなことがなかった。
朝鮮戦争時、麻布にいたけど、学校の教育で思想が歪んだという記憶はなかった。 
宮脇  
高山さんは世代がまた別で、アメリカの施政方針が変更された後だからではないですか。
占領当初の2~3年は「日本は完全に悪である」という教育をしていた。
敗戦した理由を受け入れるために、前の世代が悪く、自分たちの世代は正しいと教育し、子供たちは素直に受け取ったのです。
ところが、朝鮮戦争勃発以降日本を味方につけるためにアメリカの方針は180度方向転換しました。  
高山  
田原総一朗も同じことを言っているし、司馬遼太郎だって『坂の上の雲』で坂を上り切ったら、その後は下り坂だったと勝手に決め込んでいる。
思い直すタイミングはいくらで もあったと思うけど。  
宮脇  
それがインテリの難しさです。 
インテリは自分に自信があるから。 
一度受け入れた知識や考え方を、容易に捨てようとはしません。
自らの考えに誤りがあることを、なかなか認めたがらないのです。  
高山  
確かに不思議だったのは、GHQは戦後すぐ共産党を容認して、GHQの力で国会議員も入れた。
ところが朝鮮戦争勃発の半年も前にいきなり非合法にした。あの辺の変わり身は何だったのか。
当時の米外交官、ウィリアム・シーボルトは『日本占領外交の回想』(朝日新聞社)で「どうして日本人は共産党を許すなと訴えるんだろうか」と書くほど、当時のアメリカ上層部は容共派だった。 
宮脇  
ソ連との対立や中国の赤化によって、アメリカも共産主義の脅威に目覚めたんですよ。
「ああ、自分たちは間違っていた」と。
その点で、アメリカはまだ柔軟だったと言えます。
この稿続く。


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