正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

己心で騒ぐ師子身中の虫とは

2005-11-21 | 手引書⑥

 「師子身中の虫」とは、私達の心の中で騒ぐ虫です。「師子」とは百獣の王ライオンのような強い動物を意味し、ライオンでも己の体に入り込んだ寄生虫には命を奪われるということです。体は大きくても小さな毒性の強い虫にはお手上げなのであります。
 「師子身中の虫」が私達の心で騒ぐとは、生活の中に生じる雑念や迷い悩みなどで思想的な迷いです。この思想的な迷いから身心を害し病気になり命を落とすこともあります。「師子身中の虫」は侮(あなど)れません。この己心の虫は御本尊様を受持し御題目を唱えることで虫の動きを抑えることが出来ます。この「師子身中の虫」は生まれたときからすでに心に住み着いている虫なので、一生涯共にするため付き合い方を心得ていなければなりません。
 まず「師子身中の虫」に心の主導権を取られないことです。主導権を取られますと三界六道の世界になり、最悪な場合「悪鬼入其身」し元々の人格を根底から変えられてしまい人相も以前と全く変わります。
 また「師子身中の虫」は「僧俗和合集団」を「破和合僧」に導く力を持っています。例を上げれば、根も葉もない邪な情報を注ぎ込み僧俗和合を破ろうとする働きです。ある宗教団体が得意げに使用する技です。正しい信心をしていれば未然にその働きは見抜けます。信心がしっかりと出来ておりませんと、心の中で「師子身中の虫」が根も葉もない情報に飛び付き己心で騒ぎます。和合集団の混乱を目的とした、根も葉もない情報を「師子身中の虫」が好物としています。「師子身中の虫」に翻弄された人は退転し日蓮正宗を誹謗します。
 日蓮大聖人は『本因妙抄』に、
 「若し本迹勝劣を知らずんば、未来の悪道最も不便なり。宿業を恥ぢず還って予を恨むべきか。我が弟子等の中にも天台・伝教の解了の理観を出でず、本迹に就きて一往勝劣・再往一致の謬義(みょうぎ)を存じて、自他を迷惑せしむるの条宿習の然らしむる所か。閣浮提第一の秘事たりと雖も、万年救護の為に之を記し留むる者なり。我が未来に於て予が仏法を破らんが為に、一切衆生の元品(がんぽん)の大石、第六天の魔王、師子身中の蝗虫(いなむし)と成り、名を日蓮に仮りて、本迹一致と云ふ邪義を申し出して、多くの衆生を当(まさ)に悪道に引きいるべし。若し道心有らん者は彼々の邪師を捨てゝ、宜しく予が正義に随ふべし。正義とは本迹勝劣の深秘、具騰本種(ぐとうほんしゅ)の実理なり。日蓮一期の大事なれば、弟子等にも朝な夕なに教へ、亦一期の所造等悉く此の義なり」(御書1679)
と仏法における「師子身中の虫」について仰せです。末法濁悪世の現代、「師子身中の虫」に侵された仏教が全てです。唯一日蓮正宗だけが「師子身中の虫」に侵されていません。「師子身中の虫」に侵されないために、血脈相承が古来からあり、広宣流布の暁まで未来に正法を伝えていきます。
 「師子身中の虫」が貪瞋癡の三毒を発生させます。心を蝕んでしまう三毒は御題目を唱え、御本尊様に変毒為薬して頂くことが大切です。