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若い芽が育たない、科学技術創造立国ニッポンの現状

2014-10-24 13:37:46 | テレビ・動画配信
ノーベル賞受賞 "科学技術立国"ニッポンの未来は?@週刊 ニュース深読み
 

ノーベル賞受賞者が、実際、研究に没頭して成果をあげていたのは、30~40代。この時期がいちばん大切。
「科学技術創造立国」を目指すと宣言した日本だったが、その基本法の中身は、産業につながりそうな研究を重視する、というもの。

 

せっかく苦労して「博士号」を取得しても、教授ポストはなかなか空きがなく、
1人の教授の下について、毎日ピペット(スポイトみたいなやつ)を持つだけの日々・・・
そんな研究者のことを「ピペット奴隷」と呼んでいる

 

そんな、日本の「ポストドクター(通称ポスドク)」は16000人! 10年前の統計でも14000人いて、何も変わっていないのか?!
仕方なく、企業に就職しようとしても、コミュニケーション不足なのでは?と面接官から断られてしまう。

原因
1.大きな理由の1つに、企業のニーズと、研究分野の「ミスマッチ」がある。

2.企業が商品化するために資金を出して応援する期間はせいぜい2~3年。
  しかし、研究にはだいたい長年かかるため「タイムラグ」が出る。

3.まだまだ「終身雇用」のシステムが根付いている日本の現状と、
  「企業」「大学」「国」などを行き来する必要のある研究者とはズレが生じる。

4.日本では「博士号」を持つ者への待遇が低すぎる
  「人件費削減」で「低収入」なため、生活費に困る、カードは作れても、ローンは組めないなど

5.大学では、教授の力が強すぎて、「変化」が必要。
  企業に就職したくても、就活していることが教授にバレるとクビにされてしまう

6.企業に就職後は、企業に属しているため、たとえ「特許」が取れても企業の功績となる。
  研究者1人では成功させることは出来ないが、その配分に問題あり。

7.企業は「成果主義」。成果がすぐに上げられないと切られてしまう。
  「任期」の平均は3~5年間。最後の1年は就活に追われて、腰を落ち着けて研究などできない状況。
  長い「キャリアパス」が描けない。

結果、アメリカに有能な人材がどんどん引き抜かれ、自ら渡米する人も増加している


基礎研究が大切
 


研究者のコミュニケーション能力を育成

ノーベル賞をとった人には「変人」が多い?!
電話にも出ない、飲み会も参加しない、とにかく研究に没頭して、人間関係を築かない人が多い。


訓練の結果、受講生の就職率はアップした

博士号を持った人が、企業に採用面接に行った際、研究内容を話しても、担当者は文系が多いためチンプンカンプン
まずは、科学者側の会話力をあげようという試みがある(『スーパープレゼンテーション』のスピーチにもあったね

【ブログ内関連記事】
「科学のことを熱く語って!」@スーパープレゼンテーション

研究者がビジネスマンにもなれるよう訓練する。
相手のニーズが分かれば、それに合った能力、技術を提供できる。


ベンチャー企業へのはたらきかけをする科学者たち

「100年後の世の中を変えるかもしれない」という視点で動いている

企業では「それじゃ、儲からない」と足を引っ張られることが多いため、
研究者と企業の橋渡しをするマネージャー的役割を担当。
銀行に科学への目利きを置き、投資する動きもある。

研究の中には、何に役立つか分からないものも多い。LEDもそうだった。
そういった、自分でも分からない潜在能力を発掘して育てる、「国」「大学」「企業」社会全体の連携が必要とされている。
技術の世界は変化が早い 研究者が自由に活躍の場を行き来できる環境も必要。

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「長いものには巻かれろ」的な、安定志向&権威好きな人は、老人だけじゃなく、若者にも多いからね
目先の利益ばかり追い求めていったツケが、科学の分野だけでなく、あらゆる場所で、今の若者の芽を摘んでいるんだ。


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