暑くなると汗が出るのは、体温を分散する自然の法則です。
気候が暑くても、体を動かしても、心理的に気持ちが緊張して
も、汗を出すことで体は体温の調節をして、いつでも平温を保
っています。
また、体がくたびれても、頭が疲れても、寝た時に汗が出て、
その疲労を調整しているのです。このように、生き物は環境の
変化に合わせる働きを意識しないでやっているのです。
梅雨の時期は、寝ると首に汗をかき、明け方になって冷える
から、その汗を引き込みやすいのです。首の汗を引き込むと体
に故障が起こる。例えば咳がなかなか止まらないとか、手や足
の痺れ、食欲の異常(食べ過ぎ、減退)また下痢が続くとか、
風邪がなかなか抜けないのも、首の迷走神経の緊張具合と関連
のある胃の働きに変化が起こるからです。
生理的に頭が疲れると、首に余分に汗が出やすい体癖の人は、
特にそうなりやすいが、そうでもない人でも冷えのために疲れ
が抜けにくいのは梅雨の時期だけです。
野口晴哉
梅雨時期になると、一番影響を受けやすいのは泌尿器と呼吸器
です。普通でもあまり湿気が多いと蒸し暑く、息苦しく感じます。
そんな蒸し暑い時は体を積極的に動かし、息苦しくだるい時は
深呼吸すると、そういう感じは薄らぎます。
