文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

日本人の奴隷根性を助長した「村山談話」…外務省の谷野作太郎の作文によるものです。

2022年12月20日 10時50分58秒 | 全般

随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。
その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。
『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』
彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。
高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。
一方、大江、村上、平野等、作家と称する人間達、自分達を芸術家だと思いこんでいる人間達の多くは、芸術家の名にも値しない存在なのである。
何故なら、彼らは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する、どころか、朝日新聞等が作り出した嘘を表現して来ただけの人間達だからである。
彼らの様な存在は、日本に限らず、世界中の国においても同様なはずである。
つまり、真の芸術家とは、極少数しか存在していないのである。
私が、今の世界で、最もノーベル文学賞に相応しいのは、高山正之を措いて他にはいない、と言及している事の正しさを、本著も、痛切に証明している。


日本人の奴隷根性を助長した「村山談話」
高山 
だから安倍さんはトランプに「正しい歴史」を教えることができたんです。
バランスの取れた世界観の持ち主です。 
それを象徴するのは、「村山談話」への対応。
安倍さんが政界にデビューした頃は、朝日新聞が「ソウルでも慰安婦を強制連行」「慰安婦に日本軍が関与」という嘘っぱち記事を掲載し、世間はこの虚偽報道を真実だと信じるかのようでした。
そこで”受け゛を狙って当時の村山富市総理が「日本は遠くない過去、突然気が狂ったようになってアジア諸国を侵略し、植民地化して酷い目に合わせた。日本が悪うございました」と謝罪した。
外務省の谷野作太郎の作文によるものです。 
これは戦後の日本人を描いたというジョン・ダワーの『敗北を抱きしめて』の序文の書き出しとまったく同じ文脈だ。
日本は世界が驚くような速さと果敢さで近代化を成し遂げ大国への道を歩んだが、ある日突然、だれも予想しなかったような狂気にかられ、残忍になり、周辺を侵略し始め、自滅していったと。
まるで日本人が狂犬病になって噛みつき歩き、結果、射殺されたふうな一人ずっこけ物語が語られている。 
しかし安倍さんの談話はまったく逆で、日本がデビューした時代、世界は西欧、いわゆる「欧鯨米虎」が世界を侵略してアジアやアフリカを植民地化していた。
日本はそれを見て、努力して近代化を成し遂げ、征服者、ロシアを日露戦争で倒した。
それは当時のアジアアフリカの植民地の人々を勇気づけたと。 
しかし、日露戦争の後、欧米が決めた世界の枠組みがブロック経済体制をもたらし、日本を市場から締め出した。
欧米はアジアを植民地化して、そこから収奪した利益で自分たちだけ潤う仕組みを作った。
日本は自ら窮地に活路を見出す意味も込めて、欧米が作った秩序に無謀にも挑み、それを打破しようとしたが、結果的に敗れた。
しかしこの日本の挑戦がアジアを植民地から解放したことは、歴史的な事実です。 
戦後の大きな枠組みであるEUは、植民地を失った欧州の国々が寄り集まった互助組織と言えなくもない。
自分たちの工業化と市場をリンクさせて、自分たちだけ富めばいいという発想の産物。
その原点はどこにあるかといえば、日本のために植民地を失ったという共通分母がある。
だからイギリスも入っている。
そういうEU的な発想の原点を欧米は知っているから、安倍さんの言葉の意味を理解しているはずです。
石平 
だから表面だけでなく、「この人はちゃんと世界史がわかっている」という評価につながっているんですね。
つまり、「こんなに誇るべき国はない」ということ。
それまでの日本は、村山談話に象徴される卑屈で自虐的なイメージに支配されていましたが、それから 180度違う日本、胸を張れる日本像を押し出したわけですね。 

「中国包囲網」を作った安倍元総理の功績
高山 
そして徐々に、安倍さんがG7サミットでも主導的な役割を果たすことになっていきましたね。
石平 
安倍さん自身が参加した最後のG7サミットで、中国を名指しで人権問題と台湾問題を取り上げて牽制した。
ここから安倍さんはG7先進国をまとめて、中国問題に対処するという構図を作り上げました。
そして安倍さんの退陣後、2021年、まさに安倍さんがやった仕事が完全に形になってQUAD(米豪印戦略対話)ができ、AUKUS(米英豪の三国軍事同盟)という連携が生まれた。
2021年6月にイギリスで開かれたNATO首脳会議の共同声明で初めて中国を名指しで批判して、中国を脅威だと位置づける大きな流れができた。
これも安倍さんの偉大なる功績ですよ。
高山 
習近平にしてみれば、安倍さんにやられっぱなし。
それがぽっかり穴が空いたんだから、チャンス到来と思っているはずです。
石平 
ここまで完全に中国包囲網ができあがってきたのに、そこで安倍さんがいなくなってしまった。
直前にNATO首脳会議がスペインで開かれました。
そこに日本の首相とオーストラリアの首脳が初めて招待され、ロシアを脅威だという共通認識とともに、中国への警戒感を再び打ち出した。
第一次政権のときから安倍さんが持ち出した構想が、8年間の努力で大きく開花したと言えるでしょう。
安倍元首相は日本の歴史上、恐らく初めて世界を変える力を発揮した人。
自由主義陣営の対中国包囲網の立役者であって、歴史を作った大変な指導者として後世に名を残すはずです。
高山 
彼がいかにすごい人物だったかを、日本人は忘れてはいけない。 



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