【 Photo by Natsuko Imai 】
標語が 嫌いなんだ
心の中の 善人ばかりが 並んでるみたいで
木蓮の花が スキなんだ
迷わずに 上に向かって咲いているのが とても春なんだ
首にスカーフを 巻いている男が 嫌いなんだ
母が好きな ファッションだったからね
いつもキョロキョロしてるんだ
子供の頃から 良いことばかりを 探し続けていたから
クラクションを鳴らされるのが嫌いなんだ
いつも追いたてられていたからね
パーカーが好きなんだ
ネクタイをしていないのが見えないからね
鍋が嫌いなんだ
家族全員が揃わないと食べれなかったからね
おにぎりが好きなんだ
おばあちゃんが作ってくれた おやつだったから
ケンカが嫌いなんだ
終わったあとの一人ぼっち加減がね
お風呂が好きなんだ
まるでお母さんのお腹の中のように 暖かさに包まれている感じがね
ヒマワリが嫌いなんだ
あの堂々としすぎている感じがね
キミが好きなんだ
いないのに あのホワッとした感じが ずっと残っている所がね
キミが 今朝していたエプロンが
ダイニングの椅子にかかっているだけで
ホログラムのように キミの香りと思いが 立ちのぼる
いつも 笑っていて
いつも 安心させてくれる
そんな キミが そこにいる
この人生が 好きになった
これも キミの おかげです
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