里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

アカザの赤い実

2017-02-05 | 日記
登米市東和町米川地区の林道沿いや空地に、赤く色付いたアカザが点々と
生えていました。赤いと言っても葉は殆ど残っておらず、茎や実が鮮やかな赤に
染まっているんですね。ただ、名のいわれは今の赤さとは関係なく、春の新葉に
紅紫色の粉が付くことから、そう呼ばれるようになったのだとか。
参考までに新葉の写真を貼り付けます。


                                2016.10.30撮影


                      〈 東邦大学 薬用植物 アカザより 〉

アカザの原産地はインドから中国あたりのようで、我国へは古い時代に渡来した
史前帰化植物と言われています。
今では畑や路傍などでよく見ますが、路傍では貧弱な草姿で、休耕地や牧草地跡など
土の肥えたところでは、草丈が1.5mほどにも育っています。

6~7月の若苗を採り、日干ししたものを生薬で藜(れい)と言い、下痢止め、健胃、
強壮薬として煎じて服用します。民間療法では、歯痛にも用いられるようです。
また、若葉はおひたしやあえ物によく、汁物の実にもなります。
ただし、蓚酸を多く含むので、茹でた後で水に晒すなどした方が良いでしょう。




                            二枚とも2016.10.30撮影

ヒユ科アカザ属の一年草で、原産地はインド~中国。我国へは古い時代に渡来した
史前帰化植物。現在では北海道~九州に分布している。
日当たりの良い畑や路傍などに、ふつうに生えている。
茎は直立し高さ50~150cm、よく分枝する。茎には稜があり、稜や節部はしばしば赤味を
帯びる。葉は互生し、葉身は三角状卵形で長さ3~6cm、不揃いな波状の鋸歯があり、
長い葉柄がある。質は柔らかく緑色。若芽の表面中心は美しい赤紫色の粉に覆われるが、
成長するとこの色は消える。
花期は9〜10月で、茎や枝の上部の葉腋に円錐花序を出し、たくさんの小花を付ける。
黄緑色の花びら状のものは萼が5裂したもので、花弁はなく、雄しべ5個、花柱2個。
果実は5角形の苞果。萼が伸びて種子を包んでいて、晩秋には赤く色付く。
種子の直径は1mmほどで、光沢のある黒色。


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