正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

正しい仏法を決める五重の相対

2005-11-21 | 手引書⑥

 心の安堵を求めるため、心のより所に宗教を信仰している人が多くいます。宗教でも特に「仏教」には、多くの宗派があり、仏典も沢山あります。仏教に縁が薄い方には非常に迷うところでしょう。仏教であればどれも同じではありません。正しい仏様の御指南を聞いていかなければ恐ろしい面があります。
 沢山あるなかで正しい仏法を鑑定する方法があります。その方法は、日蓮大聖人が説かれ日蓮正宗にしか伝えられていません。それが「五重の相対」です。五重の相対は、宗教全体を判定する物差しであり、仏教以外のキリスト教やイスラム教、儒教なども視野に入れて判定します。五重の相対とは五つの相対があり、内外相対(ないげそうたい)・大小相対(だいしょうそうたい)・権実相対(ごんじつそうたい)・本迹相対(ほんじゃくそうたい)・種脱相対(しゅだつそうたい)です。
 内外相対とは、内道である仏教と外道である仏教以外の宗教との相対判釈です。仏教とそれ以外の宗教を判別し相対した場合、仏教が勝れ仏教以外の宗教は劣ることになります。
 大小相対とは、仏教の中においても大乗教と小乗教に別れます。大乗教は多くの人を幸せに出来ますが、小乗教は少ない人しか幸せに出来ません。そのため大乗教が勝れ小乗教が劣ります。
 権実相対とは、勝れた大乗教の中にも、権教といわれる一時的な方便の教えと、三世にわたり本当に幸せになれる実教「法華経」があります。権教が劣り実教が勝れています。
 本迹相対とは、実教である法華経の中にも本門と迹門があります。本門が勝れ迹門が劣り、法華経本門に成仏する教えがあります。それが「如来寿量品第十六」です。
 種脱相対とは、「如来寿量品第十六」の中にも文上(脱益)と文底(下種)という違いがあります。文上脱益が釈尊の仏法で文底下種が日蓮大聖人の仏法です。釈尊の文上脱益が劣り日蓮大聖人の文底下種が勝れています。この日蓮大聖人の文底下種仏法を信じ修行すれば成仏できます。
 「文底下種仏法」とは、法華経如来寿量品第十六の文の底に隠された御題目の南無妙法蓮華経です。この文の底に隠されていた御題目は、日蓮大聖人が顕わされた三大秘法の御本尊様であり、この御本尊様に御題目を唱えることで成仏できます。法華経の文の底に御題目の南無妙法蓮華経が秘沈されていることは、釈尊からの塔中相承がなければ知ることもできませんし顕わされることもありません。釈尊から御相承を受けられたのが日蓮大聖人です。上行菩薩として受けられました。
 日蓮大聖人が末法の御本仏としてお出ましになられたので、仏教の正邪・勝劣・浅深が明らかになりました。仏教各派は、我が宗派が一番であるという主張を殆どがしておりましたので互いに競い合っていました。日蓮大聖人はこの現実に「五重の相対」をもって統率されたのであります。しかし、各宗派は全く聞き入れなかったのであります。正しい仏法を信じることなく、邪に伝わった先師の教えを信じ改宗することは殆どありません。証拠として現在も多くの仏教各派が君臨しています。
 「五重の相対」を解ろうともせずに曲がった教えを尊んでいるのが、日蓮正宗以外全ての仏教宗派です。「五重の相対」は、正しい成仏できる仏法を日蓮大聖人が明らかに示された御法門です。