気仙沼市本吉町、山地中腹の車道を上がって行くと、鬱蒼とした雑木林の中を行くように
なります。少し行くと道路脇の法面に、白っぽい小さなキノコが10本ほど生えているのを
見つけました。法面には厚く腐葉土が積もっていて、下層は黒土に変わっています。
キノコは傘にも柄にも粗いおが屑のようなものに覆われていて、触れるとボソボソした感
触で指にも付いてきます。正体が判らないだけに、やや不快な印象です。
科目が判らないので、キノコ図鑑のページをめくって似たキノコを探すしかありません。
しばらくページをめくっていると、ハラタケ科にワタカラカサタケというキノコがあり、
傘や柄の形が似ていて、全体に付着している粗い鱗片もそっくりです。
ひだが白く密であり、柄につばが無いことなども一致するので、ワタカラカサタケで間違
いないでしょう。名の由来は、粗い鱗片が綿屑に似ていることによるようです。
なお、このキノコは軽毒に分類されています。
三枚とも2024.10.1撮影
ハラタケ科キツネノカラカサ属の中型キノコで、夏~秋に林内地上に発生する。
傘は直径3~7cm、はじめ鐘形、のち丘のある平らに開く。表面は帯黄色でフェルト状、
のち表皮は細かく裂け鱗片となって散生する。傘の縁には内被膜残片が付着する。
ひだは離生し、白色~帯黄色で密、古くなるとシミが出る。
柄は中空で長さ5~10cm、ツバは早い時期に落ちる。上部は白色絹状。つば位置より下は
繊維状あるいは綿屑状の鱗片が付着する。
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