百歳に向かってもう一度歩いて世界一周

平成7年1月1日より歩いて世界一周に挑戦して居ますので引き続き続けますのでご照覧あれ!

謀略か? ㊻

2015年03月31日 18時04分56秒 | 軍国物語

                        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月31日 晴

 私は何回かブログで取り上げた奇怪な話だが、終戦後しばらくして、医務室の事務室の私の机の上に桐のご紋章のついた銀の三つ重ねの盃が置かれていた。誰が何のために銀杯を置いたのかどうしても判らなかったが、1週間ほどで片づけられた。

 また、8月下旬、私は”腸チブス”に罹って居るから即時入院するように命じられた。そういえば、2~3日前、かなりの熱が出た思いがあった。衛生兵が伝染病に罹ったなんて、不名誉な話なので、誰にも報告せずに陸軍病院に向かった。「腸チブスになったので入院のために参りました」と言うと、「患者は何処に?」「私です」と禅問答を繰り返したが、兎に角伝染病の部屋に隔離された。不審な点はあるが、その時は不名誉な話なので中隊の者に知られたくなかったので、即刻命令に従った。

戦後70年を経て、冷静に考えると、これは関連した謀略で、私に銀杯をネコババさせて営倉に隔離しようと計画したが、私が手を出さなかったので、手を変えて伝染病に仕立てて陸軍病院に隔離したのだと思う。ホントは病人ではないので、衛生兵の仕事など手伝って喜ばれもした。

 なぜ?どうして?
私が責任を負わされている市外の民家の土蔵にある《薬剤行李》(時価数億円)はするだろう物品を横領しようと計画したが、私には知られたくないので、私を隔離したのだ、と気付いた。

 これは邪推かもしれないが、東京の名士にそそのかされた一味が《隠匿物資》の横領を計画し、見事に山分けに成功した事例ではないか。

”海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草むす屍 大君の邊にこそ死なめ かえりみはせじ” と戦った天皇陛下の精鋭が一夜明ければこの有様。情けない!

                        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月31日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

25,098

17,569

      

今  月

          31

754、946

528,462

24、353

今  年

90

 2,119,285

1,483.500

23,548

2005年から

3,704

56,590,530

39,613,371

15,278

70歳の誕生から

7,236

138,540,661

96,978,463

19,146

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,346,629

 


復員帰郷した兵士が煙草を買いに来た ㊺

2015年03月30日 17時40分04秒 | 軍国物語

                         百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月30日 晴

 玉音放送によってポツダム宣言を”万世の為太平を開かんと欲す”と終戦を受け入れて、本土の軍隊は復員を始めた。戦時中殆どの物資は物価統制令で縛られてきたが、復員で膨れ上がった人口に対して、限られた物資の争奪戦が激化して、公定価額と闇値の格差は大きく開いてきた。

その典型的な姿を省みたい。軍隊で支給されていたタバコ《誉》は20本で7銭だったが。娑婆では一本が1円でも思うように手に入らない状態だったようだ。

 一足先に帰郷した兵士が部隊にやって来て、「タバコが思うように手に入らない。1本一円で買うから売ってくれないか」と言う。冗談じゃない。そんなことをしたら7銭の誉1箱が20円にもなってしまうではないか。それでは罰が当たると私は思った。

 そこで、《復員した彼が煙草が1本1円もして困っている。助けて欲しいと言ってるのだからせめて1箱1円で分けてやろうじゃないか》と私は呼び掛けたところ,結構大量に集まった。彼は米つきバッタのように頭を下げて喜んで帰って行った。

部隊の中では7銭が1円に15倍近くもなって申し訳ないと思ったし、彼は1箱20円で買って行こうと思って居たのに1円でイイと言って分けて呉れたと感謝して帰った。こんなに大きな差が出来てしまったのだ。目先の利いた人間はこの差を掴んで大きな利益を挙げたようだ。

                        百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月30日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

23,955

18,504

      

今  月

          30

729、848

494,125

24、328

今  年

89

 2,094,187

1,449.162

23,530

2005年から

3,703

56,565,432

39,579,034

15,276

70歳の誕生から

7,235

138,515,563

96,960,894

19,145

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,364,198

 


聯隊長の馬が150円 ㊹

2015年03月29日 17時20分07秒 | 軍国物語

               百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月29日 曇  

 思いも寄らぬ退職金を貰った頃、《聯隊長の馬が150円で買った者には3日の外泊が出るそうだ》という話が流れた。

 私が支給された退職金で聯隊長の馬が買えるのだと聞くと、欲しくもなる。でも《新町の居候》の身。私はそれを思い断念した。

 買ったという本人は、営門を出ると、博労さんに馬を売り渡して、お金を貰って汽車で故郷へ行ってしまったという。

 【頭と何とかは、生きてる裡に使え】と言う。馬を買ったら、是非々々家に持って行かなければならぬ、等とは言ってない。ただ親切に3日間の休暇を与えると、特典を呉れただけだ。商才のある奴にはかなわぬとしみじみ反省した。

               百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月29日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

26,434

18,504

      

今  月

          29

705、893

494,125

24、341

今  年

88

 2,070,232

1,449.162

23,525

2005年から

3,702

56,541,477

39,579,034

15,273

70歳の誕生から

7,234

138,491,608

96,944,126

19,145

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,380,966

 


敗戦で進級して退職金を貰う ㊸

2015年03月28日 09時27分58秒 | 軍国物語

       百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月28日   晴

 終戦の間際に次々と指令がでたのでその後先を覚えて居ないが、終戦と同日付けの進級・退職金の支給・帰郷旅費の支給・軍馬の払下げ・警察官志望者の募集と優先的帰郷等が行われた。

 《終戦と同日付けの進級》などはどうしても理解できなかった。戦勝国となったのなら判るが、連合国が決めたポツダム宣言を無条件で受け入れて降伏しながら全員が1階級昇進とは、誰が決めたか誰が命令したか知らないが、気違いじみている。中には2階級特進した者もあるという。まさに《軍神》並みだ。

 後でわかるが、これが退職金支給の基礎になったというのだから呆れてしまう。

 尤も、職業軍人などは、帰郷しても失業状態で一家が路頭に迷うという事態も考えられるので、その道の先輩が考えた苦肉の名案なのかもしれないが・・・

 しかし、軍隊に関係ない国民も,働手の青壮年が戦死したり、空襲被害で全財産を失った者もあるのに、軍関係者だけが特別待遇は不公平過ぎる話だ。

 だが、こうした命令を確実に・正確に実行した部隊がどの位あったかは判らない。恐らく末端にまで浸透したとは考えられない。退職金を貰ったという話は聞いたことは無いからだが、恥ずかしくて言えないから黙って居るのかもしれないが…

 私は1等兵だったが、進級して上等兵となって、退職金は本俸の12か月分。其れだけでも多額だが、その上3か月分を帰郷旅費として加算、15か月分を現金で支給された。弱兵解除で帰郷されたM上等兵は《編上靴》1足だった。       

     百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月28日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

24,996

17,497

      

今  月

          28

679、459

475,621

24、266

今  年

87

 2,043,798

1,430.659

23,492

2005年から

3,701

56,515,043

39,560,530

15,270

70歳の誕生から

7,233

138,465,174

96,925,622

19,144

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,399,470

 


軍隊手帷牒と写真を燃やせ」 ㊷

2015年03月27日 18時09分53秒 | 軍国物語

       百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月27日 快晴

 一夜明けた16日、配達された新聞を見て、終戦を確認。灯火管制の黒幕も外されて市内はパット明るくなったが、営内では下級古兵の一部が騒ぎ出し、見習士官の中には指揮刀を折られる者も出る始末。班内では階級差もなんのその、寛いだ雰囲気。お蔭で小生の発言も重みを増した。

 人事係からだろうか、《軍隊手牒と写真は全部燃やせ!》という命令がでた。万一の場合を考えて、軍人の証拠になるものが全て燃やせ!と云うのだ。

 【軍隊手牒】には入隊から除隊までの経歴や賞罰等が詳細に記入されている。

部隊名、兵科、階級、得業、戦時着装のサイズ(帽子、衣袴、外套、靴)本籍、住所、氏名、生年月日、身長など)

 防空壕の屋根の部分を剥ぎ、その穴に投げ込んでは石油を掛けて燃した。急いで沢山投げ込むと火の回りが悪くなるので2日程掛かった。お蔭で、軍隊生活の手柄話をしようにも、何の証拠もない。

       百歳に向ってもう一度 歩いて世界一周 3月27日          

 

日数「日」

総歩数(歩)

総距離(m)

平均歩数(歩

今  日

    1        

30,073

21,051

      

今  月

          27

654、463

458,124

24、239

今  年

86

 2,018,802

1,413.161

23,474

2005年から

3,700

56,490,047

39,543,033

15,268

70歳の誕生から

7,232

138,440,178

96,908,125

19,143

 ワシントンからアメリカ大陸横断へ、デンバーに向って後 1,416,967