素振りブログ。

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年末の買い物の話。

2015年01月05日 21時31分39秒 | 日記
年末に財布を買い換えたのですわ。
甲州印伝の財布に。

これ、いいですよ。

一般に「安い財布を使ってる奴にはお金はやってこない」「財布の値段の200倍がその人の年収」なんて言われてますけど。
ようは、お金に対するスタンスが、使ってる財布に出てくるということですよね。

お金に限らずに。

ワインをグラスに注がずラッパ呑みしているような人が、ワイン通なわけがないし。

ケーキを食器使わずに手づかみで食べるような人が、スイーツ好きであるわけがない。

ちゃんとした作法を守ってこそ、そのスジを知っているとか、慣れ親しんでいると言えるわけですよ。
だからまあ、財布には拘るべき、と思ってます。

これまでは羊革製の長財布を使ってたんですが。(正確な値段失念。7000円くらい?)
某所の生放送で、話題に上がったんで、買い換えました。
黒い紳士用の印伝長財布に。

甲州印伝は、漆塗りで塗装した鹿の革を使った鞄、小物入れ、財布等の一連商品なのですが。
この素材、発祥は戦国時代にまで遡るそうで、元々武田家が鎧の下地に使ってた秘伝の技法を流用したものらしいです。
何でも

「鹿の革は柔軟で丈夫だけど、刃物を防ぐ力は無い。鎧の下地に使うと、その部分が致命的な弱点になる」

「そこで、漆を塗りつけて、鹿革に文様を描いてみた。すると、刃物に対する防御力がかなり上昇した」

こういう経緯で生まれた技法だとか。

印伝の良い所は、安いんですわ。
そんな特殊技法を使われた素材を用いて作られているのに。
(しかも、全て職人の手作り)

価格、紳士用長財布で、1万5000円前後ですよ?
安いでしょ?

見た目は立派だし、作りの方も信頼できるし。
その上安い。

コスパ的に最高なのではないかと。
良い財布を持ちたい、と考えている人にとっては。


……まぁ、悪いところもあるんですけどね。
まず、紳士用の長財布だと、小銭入れが無いために、別で小銭入れを買う必要がある点。

あとは、漆塗りのせいで、アレルギー持ってる人にはオススメできないところと。

漆塗りのせいで、オールで革の財布よりは柔軟性が乏しいところ。
(丈夫ではあると思うんですが)

そして最大の欠点は、確か漆塗りの質感を保つためだったと思うんですが。
あえて表面の耐水処理がされてなくてですね。印伝。
そのためもし財布を水の中にドボンしてしまうと、漆が水に溶けて塗装が崩れてしまう恐れがあること。

なので、印伝の財布を使う場合は、濡らさないように気をつけてくださいと。
財布を買ったときについてきた説明書に書いてました。

まぁ、ブリーチで涅マユリさんも以前言ってましたけどさ。
世の中、完璧な技術ってのは無いんですよなぁ。
何か問題を克服した場合。そのせいで別の問題が発生する。
これは当たり前で、だからこそ研究者は常に改良を考え続けなければならない。
これで完全無欠、完璧と思った瞬間、研究者は死ぬ、と。

……だからまぁ、私も、印伝の弱点をカバーする方策を考えて、この財布を使っていくことにしますわ。