side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

罪の年輪 ラストライン6(岩倉剛シリーズ) 堂場瞬一 (2424)

2024年06月05日 | 書籍・雑誌

*****ご注意!一部ネタバレの可能性があります!*****


驚異の記憶力を持つ「ガンさん」こと岩倉剛シリーズ
ガンさんの定年までの10年間をカウントダウンするシリーズだったが、公務員の定年延長が作品にも反映された。

「ガンさん」も定年延長となり、捜査一課復帰への声がかかる
捜査一課の刺激的な日々に魅力を感じるも居心地の良い立川署を去ることに後ろ髪を引かれる気持ちを否定できない。

そんな中起こった事件は87歳になる施設入居者の遺体が発見された。
被害者は元小学校教師で退職後は自宅で無償の塾を開いていた人物で、今は車椅子が必要だが、施設を抜け出して被害にあった。
その後87歳の男性が自主してきたが、二人60年以上前の砂川事件 に接点があるものの殺人の動機が明確にならない。

好きな街として立川在住を続けていた被害者と加害者にあった別の接点を見つけ出していく。
施設を抜け出す被害者の邪心というか、弱味というか、
犯罪はもとより「人に言えない趣味」は早くに決別しないと老いて・亡くなってから判明するのは遺族にとって辛い事実をつきつける罪なことだと思う。

最近の堂場瞬一作品は退職年齢を気にする作品や記述が多いと思う。
作者も年齢を重ねて新たに(別の側面の)見えるものがでてきたのかな。



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