2016年8月14東京都
等々力渓谷
東京都世田谷区等々力
大井町線等々力駅近く、ゴルフ橋のたもとから階段を降りると、そこはまるで別天地の渓谷。多摩川に向かう谷沢川の流れに沿って散策路を歩むと、ついさっきまで街中にいたことがうそのような気分になってきます。等々力不動のみごとな桜、すがすがしい新緑、季節ごとに自然のすばらしさを思い出させてくれます。
☆ ☆ ☆ 寄り道 ☆ ☆ ☆
野毛大塚古墳
野毛大塚古墳は、国分寺崖線上の高台、上野毛から尾山台にかけて広がる野毛古墳群のなかで最大規模の古墳です。平成元~4年に行われた発掘調査によって、古墳の形は帆立貝形古墳(全長82メートル、後円部直径67メートル、高さ11メートル)で、 同種の古墳としては最大級の規模を誇っています。
また、周囲には馬蹄形(ばていけい)の濠(ほり)がめぐり、これを含めた全長は104メートルになることがわかっています。なお、古墳の表面は葺石(ふきいし)で覆われ、都内最古の埴輪列が立てられています。後円部の頂上には遺体を埋葬する施設である主体部(しゅたいぶ)が50年ほどの間に4カ所設けられています。中央の第1主体部からは関東地方最古の鉄製甲冑(かっちゅう)や石製品など、多種多量の副葬品(ふくそうひん)が出土しています。
▲頂上部
▲前方部
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等々力不動尊明王院
▲剣のかたちの石碑
等々力渓谷3号横穴
等々力渓谷横穴(墓)群は、等々力渓谷6基以上からなる横穴墓群のひとつで、昭和48年に発掘されています。横穴墓は全長が13メートルで、崖に横穴を掘った墓室=玄室(げんしつ)・羨道(せんどう)の部分とそこに至る通路である前庭部(ぜんていぶ)にわかれ、横穴部は羨門で区画されています。
▲横倉内部
☆ ☆ ☆ おまけ ☆ ☆ ☆
鈴木家住宅穀倉
鈴木家は谷沢川(等々力渓谷)の脇に構えられ、主屋、土蔵2棟と穀倉が建っています。穀倉は、明治8年(1875)に建てられた小規模な建物です。外壁には板を打ち付け、建物の三方に下屋を設けて屋根を深く葺き下ろし、風雨から建物を守っています。
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