メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『雪国』

2008-11-22 18:45:42 | 映画
『雪国』(1965)
原作:川端康成 監督:大庭秀雄
出演:岩下志麻、木村功、加賀まりこ、沢村貞子、早川保、柳沢真一 ほか

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。。。」

この一文で有名な同名の小説の映画化。日本文学はほとんど読んだことがないからほぼ初めて触れた。
真っ白い雪景色、湯煙があがるひなびた温泉旅館、煙をあげて走る蒸気機関車。
どの場面を切りとっても匂いたつような美しさと叙情があるこのロケ地はなんと信州・野沢温泉だとか。

そこで繰り広げられる妻子ある男・島村と、貧しい家の出で複雑な事情を背負った19歳の駒子。
温泉場に愛人を作るなんてほんといい身分だ。のらりくらりと翻訳なんかしながら人間観察をして、
またふらりと東京へ帰ってゆく。
駒子が泣きそうになりながら「あんたは一年に一度しか来ない男なんだわ」と二度もゆっても
その奥にある熱い想いに気づいたのか、気づかないのか???
やっとこさだいぶ経ってから責任の大きさに気づいたって、
女がなにか意を決して言うまでの長い時間を考えたら鈍感すぎやしないか
こないだ観た『秋津温泉』みたいに女が発作的に身を投げてしまわないか心配したが、
盛り上がった場面であっけなく「終」の文字(え゛えっ?!!驚×3000

storyはウィキ参照

髪を結い上げ芸者となった駒子が「客のお見送り」として島村と駅にいる。
「今度いつ来れるなんて分かったもんじゃないもの。わたし待ってるから」と、
いかにも寒そうな待合室で、着物の上に赤い肩掛けが雪の白さに映えてなんとも美しい。
岩下志麻もカンペキだけど、ちょっとフシギちゃんを演じてる加賀まりこの個性も強烈。

小千谷ちぢみ
ちぢみ織の場面が二度ほど出てくる。派手さはないけど着やすく丈夫そうなつくり。
DVD特典は予告編と、ロケ地探訪みたいな映像(なんだかローカル番組みたいな雰囲気


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