里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ウマノアシガタ 別名キンポウゲ

2018-05-25 | 日記
気仙沼市本吉町山田地区の北部、山間の集落道や林道を歩くと、黄色い花が道路脇の
草地のあちこちにに咲いています。ただ、群生と呼ぶほどではなく、よく見かける程度。
これはキンポウゲ科のウマノアシガタです。

別名にキンポウゲがあり、こちらの方が通りが良いかも知れませんが、キンポウゲは園芸
種の八重咲きを指すことが多いので、ここでは和名のウマノアジタで通します。
ウマノアシガタを漢字表記すると「馬の足形」となり、これは根生葉の形が馬のひずめに似ている
ことからの命名と言われています。ただ、実際の葉を見ると、そのようには見えないのだとか。




                             二枚とも2018.5.20撮影

ウマノアシガタは毒草で、かつて北海道では、草の少ない早春に放牧牛が中毒を起こすことが
あったようです。症状は口内の腫脹、胃腸炎、疝痛、下痢など。

ウマノアシガタの全草に配糖体ラヌンクリンが含まれており、葉をすりつぶしたりすることに
より加水分解され、プロトアネモニンという有毒成分を生じます。
プロトアネモニンは淡黄色、油状で、揮発性が強く、皮膚や粘膜に対する刺激性の強い物質です。


                                 2018.5.20撮影

キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で、日本全土に分布し、草丈は30~70cm。
平地~山地の、日当たりのよい草地や土手、道端や耕作放棄地などに自生する。
根は紡錘状に膨らむ。茎は中空で縦にすじがあり、中部以上はよく分枝する。茎や葉柄には白い
開出毛が生える。根生葉は腎円形で幅4〜8cm、掌状に3〜5中裂し、裂片は更に2〜3浅裂する。
不ぞろいな鈍鋸歯があって、基部は心形、長い葉柄がある。葉の両面にねた毛がある。
茎葉は短柄があり、葉身は3深裂、裂片は3中裂で鋸歯縁、幅5〜9cm、上部の裂片は線形。
花期は4〜6月、長さ2.5〜7cmの花柄の先に、直径2cmほどの金属光沢のある黄色い花を付ける。
花弁はふつう5個、広倒卵形~倒卵形で長さ8〜11mm、基部に鱗片状の蜜腺がある。雄しべは多数。
葯は1〜1.3mm。雌しべ多数。萼片は5個、長さ5mmほど、長い毛があり、早落性。
集合果は球形で直径8mmほど。


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