side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

しあわせのパン 三島有紀子

2021年04月05日 | 書籍・雑誌

*****ご注意 一部ネタバレの可能性があります***** 


TVで観た映画のノベライズ本
でも、一般的なノベライズ本とは違って、映画が第三者の視点だったのに対し、本では物語が登場人物の視点で描かれていて、映画で気づかなかった点やモヤっとしたところが補完される感じ

一方で映画で心地よかった自然の風景やカフェの穏やかな雰囲気の描写は本でも丁寧に描かれていて、頭に情景を浮かばせるのが楽しくなる。

物語は洞爺湖畔にあるオーベルジュ兼カフェ・マーニが舞台
カフェのオーナーは水縞尚(大泉洋)とりえ(原田知世)夫婦
自然の中でゆったりとした時間が流れるカフェに訪れた3組の客とのふれあいのストーリー
映画の映像が綺麗で、珈琲を入れる、パンが焼ける、食事が出来上がる音だけでなく香りまでもスクリーン越しに届く感じ

水縞夫妻の温かさが訪れる客の心を解きほぐしていくのだが、水縞夫妻、(とくにりえ)にも、何か事情があることがそれが何かは映画では判明しないで終わる。
本では水縞夫妻の出会いや絵本「月とマーニ」との関わりが語られている。

私は映画→ノベライズ本だったが、映画・本と合わせて更に楽しめる。
映画の監督三島有紀子による初の小説執筆作品


フランス映画を想起させる映像(自然の雄大さ)と物語(日常の切取り)だった
映画も本もどちらも満足度の高い作品


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