加美町宮崎地区西部、山中の踏査を終えて林道を下って行くと、道下にクリの小高木が茂
っていて、その葉の付け根のあたりに赤褐色の玉が付いているように見えます。
立ち寄って観察すると玉の直径は1~1.5cmで、たぶん何かの虫こぶでしょう。
5~6月に山地の林道などを歩くと、これがクリの葉に付いているのを時々見かけます。
『クリの葉 虫こぶ』で検索すると、「クリタマバチがクリの新芽に産卵、孵化した幼虫
が芽の組織内で虫こぶを形成する」とありました。
クリタマバチは中国大陸に生息する体長3mmほどの小さなハチ。旧日本軍が国内に持ち
込んだクリの木に卵が産み付けられていて、そこから日本国内に広まったようです。
二枚とも2024.5.22撮影
クリタマバチは雌だけで単為生殖を行い、クリの冬芽に産卵する。
若齢幼虫は冬芽内で越冬し、翌春の5月になると虫こぶは急速に膨らみはじめる。
7月上中旬には虫こぶ内で蛹になる。成虫は7月下旬から8月下旬にかけて、虫こぶに穴
を開けて出てくる。
虫こぶはクリの雄花や雌花が付くところにできるので、実が生りません。
大量発生すると木を枯らしてしまうので、クリ農家にとっては厄介な害虫なのだそうです。
2024.5.22撮影
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