里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イタドリ 雌雄異株

2017-03-06 | 日記
一関市花泉町の永井地区で、用水堀に沿った農道を歩いていると、路肩に
イタドリの花が咲き始めていました。イタドリは雌雄異株ですから、当然のことながら
雄花・雌花の別があります。雄花は花穂が元気良く葉・茎の上に突っ立ち、雄しべも
花弁より長く出て咲くと言われています。
雌花は方向性を欠いた柔らかい感じで、雌しべは花弁と同じくらいの長さで、控えめ
に咲くようです。写真の花は咲き始めたばかりで、花びらも開ききっていないので、
雌雄いずれか私も迷っていますが、たぶん雌花でしょう。




                             二枚とも2016.7.8撮影

外来種の異常繁殖には呆れるばかりで、セイタカアワダチソウやアレチウリなどは
在来種を枯らし景観を変えるほどです。カモガヤやオオブタクサは大量の花粉を
飛ばし、花粉症で苦しむ人が増えています。

外来種に苦しめられているのは日本人だけでなく、ヨーロッパでも迷惑している植物が
あって、その中でも最悪なのがこのイタドリなのだそうです。
世界の侵略的外来種ワースト100 の一つがイタドリで、19世紀に観賞用としてイギリス
に輸出され、その旺盛な繁殖力から在来種の植生を脅かす存在となり、コンクリート
やアスファルトを突き破るなどの被害が出ているそうです。
前述した外来種などに苦しめられている我々としては、孤軍奮闘するかのような
イタドリにエールを送りたい心境ですが、ちょっと拙いか (笑)


                                 2016.7.8撮影

タデ科ソバカズラ属の多年草で雌雄異株、北海道~九州に分布する。
山地~平地の日当たりの良い、河川敷や空地などに自生し、草丈は150~200cm。
根茎は木質で長く地中を這い、節があってところどころから芽を出して群落を形成する。
切断された地下茎の一部からでも、新しい株が育つなど生活力は旺盛。
茎は太く中空で、はじめは紅紫色の斑点がある。葉は互生し、葉身は広卵形で
長さ6~15cm、先端は急に尖る。
花期は7~10月で、葉腋から枝を出し、先に小さな花を多数付ける。
花被は白色~紅色で5裂する。雄花には雄しべが8個あり、雌しべはごく小さい。
雌花には3個の花柱があり、雄しべはごく小さい。花の後、雌花の外側の花被片3個は
翼状に張り出して痩果を包み、長さ0.6~1cmの倒卵形になる。
中の痩果は3稜形で光沢のある黒褐色。


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