里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

マユミ 四稜形の果実

2020-07-07 | 日記

東松島市南東部、宮戸島の復興農地の外周を巡る崖下の農道を行くと、崖の中段から枝垂
れるように枝を伸ばしている木があります。
より多く日射しを受けようと、明るい方向へ枝を伸ばしたのでしょうね。
よく見ると、枝には小さな実がたくさん生っていて、その四隅が角ばっています。
これはマユミの未熟果でしょうか。
赤く熟した実は何度か見たことがありますが、この時期の青い実を見るのは初めてです。

                              二枚とも2020.7.2撮影

マユミは樹木図鑑によっては雌雄異株とあったり、或いは雌雄同株とあったりで迷うので
すが、それは花の雌しべが長いタイプと短いタイプがあって、短い方が結実しにくいこと
からきているようです。それでも花によっては結実したり、年によってはけっこう結実し
たりするので、雌雄同株とすることが多いようです。

マユミを漢字表記すると「真弓」で、これは材質が強靭でよくしなることから、古くから
弓の材として利用されたことに由来するようです。縄文遺跡からの出土例もあるとか。

                                  2020.7.2撮影

ニシキギ科ニシキギ属の落葉広葉樹で、樹高3〜5mの小高木。北海道〜九州に分布する。
丘陵から山地の沢沿いや林縁などに自生し、半日陰のやや湿り気のある場所を好む。
樹皮は灰褐色、老木になると縦に筋が入って少し裂ける。枝には鈍い4稜がある。
葉は対生し、葉身は長楕円形で長さ5〜15cm、先端は尖り、縁には細かい鋸歯がある。
葉質は紙質で、両面とも無毛。葉柄は長さ5〜20mm。
花期は5〜6月、新枝から集散花序を出し、緑白色の小さな花を1〜7個つける。
花の直径は1cmほど、緑白色の4弁花。雄しべは緑色の四角形の花盤の上に4個つく。
花柱には長短の2型あり、花柱の長いものは雄しべが短い。
果実は蒴果。直径1cmほどの倒三角形で4個の稜があり、10〜11月に淡紅色に熟す。
熟後4裂し、橙赤色の仮種皮に包まれた種子が顔をだす。
種子は長さ6mmほどの卵状楕円形で、朱色の仮種皮に包まれる。

 

 

 

     



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