正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

成仏し難い人に四種類あります

2005-11-21 | 手引書⑥

 日蓮大聖人は『法華題目抄』に、
 「成仏往生のなりがたき者四人あり。第一には決定性(けつじょうしょう)の二乗、第二には一闡提人(いっせんだいにん)、第三には空心の者、第四には謗法の者なり。此等を法華経にをいて仏になさせ給ふ故に法華経を妙とは云ふなり」(御書357)
と仰せでありますが、成仏し難い人でも御本尊様に縁し信心をすれば成仏できるのであります。それが法華経だけに説かれる「悪人成仏」です。法華経では「女人成仏」も説かれますが、爾前権教では「悪人成仏」と「女人成仏」は説かれていません。それだけ勝れた教えが日蓮正宗にあります。
 成仏し難い四種類の人について説明します。
 第一の決定性(けつじょうしょう)の二乗。性格が決まっていることです。つまり性格が直そうとしても直らない人、我見が強い人です。十界で考えた場合、声聞界と縁覚界の人になります。自分の考えを曲げようとしない頑固な人が決定性の二乗です。折伏では苦戦する機根の持ち主であります。
 第二には一闡提人(いっせんだいにん)。仏法で断善根・信不具足と訳され、正法を信ぜず、悟りを求める心がなく、成仏する機縁を持たない衆生です。快楽主義者や現世主義者に多いです。
 第三には空心の者。空理に執着し、因果の理法を信じない者。空理をもって最高の悟りとする外道です。
 第四には謗法の者。正法を誹謗し背いて信受しない人のことです。日蓮正宗を悪口罵詈し信心に目を向けない人です。
 折伏や家庭訪問における教化育成、そして法統相続でも成仏し難い人に縁します。これが日蓮正宗の修行になり、何にして信心に目覚めさせることが出来るか、御本尊様から頂いた御命題になります。この御命題を成就することで自分自身の境界が更に高くなり、成仏への仏果を御本尊様から頂けるのであります。
 成仏し難い人には「逆縁」を縁付ける事が大事です。「逆縁」とは、信心に目もくれない人に、縁ある事に信心の話しをすることです。
 『唱法華題目抄』に、
 「本(もと)善根ありて今生(こんじょう)の内に得解(とくげ)すべき者の為には直(ただち)に法華経を説くべし。然るに其の中に猶聞いて謗ずべき機あらば暫(しばら)く権経をもてこしらへて後に法華経を説くべし。本(もと)大の善根もなく、今も法華経を信ずべからず、なにとなくとも悪道に堕(お)ちぬべき故に、但押して法華経を説いて之を謗ぜしめて逆縁ともなせと会する文なり。此の釈の如きは、末代には善無き者は多く善有る者は少なし。故に悪道に堕(だ)せん事疑ひ無し。同じくは法華経を強ひて説き聞かせて毒鼓(どっく)の縁と成すべきか。然れば法華経を説いて謗縁(ぼうえん)を結ぶべき時節なる事諍(あらそ)ひ無き者をや」(御書231)
と仰せのように、「逆縁」である「毒鼓の縁」を結ぶことが必要です。それにより、未来世に必ず信心に目覚めて成仏することを御指南であります。
 成仏し難い人には、「逆縁」を結び折伏することであります。