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またもや機器選びの旅に出た:CDプレイヤー編 Part2

2008年04月13日 | Audio

そんな折りに以前、k1xv1xさん宅で聴いたEsotericのX-01D2の音が眼前にちらつくようになった。もちろんこの機種は高額過ぎて購入は出来ないが、クラシックもジャズもどんと掛かってこいという素晴らしい音で鳴らされていたのが印象的であった。まぁ、その際はこのCDPにもとんでもない電源ケーブルが刺さっていたのではあるのですが・・・。
となれば代替え機種ということで、選んだのがX-05。これは意外とどの店にもおいてあってじっくり試聴する機会を得た。そう、このX-05という機種でもしっかりEsotericの音がやはりするのだ。やるなぁ、エソテリック。
昔のエソテリックはティアックの時代を含めて、大まかに言えば、エッジの立つ音との印象が強い。この美点を活かしつつ、微細な情報を出力してくれるという点で、秀逸だと判断した。しかし一ヶ所だけで、購入決定を判断するのは危険だと思い、数ヵ所でこのX-05を聴かせていただいた。それも色々な機材とともにである。

▲購入したX-05。トレイのデザインが違うだけ?。実は天板側板の作りがまるで違うのだ。やはりX-01は凄い
そこで得た結論は「購入するしかないな」という感じであった。面白いことにこのクラスのCDPだと、そのオーディオ店にあるハイエンドな機器との組合せでしか試聴が出来ないということだった。数百万もする機器と一緒ならいい音で鳴るのは当たり前じゃん!とも私は思った。とあるお店に無理を言って総額100万程度の組合せで聴かせていただいた。これが、最終的に購入にいたる契機となった。
この1ヶ月はやはりいろいろな店で聴かせていただいていたので、このX-05の良さ(氏素性)は、この組合せでもしっかり聴き取ることが出来た。それにしてもこのX-05は、店によってエージング時間の差が大きくて、何人かの店員の方もかなり最初と現在では、相当音に違いがあるとおっしゃられていたのがとても印象的なプレイヤーではある。ましてやデジタル出力を使っていたお店はゼロ、そう、一軒もなかった。
さて、そのお店での最初のインプレッションだなのだが、一言で言えば、収録されたCDの音の雰囲気が出るか出ないかがというのが最大の決め手だった。これは録音されたスタジオの部屋の音だったり、その空気感だったり、各楽器のリアルさだったりするのだが、敢えて一言で言えば、音楽の「気配」なのである。この気配がある(出る)のと、ない(出ない)は実は大きな問題だと思う。ハッキリ言えば、別のCDかと思う位に音楽の伝わり方が違うのだ。
じっくり聴かせていただいたお店は、すでにこのX-05をメインで使用されているようで、相当なエージングが済まされているものだった。そして当然のようにアナログ側での接続のみだとおっしゃっていた。某社のアンプと某社のトールボーイ型スピーカーとの組合せで聴いた。前述の様に100万以内での試聴である。それが驚くほど微細な音を聴かせてくれたのだ。これはオーディオに数百万をかけても出ないときは出ない音でもあった。当然のようにアナログ接続である。私の駄耳にもこの出ない(出せない)「気配」が濃厚に伝わって来た。この瞬間に「コレだ!」と思った。CDに入っている音を根こそぎスピーカーから叩き出す。某社のアンプもよかったのだろうけれど、音楽に感動出来る音がそこにあった。音楽と対峙してその演奏者の持つ個性をしっかり聴かせてくれる機種。まさに素晴らしいの一言であった。
本当に申し訳ないことではあったのだが、この店では購入していない。売価が実に高いのである。こちらの足下を見られたかのように高いのだ。「売れ筋」ですからという店員の言い放ちにもカチンと来た。ゆえに購入は、オーディオユニオン御茶ノ水店に決定。実は別の店では中古で出物もあったのだが、これが字義通りかなりの傷物であったので、パスした。それにしても店員教育というのは、絶対に必要かと。高くても安心料(顧問料?)とすれば、いい店員がいる店で購入するのが一番なのかも。そう言う点でハイエンド館の朝倉様にはお世話になりました。お店ではこの機種を私が聴かずに購入したので、相当驚かれていましたが、そういう理由・経緯からです。
さて、実はアナログ接続での試聴の後に、デジタル出力を、とあるDAC経由で聴かせていただいている。これが同じ機械かと思うほど駄目だったのである。そうなのだ。デジタル側のエージングがまったく進んでいない為なのである。 (続く)