里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ベニバナツメクサ 深紅の花穂

2021-05-20 | 日記

登米市東和町嵯峨立地区北部、山中の踏査を終えて整備された林道を下って行くと、細い
沢を越えます。しばらく沢沿いに下って行くと、段丘の下に出ました。
段丘下の沢沿いは牧草地になっていますが、かつては田んぼだったのでしょう。
その一角に真っ赤な花穂を付けた植物が群生しています。
葉を見るとムラサキツメクサにそっくりですが、花穂の色や形が違いますね。近似種があ
るのか、或いは創出された園芸種なのかも知れません。

                              二枚とも2021.5.19撮影

帰宅後に「アカツメクサ 花穂 深紅」でネット検索すると『クローバー・ハンターズ』
という記事があり、そのなかにクリムソンクローバー(アカバナツメクサ)という種が載って
いて、花穂の形がそっくりです。改めて和名のアカバナツメクサで検索すると、園芸種で
はなく、ヨーロッパ~西アジア原産の帰化植物とあります。
明治初期に牧草や緑肥として移入されましたが、現在では栽培地から逸出して北海道~九州
の各地で野生化、特に西日本で野生化しているようです。本来は多年草ですが、日本の夏は
暑過ぎて枯れてしまうため、1年草として扱われているようです。
宮城県北のこの地でも夏場に枯れるのか、再訪して確認したいと思います。

                                  2021.5.19撮影

マメ科シャジクソウ属の1年草で、ヨーロッパ~西アジア原産の帰化植物。
当初は牧草や緑肥として利用されたが、あまり普及しなかった。現在では野に逸出して、
北海道~九州に分布している。低地の草地や空地に生える。
茎は根際から多数束生し、高さは20~60cmになる。全体に白色の軟毛がある。
葉は下部のものには長い柄があって互生する。葉は3小葉からなる複葉、小葉は倒心形で
長さ1.5~3.5cm、先端が窪み、上部には鋸歯がある。
花期は4~6月、茎の先端に直径2cmほどの長楕円体の花穂を出して、濃赤色の小型の
蝶形花を密につける。果実は楕円体の豆果で、長さ3~4mm、種子が1個入る。
種子は緑褐色で直径2mmほど。



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