里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オオタチツボスミレの根生葉

2017-03-07 | 日記
大崎市鹿島台の大迫地区、丘陵地の杉林の中の薄暗い林道を歩いていると、一部で
杉が植えられていない場所があって、そこがかなり明るくなっているためか、スミレ
の仲間の根生葉が何株か生えていました。
よく見るタチツボスミレよりは葉が大きく、縁が幾分波打っているので、オオタチツボスミレ
と思われます。この種は多雪地に分布の中心があるのに、雪の少ない鹿島台あたりに生えて
いるなんて、ちょっと驚きですね。




                             二枚とも2017.3.5撮影

多雪地での根生葉は、冬季は雪の下で越冬していることが多いようですが、この自生地では
大して雪が無かったはずですから、葉がもっと傷んでいても良さそうなのに、殆ど無傷です。
周囲の杉や雑木に守られていたと言うことでしょう。
根生葉の中心を見ると、地上茎がこれから伸びようと準備しているのが判りますね。


                                 2017.3.5撮影

スミレ科スミレ属の多年草で、北海道~九州の日本海側に偏って分布する。
山地の日当たりの良い斜面や林縁、田畑や道路の法面などに群生する。
根茎は長く横たわり、木化して肥厚する。
茎は数本叢生し、花期には高さ5~20cm、花後には更に伸びて高さ40cmになる。
葉身は長さ幅ともに3~6cm、濃い緑色でまるみが強く、葉脈はへこんでいる。
基部は深い心形で、縁には低い鋸歯があり、先端は急に尖る。
花期は4~5月、花は茎上に付き、淡紫色~淡紅紫色で、花の中心が白く抜ける。
花弁は長さ15~18mm、側弁にはふつう毛がない。
距は白色または淡色でやや太く、長さ6~8mm。


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