side by side:湘南夫婦のあしあと

二人が好きな地元湘南、スポーツ観戦、旅行、食べ歩き,音楽・美術鑑賞など、日々のあれこれを綴ります

24METライブビューイング カルメン (Mar2024)

2024年03月09日 | 映画で 演劇、歌舞伎、オペラ、バレエ
新演出のカルメン
舞台設定は現代のアメリカという予告編を見て、最初はあまり興味が湧かなかった。
デニムショートパンツにブーツのカルメン?
私はクラシックな舞台設定が好みなので。

いや〜、食べず嫌いにならなくて良かった。
新演出が斬新で、思ったより違和感がない。正直面白い!
さすがMETです。
思えばワルキューレも新演出の舞台装置にビックリさせられたっけ。

現代アメリカのとある産業都市
カルメンは軍事関連品の工場勤務
ドン・ホセは工場前に配置された軍勤務
原作闘牛士のエスカミーリョはロデオのチャンピオンという設定
みんなジーンズ着用

工場に入る際のIDチェックやら、ドン・ホセが投獄されたニュースをスマホでチェックしたり、エスカミーリョ登場にスマホで写真を撮ったり、
クスッと笑ってしまった要素もあり。

第2幕の通常なら酒場の場面が大型トレーラーのコンテナ(荷台)内で、高速道路を疾走中という設定
なんじゃこりゃ!と思ったけど、それなりに説得力があり、しっくりくるのだから不思議

カルメンを演じたアイグル・アクメトチアはカルメンが当たり役と言われるだけあり、その迫力が凄かった
以前見たガランチャのカルメン(リチャード・エア演出)も圧倒される演技でこれぞ神回、右に出るものはいないと思わせたけど、アクメトチアのカルメンも素晴らしすぎる
もう目が釘付けされた感じだった。

田舎娘で一途で健気なドン・ホセの故郷の恋人ミカエラ、ストーリー的に全く目立たなくなってた。
エンジェル・ブルーの歌声は素晴らしく、熱唱だっただけにもったいなかった。

ミカエラだけでなく、ドン・ホセ、エスカミーリョもアクメトチナのカルメンに持って行かれた感が強い
そんな舞台だった

幕間のインタビューで、「ドン・ホセは過去に人を殺したことがある設定」とあった
最後のドン・ホセの鬼気迫るでもなく、バット一振りであっさりカルメンを殺してしまうところは過去に一線を超えた人だから?

カルメン:アイグル・アクメトチナ(メゾソプラノ)
ドン・ホセ:ピョートル・ベチャワ(テノール)
ミカエラ:エンジェル・ブルー(ソプラノ)
エスカミーリョ:カイル・ケテルセン(バスバリトン)
指揮:ダニエレ・ルスティオーニ
演出:キャリー・クラックネル
上演日 24年1月27日

次作の運命の力も新演出で楽しみ





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