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里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ウラジロ 正月飾りのシダ

2017-03-16 | 日記
茨城県笠間市南部、標高553mの難台山頂から、北東尾根を下って長沢集落まで戻ります。
尾根を三合目あたりまで下ると、雑木林と杉林が混在するようになり、色々なシダ植物が
現れてきました。大形のシダが群落をなしているのがあちこちで見られるようになり、
さらに数分下ると、斜面を少し上がったところに、こんもりと茂っているのが見えます。
草丈が1mほどもある大きなシダで、葉表に光沢があり、葉を裏返すと緑白色です。
初めて見るシダですが、葉裏が白っぽいですから、これが縁起物の飾りなどに使わ
れるウラジロかも知れせん。




                             二枚とも2016.3.31撮影

正月に、神棚に供える鏡餅ですが、これに裏白(ウラジロ)というシダの葉を添えます。
このウラジロがそのまま標準和名にもなっていて、暖地の林内などに自生している
シダです。残念ながら宮城県内には自生していないため、裏白の代わりに和紙
を切った四手を垂らしていますね。

ウラジロが使われる謂れは、古い葉が落ちずに新しい葉が出てくることから、
ユズリハと同じように一家が代々継承され、繁栄するようにとの願いからでしょう。
さらに、葉裏が白いことから、心に裏が無い「清廉潔白」を表すとともに、白髪になる
までの長寿を願うものとも言われています。




                             二枚とも2016.3.31撮影

ウラジロ科ウラジロ属 の常緑性羊歯植物で、福島県以南の本州~沖縄に分布する。
丘陵から山地のやや乾燥した斜面で、落葉樹と常緑樹の混生林内や山道沿いに自生し、
しばしば密集した群落を形成する。草丈は70~150cm。
根茎は太い針金状で黒褐色の鱗片を密に付け、横に長く匍匐する。
葉柄は茶褐色でかたく、直径3~7mm、上端から左右2羽片に分かれる。
各羽片は2回羽状深裂し、長さ30~100cm 紙質で葉表はやや光沢のある鮮緑色。
裏は緑白色。裂片は線形で全縁。
葉柄上端の羽片の分岐点に鱗片で覆われた芽があり、毎年1回伸びて新たな左右の
2羽片を作る。これを毎年繰り返すので、年を経たものは数段に及ぶ羽状複葉形となる。
7月初旬、各裂片の裏面に3~4個の黄緑色のソーラス(胞子嚢群)を付ける。


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