100分de名著 「論語と算盤」
第4回 対極にあるものを両立させる
「公益」と「私利」という対極にある価値にどう折り合いをつけていけばよいのか?
それが日本の繁栄の鍵だと考えた渋沢は、「論語」という古典を大胆に読みかえていく。
一見「私利よりも公益をとるべし」と読める孔子の教えを、「孔子は、必要であれば利をとってもよいと述べている」と解釈。
私利追求に資本主義のエンジンとしての役割を認める。だが、それが行き過ぎると社会は破壊される。
もう一方に「信用」や「公益」といった価値を示してくれる「論語」的な理念を据え、「経済合理性」のみの価値観の弱点を取り除こうとする。
「論語と算盤」には、対極的な価値観をバランスするという理念が埋め込まれているのだ。
第四回は「競争と協調」「寛容と厳しさ」「経済と道徳」という対極的な価値観を融和し協調させる渋沢独自の思考法に迫っていく。
Romance á deux Voix (Guy Lukowski) * Thomas Baldauf * Zither Cover
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