酒飲み掃除日記

掃除用具のレビューや飲んだお酒の感想とかをつれづれなるままに書いてます。

全国男山一覧

2006年11月24日 | 日本酒・清酒

男山というと、北海道の地酒を思い浮かべる人が多いでしょう。
ですが、男山という名を冠した酒は全国各地の様々な蔵元で造られているのです。
どれかが本物で他は偽物というわけではありません。
これには、「男山」という銘柄が辿ってきた歴史が深く関わっています。
江戸時代初期から中期にかけて伊丹は日本一の銘醸地でした。
そこで造られ、剣菱と並び称されたされた酒が木綿屋の「男山」でした。
ところが、江戸時代中期以降、灘が台頭し伊丹は衰退していきます。
木綿屋も幕末の混乱期に酒造りをやめてしまいました。
時は降り、かつて隆盛を誇った木綿屋にあやかって
○○男山という銘柄をもちいる蔵元が多数あらわれました。
それらの中から、地酒ブームなどを経て頭角をあらわしたのが、
北海道の北海男山というわけです。
以下は、地酒礼賛(和歌森太郎編著 1975年10月15日初版発行)及び
日本酒造組合ホームページ内「蔵元検索」において
男山という名のつく酒を造っている蔵元です。
サブ銘柄に「男山」を用いてる蔵元などは含まれていない場合があります。


( )内は現在の社名や酒銘の譲渡先など。
☆は現在、店頭で見かけるものと
日本酒造組合の蔵元検索に「男山」を含む銘柄を登録しているもの。


北海道

北海男山 男山(株)☆


青森

陸奥男山 八戸酒類(株)


岩手

千両男山 (株)菱屋酒造店☆


宮城

於茂多加男山 阿部勘九郎☆

伏見男山 (株)男山本店☆


山形

羽陽男山 男山酒造(株)☆


福島

会津男山 (資)男山酒造店☆

男山 渡辺善一☆
(開當男山 開當男山酒造)


茨城

常陸男山 三宅酒造(資)☆
(太田銘醸(株))

板東男山 賜杯桜酒造(株)☆


埼玉

武蔵男山 (株)小山本家酒造☆


東京

武蔵男山 大多摩酒造(株)☆


新潟

根知男山 (名)渡辺酒造店☆


山梨

甲斐男山 八巻一彦☆
((株)八巻酒造店)


愛知

東海男山 男山酒造(株)

尾州男山 盛田(株)☆


兵庫

摂州男山 小西酒造(株)☆


和歌山

南紀男山 高垣酒造場☆


山口

東洋男山 (株)川村酒造場☆

富士や男山 加藤酒造(株)☆
((株)山縣本店)

男山 永山大八郎☆
(永山本家酒造場)

金銀銅男山 永山酒造(名)☆


香川

独立男山 (株)大久保増吉本店


読書感想文「ウイスキー博物館」

2006年11月18日 | 酒類関連本

ウイスキー博物館
監修:梅棹忠夫 開高健
発行所:講談社
昭和54年5月15日第1刷発行

国税庁醸造試験所の所長や東京大学の教授をはじめとする執筆陣が
ウイスキーの歴史やその製法を説き、
小松左京や吉行淳之介などの対談、
横溝正史などのエッセイが載っている豪華な本です。
装丁も図鑑のようでカラー写真が多用されています。
開高健が監修し、サントリー社長だった佐治敬三が
ブレンドについての文章を寄せているなど、サントリー色が強く、
サントリーの広報活動の一環として出版されたのでしょう。
1970年に約13万kLだったウイスキーの課税移出数量が
サントリーの二本箸作戦などで、1975年には約23万kL、
1980年には33万kL強、そして83年には空前絶後の約36万kLまで達した時代に
出版されたものだけあって、景気が良い話が多く載っています。

製法や歴史の話は今読んでも参考になりますし、著名作家のエッセイも面白い。
ただ、サントリーの傲慢としか言いようがない部分があり気になります。
例を挙げますと、

「ウイスゲ・ベーハー序章」(開高健)
スコッチ、アイリッシュ、カナディアン、バーボン、サントリー、
これら五種をひっくるめて、今かりに”ウイスキー”と総称することにする。


「社会史のなかのウイスキー」(渡部昇一 上智大学教授)
鳥井信治郎が三井物産を通じてスコッチ・ウイスキーの製造法に関する
文献を手に入れ、モルト・ウイスキーの蒸留をはじめたのも大震災の年であった。


「ブレンド 鼻の芸術」(佐治敬三 サントリーマスターブレンダー)
昭和のはじめの頃には、工場建設に当たった技師がすでに山崎工場を去って
ウイスキーの製造とは縁が切れていたのであるから、
日本におけるウイスキー造りの労苦は、
サントリー・ホワイト発売の前から父一人の双肩にかかっていたのである。


サントリー(当時の壽屋)がウイスキーの生産を始めるにあたって、
スコットランドでウイスキーの製法を学んできた竹鶴政孝を招いたことぐらい
素人でも知っていることですし、この本にも、それに触れた章もあります。
それに、竹鶴が壽屋を退職したのはサントリーホワイト発売から五年後、
1934年(昭和9年)のことです。
鳥井信治郎を「日本のウイスキーの生みの親」ということに文句はありませんが、
事実を歪めて自社を宣伝するのはいかがなものでしょうか。
せっかくの本が台無しになってしまいます。


東京の地酒(3) 喜正 上撰 本醸造 喜正 佳撰(野崎酒造)

2006年11月15日 | 日本酒・清酒

http://www.kisho-sake.jp/
東京都あきる野市にある蔵元。
製品は旧五日市町域や檜原村周辺の酒店で購入できる。

喜正 上撰 本醸造 180m
冷やして飲んでみると、まず甘味を感じる。
コクと酸味があり、酸味からくる辛さもある。
香りは強すぎず弱すぎない。
味はしっかりしているが、飲みにくさはない。
お燗にしても印象は変わらないが、酸味が円やかになる。


喜正 佳撰 180ml

冷やして飲んでみると、酸味とコクが強い。
香りも高め。
お燗にしてみても冷やした場合と
変わらない印象を受けた。


しぼりたての酒 千代菊 新米の酒(千代菊) 日本盛 しぼりたて(日本盛)

2006年11月11日 | 日本酒・清酒

しぼりたての新酒の季節ですね。


千代菊 新米の酒(千代菊)200mL

岐阜県羽島市の蔵元。
冷やして飲むと、辛めのお酒だった。
しぼりたての生酒だけあって甘い香りが高い。
若い酒のためか荒々しい酸味も感じる。
(保存が悪かったせいもあるかもしれない)
カップのラベルの生酒や要保冷という文字が小さく、
ラベルをよく見るまで冷蔵が必要な生酒だと気がつかなかった。
ウェブサイトに掲載している新米新酒(新米のさけの旧名か?)
ぐらいの文字の大きさで生酒だと主張して欲しかった。
http://www.chiyogiku.co.jp/cgi-bin/cgi-bin4/syouhin_kisetu_6.htm

 

日本盛 しぼりたて(日本盛)2L
http://www.nihonsakari.co.jp/company/catalog/more/kisetsu/03.html

お勧めの温度通り冷やして飲んだ。
すっきりとした甘口のお酒。
強すぎず弱すぎない甘めの香りがある。
酸味があるため辛さも感じる。


ハイッピー(博水社) コダマサワー レモン(コダマ飲料) New!!サワー レモン(ゴールド飲料)

2006年11月10日 | 甲類焼酎・割り物

ハイッピー (博水社) 200ml

http://www.hakusui-sha.co.jp/products/hippie.html
http://www.warunara.jp/index.html

ハイサワーで有名な博水社が出したビアテースト飲料。
ホッピーとガラナ飲料の中間のような味。
ホップの苦さは、それほど強くない。
泡立ちがとても良い。



コダマサワー レモン (コダマ飲料) 200ml

http://www.kodamainryo.jp/seihin3.htm

東京都大田区にある清涼飲料メーカー。
レモンの味は強すぎず弱すぎない。
炭酸は弱め。



New!!サワー レモン (ゴールド飲料)200ml

東京都八王子市にある清涼飲料メーカー。
レモンの味は薄すぎず濃すぎない。
炭酸は弱め。


大手メーカーの日本酒(15) すべて米の酒(月桂冠) 米だけのきりっと冴えた涼しいお酒(福徳長)

2006年11月08日 | 日本酒・清酒

すべて米の酒(月桂冠)2L
http://www.gekkeikan.co.jp/products/komenosake/

2006年秋に各社から出た純米パックの一つ。
キャップを開けただけで、原酒のような甘く濃厚な香りがする。
冷やしてから飲むと、甘い香りが口いっぱいに広がる。
酸味とコクもあり濃醇よりの酒質。
お燗にすると、香りの高さは変わらずコクが増す。
比較的低価格で甘い香りを楽しめるお酒だ。


米だけのきりっと冴えた涼しいお酒(福徳長酒類)2L

純米酒でありながら、各社の低価格三増パック酒並の
価格で販売されているお酒。
すっきりとしたお酒だが、純米酒だけに酸味を感じる。
香りはあまり高くない。
薄めの味で特徴はないが、これといった欠点もない。
値段を考えれば上出来。


7140円の酒を2300円で買う方法

2006年11月03日 | 日本酒・清酒

 スーパーやディスカウントストアで有名な地酒が
プレミア価格をつけられて販売されているのを
見たことがある人は多いのではないでしょうか。
私の家の近所でも、八海山、久保田など、
かつての地酒ブームの主役たちが
プレミア価格をつけられて販売されているのをよく見かけます。
そういう店でプレミア価格のお酒を見かけても
買うのを少し思いとどまってください。
なぜならば、スーパーなどよりも安く、
しかも簡単に買う方法があるかもしれないからです。


 例えば、平塚にある某大手食品スーパーでは
八海山の本醸造が一升7140円で売っています。
ですが、近くにある酒屋では、なんと2300円で同じ物を売っています。
地酒ブームの前から神奈川県内には八海山の販売網があったようで、
神奈川では普通の酒屋で八海山の商品を定価で売っているのです。


 八海山だけじゃないかとか、神奈川だけじゃないかとか思うかもしれません。
しかし、神奈川県外だろうが、久保田など八海山以外の酒だろうが、
特約店に行けば大概の酒は定価で買うことができます。
さすがに十四代など、最近人気の酒の入手は困難ですが、
かつての地酒ブームの主役達の異常な人気は既に終わり、
店に並べた瞬間に売れていく時代ではなくなっているのです。
スーパーやディスカウントストアで異常な高値で売られている酒も
普通に店の棚に並んでいます。


 スーパーやディスカウントストアのプレミア価格は、
かつてのブームを引きずっているだけで実体を反映してるものではありません。
転売を重ね流通経路が解らない酒を高値で掴まされるぐらいなら、
少し手間をかけて特約店で適正価格の商品を買ってみてはどうでしょうか。