全てにおいてバランスが大切と考えます。自然にとっても社会にとっても心にとっても、そして身体にとってもです。
師はよく言っていました。「治療家は、無色透明な気持で現実を直視し、その時そのように処すことが第1で、主義の為に治療を扱ってはならない」
すなわちどんな修羅場的な状況であっても、主観や常識や知識などに影響されることなく冷静に澄んだ心で事に当たることが大切ということ。
しかし澄んだ心を保つということは、なかなか難しいものです。誤った判断をしない為にも、治療家にはこの澄んだ心が最も必要なものですが、一般の人にとっても大切なものだと思います。
近年、私たちの周りはAIの発達により、言語だけでなく映像までも見分けがつかないフェイクニュースが出回っています。そこで今まで以上に私たちは、人や物事を見た目で判断したり、人の噂で判断したり、常識に囚われたりせず、仏教用語である「中道」の位置に立ち心を澄ませ距離を空けて冷静に眺めて見ることが大切になってきていると思います。