里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

オオバクサフジの豆果

2018-10-27 | 日記
花泉町永井地区の南東部、丘陵地の杉林内の細道を下っていくと、平野部の水田に
出ますが、途中にビニールハウス群への横道があります。
山裾の横道ですから、何か面白い植物に出合えるかも知れません。
これを入っていくと、山側には種々のつる植物が茂っていて、その中に小さな豆果を
付けたつる草が、何箇所かに茂っています。
小葉がツルフジバカマに似ていますが、もっと大きいですね。




                             二枚とも2018.10.19撮影

野草図鑑の「つる植物の巻」でツルフジバカマの項を開き、その前後のページをめくって
いると、よく似た植物が見付かりました。「オオバクサフジ」と思われます。
平地~丘陵地の林縁や、河川の堤防などに生えているようですから、自生環境も合致します。

これが私にとっては初見となります。私の踏査は山地が中心で、平地はあまり歩きませんから
出合わなかったのかもしれませんが、かなり珍しい植物と思われます。
関東以西の多くの都府県で、絶滅危惧種に指定されているようです。
なお、ネット検索で花の写真が見つかりましたので、参考までに下に貼り付けます。


〈イーハトーブ国王の巡回 オオバクサフジより〉


                                 2018.10.19撮影


マメ科ソラマメ属のつる性多年草で、北海道~九州に分布する。
平地~丘陵地の林縁や、河川の堤防などに自生する。
茎には稜があり、ほとんど無毛で、長さ0.8~1.5m。はじめ斜上するが、葉先の巻きひげを他物
に巻きつけて、茎を分けながら倒伏するように広がっていく。
葉は互生し、羽状複葉で、ごく短い柄があって長さ7~20cm、先は分枝する巻きひげとなる。
小葉は互生して2~4対付き、卵形で長さ1.5~4cm、全縁で先端はやや尖る。
托葉は半切卵形で、長さ3~5mm、下側に伸びる歯牙があるか、または細くて2裂する。
花期は8~10月、葉腋から長さ4~7cmの総状花序を出し、青紫色の花を多数付ける。
花冠は蝶形で長さ1.5cmほど。小花柄は細く、長さ4~5mm、まばらに軟毛がある。
萼はやや斜形で長さ4~5mm、萼裂片は広3角形で長さ1mmほど、萼筒より短い。
果実は豆果、狭楕円形で長さ2.5~3cm、無毛で数個の種子を入れる。
種子は球形~楕円形、直径3~4mmで黒色。


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