里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ハエトリシメジ 美味しい毒茸

2017-03-24 | 日記
分類上は毒キノコになっていますが、美味しいキノコです。
炭火で焼いたり、味噌汁に入れたりして食べましたが、とても旨味のあるキノコです。
ただし、体調の悪い人とか、健康な人でも食べ過ぎると中毒するようです。
わずかでも中毒例があれば、毒キノコに分類されてしまうようですね。
私は5~10本ほどを他の具材と一緒に味噌汁に入れ、何食かに分けて食べ
ましたが、何の異常も現れませんでした。

念のため中毒症状を貼り付けます。
30分〜1時間後に短時間眠くなったのち、興奮、めまい、けいれんなどの症状が現れ、
進行すると幻覚、精神錯乱(さくらん)、意識不明になります。
含まれているイボテン酸と、その代謝産物であるムッシモールなどの作用によります。


                                 2015.9.27撮影

このキノコの識別ポイントは二つあります。
一つは傘の中央が小高く盛り上がること。
二つ目は傘の色が黄色味を帯びた褐色であること。オリーブ色と表現する人もいます。
若いキノコで傘が開ききっていなくても、古くなって傘が上反り気味になっても、二つ
のポイントは殆ど変化しませんから、迷うことはないでしょう。
自生地は山地の明るめの雑木林で、尾根筋とか斜面上部などに多いようです。
撮影地は南三陸町南部の、向山から切曽木山にかけての稜線部です。
あまり陰湿なところには生えていませんね。




                             二枚とも2015.9.27撮影

シメジ科キシメジ属のキノコ。分布域の記載なし。
秋、コナラやマツなどの雑木林の地上に群生、または点々と発生。中型。
傘の直径は4~8cmで、円錐形から平らに開くが、中央部は常に低く突出している。
表面は淡黄色の地に、帯褐オリーブ色の繊維紋が放射状に密に走り、中央部は濃色。
肉は白色。ひだは柄に対して湾生し、白色のち帯黄色で密。
柄は白色~淡黄色で長さ6~10cm、直径1cmほどで上下の太さは同じ。
食茸として昔から食べられているが、過食すると悪酔いした状態になるので注意。
名前の由来は、かつてこのキノコでハエを捕ったことによる。
生のハエトリシメジを4~5片に裂き、これを火にあぶってから皿に置き、少量の水を
浸しそのまま放置する。旨み成分につられて寄ってきたハエが、湿った裂片を
舐めると死ぬ(昏睡 ?)らしい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿