リビングの模様替えの後クローゼットの中のものを整理して使わないものは捨てなさいと言われた。
私の昔作ったものがだいぶ入っているのが気になるのだろう。
大きいものが入っていいると壁が黴るので中を点検するように注意を受ける。アレの事だとすぐわかった。整理する前にまずは乾燥剤を大量に買いに行く。最近めまいのため自転車には乗らないのだが歩いては遠すぎるので久しぶりに自転車で出かけた。
確かに開けてみるといらないものが多い。額物ももういらないが、どうしても捨てる気になれないものもある。
多分もう飾ることもないが捨てられないものがこれ
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1998年インターナショナル日本レザーアート展に出品した作品である。この革作品よりも強い思い出は作品を入れて搬送するピッタリした箱作りに思い出があるのだ。とにかく緩みなくきちんと収まらないと革に傷がつくのだ。
ベニヤ板と木材を買ってきて仕切りをつけて苦労して作った箱である。車に乗れない悲しさであの頃も自転車だった。今考えるとよく頑張ったなと思う。
作品を作るのは簡単なことだが、デザインを決めて材料を探すのが一苦労である。この長さの革でキズのないモノを探すのが大変で.
革の厚みは4mm前後で彫り上げたあと床革をまた貼り付けて厚みを出す。
掛け軸のように下の軸の両脇に風鎮を作って下げた。
これが風鎮
全体はつや消しの黒で染めて彫った部分はエナメル加工をしてツヤを出した。表情が浮き出た感じになる。
確かにカビが出ていたので刷毛を使ってこまめに取り除いた。乾燥剤もたくさん入れておいた。
この絵の中には五つの顔がある。人の心模様を描いた。