里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

スイカズラの黒い実

2017-03-22 | 日記
石巻市雄勝町の半島部の東端、角のようなに突き出た峠崎は山の尾根と同様で、
断崖や急斜面が多く、そこを周回する車道にも急な法面を伴います。
そんな法面は日当たりが良好ですから、各種つる植物が競って繫茂しています。
冬枯れで多くのつる植物が葉を落とす中で、スイカズラは常緑ですから目立ちますね。
いまは黒い実がたくさん生っています。
実は二個単位で付いていて、互いに寄り添うかのようで微笑ましくもあります。
当然のことながら、花も二個ずつ並んで咲くわけですけどね。




                            二枚とも2015.11.29撮影

スイカズラは半常緑樹に分類され、冬に残った葉は裏側に巻いた状態になり、寒さに
耐えているように見えることから、中国名を「忍冬」と言い、薬草として利用されます。
秋~冬にかけて葉の付いた茎を採取し、刻んで天日干ししたものを忍冬(ニンドウ)
と言い、タンニン、サポニンやフラボノイドなどを含み、煎じて服用すると利尿・抗炎症・
抗菌作用があるとされます。
花は金銀花と呼ばれ、忍冬と同様の効果があるようです。


                                2015.11.29撮影

スイカズラ科スイカズラ属の半常緑つる植物で、低木に分類される。
日本全土に分布し、日当たりの良い山際や川沿いの藪などに生える。
花蜜が甘く、子供らが花を抜き取って吸ったことで名付けられた。
樹皮は灰褐色。枝には粗い毛が密生する。髄は早くなくなり、枝は中空になる。
葉は対生し、葉身は長楕円形で長さ3~7cm、幅1~3cm。先端は尖らず、基部は
切形または広い楔形。縁に鋸歯はない。葉柄は3~7mm、開出毛が密生する。
花期は5~7月で、枝先の葉腋に唇形花を2個ずつ付ける。
花には甘い芳香があって、初め白色~淡紅色で、しだいに黄色に変わる。
花冠は唇形で長さ3~4cm、細い花筒の先が唇状に大きく2裂する。上唇は4裂し、
下唇は広線形。雄しべは5個、花柱(雌しべ)は1個。
果実は液果で、直径5~6mmの球形、2個ずつ並んで付き、9~12月に黒く熟す。
種子は暗褐色で、長さ3mmほどの広楕円形。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2024-04-25 15:24:54
スイカズラのこの黒い実は観たことがありますが、今まで、この実を食べようと思ったことはありませんでした。
が、ついさっき北海道の特産果実ハスカップが
"スイカズラ"科の植物だと知り、もしかしたらスイカズラのこの黒い実も食べられるかも、と思ってしまいました。まだ、今の時期はスイカズラの花も咲いてはいない時期なので、スイカズラの実が実る時期になったら食べてみようか?と思っています。

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