文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

再起できないように船を奪い、彼らの植民都市を奪い、農業国に落とし、賠償金を課し、軍隊も軍船も交戦権も奪う。これが日本の憲法九条のモデルと言われます。

2022年12月23日 11時52分54秒 | 全般

随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。
その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。
『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』
彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。
高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。
一方、大江、村上、平野等、作家と称する人間達、自分達を芸術家だと思いこんでいる人間達の多くは、芸術家の名にも値しない存在なのである。
何故なら、彼らは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する、どころか、朝日新聞等が作り出した嘘を表現して来ただけの人間達だからである。
彼らの様な存在は、日本に限らず、世界中の国においても同様なはずである。
つまり、真の芸術家とは、極少数しか存在していないのである。
私が、今の世界で、最もノーベル文学賞に相応しいのは、高山正之を措いて他にはいない、と言及している事の正しさを、本著も、痛切に証明している。

GHQが日本に押しつけた「カルタゴの平和」
高山 
先ほどの「民間施設攻撃」の話ですが、確かに日本人は、あからさまな民間施設の攻撃や破壊工作はしない。
しかし諸外国を見たら、必ずしもそうではない。
例えば、南北戦争の英雄の一人にシャーマン将軍がいる。
のちに彼の名を冠したシャーマン戦車も登場します。
この将軍はアトランタを落とすと、そこから東海岸のジャクソンビルまで、町も鉄道も何もかも破壊して五十キロ幅の無人地帯をつくった。
「シャーマンの道」とか呼びますが、そういう破壊を平気でやる。
破壊の究極の形態は原爆になるんでしょうが、戦争の本質は、略奪と強姦と殺戮と破壊なんです。
これは旧約聖書で教えられている。
先ほどモーゼの話をしましたが、「略奪できるものはすべて略奪しろ。男は全員、男のタネを宿している可能性のある人妻はすべて殺す。残った処女はこご褒美”として慰み者にしろ」とモーゼが命じています。
だから敵の男だけを皆殺しにして帰還した兵士には「なんだ、他のやつは殺してないのか。もう一度出直せ」と命令して、殺戮をやり略奪をやる。
あとは何も残らない。 
その後ローマ時代になって、地中海の覇権をカルタゴとローマが争い、スキピオがカルタゴを倒すと海洋交易国家カルタゴが再起できないように船を奪い、彼らの植民都市を奪い、農業国に落とし、賠償金を課し、軍隊も軍船も交戦権も奪う。 
これが日本の憲法九条のモデルと言われます。
GHQは日本にも朝鮮、台湾、南方諸島の放棄、軍隊の不保持、交戦権の放棄を突きつけ、「鍋釜が作れるだけの工業水準に落として農業国家にする」という占領政策を押し付ける。 
そしてローマのスキピオは「カルタゴの有力者の子弟はすべてローマに送れ」と命じた。
要するに人質なのですが、戦後日本で言うと「フルブライト留学生制度」です。
カルタゴの人々をローマ人化して、農業国家に作り変えた。 
カルタゴが丸腰になると隣のヌミディアがいいように簒奪を始める。
そこでカルタゴは自衛のために武器を取り侵略者と戦った。
しかしそれはローマとの降伏条件「ローマの許可なく戦争を起こさないこと」に違反したことになる。 
ローマはそれを口実に第3次ポエニ戦争を起こしてカルタゴを攻め、カルタゴの町は焼き払い、貴族たちは皆殺しにし、平民は奴隷に売り払い、最後に更地にした城塞跡に塩を撒いて草木1本生えない荒野にしてしまう。
世に言う「カルタゴの平和」です。
これが日本以外の地で行われてきた戦争の形なんですね。
日本人が理解しようとしても、ちょっと無理かもしれない。 





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