自然観察♪BLOG 「 知床ころぽっくる探索記 」

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夜の守護者

2012-04-30 23:47:09 |  フクロウ・タンチョウ 
アイヌ語では「コタン・コロ(コル)・カムイ」と呼ばれていて、
「村を守る神」「村の守護神」「村を領有する神」などと訳される、
体長が約70cm・翼開長が180cmにもなる、フクロウ科に分類される鳥類では
世界最大級の大きさになる...シマフクロウ。

実際に暗闇の中で出会うと、その大きさにかえってフクロウとは
初めは気がつかないお客様もいます。そして、驚くのです…。
その空間を支配するような、圧倒的な存在感に。

この日は、幸運にも個人的なドライブ中に観察することができました。
車のライトで木にとまるシルエットだけボンヤリですが...撮れました。
おそらく雪融けの影響でできた水溜りにエゾアカガエルがいて、
それを獲ろうとして、この周辺にいたのでしょうね。
(実は番いの相手と思われるもう1羽が近くにいましたよ。)

この時期に、水溜りがあればそこらじゅうで鳴いているエゾアカガエルは、
動物や野鳥にとっても重要な食料としての役割を持っているのでしょうね。
シマフクロウ以外にもキタキツネやエゾタヌキが周辺を歩いていました。

今は"村"ではないですが、ウトロの町の近くの川でも観察することがある...
この知床にも住まう、夜の守護者たち。ですが...、
平成23年の調査では北海道の生息数が約140羽と絶滅が心配される野鳥です。
その鋭くも優しい眼差しで、いつまでも見守ってくれることを祈りたいです。
…珍しい、、…希少な、、野鳥との出会いを喜ぶだけでなく、
今度は僕らが彼らを守れる存在となれるように。。。



追記:2012年9月15日の夜にはカラフトマスを獲ろうと
流れる川の岩にとまって狙う姿を見ることができました。
やはり大きな鳥ですよね。存在感と佇まいが素晴らしいです。

** I to U つよし**

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…今の僕はこんなカンジだそうです。。。

…潜伏中...。

2012-04-30 18:58:13 |  鮭・鱒、蛙など 
野鳥でも鳴いているのかしら?...♪、という
...キョロロロ、、キョロロロ..(僕にはこのようにも聞こえますが)
わりと澄んだ美しい声に、この声の主が誰なのか...?と、、
知床五湖を散策する方が探している様子を見かけます。

そして、気がつくのです…。雪融け水の中に動く小さな影に。。。

「嫌だ~~~っ!カエルじゃないの!?」女性の悲鳴にも似た声が今日も。
エゾアカガエルの大合唱はGWになって、さらに大盛況です(演者が)。
人間に嫌がられたって、そんな事は全く気にするわけもなく、
だって恋の季節ですから。雄たちの明日への(雌求む)闘いの歌なのです。

「Rana pirica」がエゾアカガエルの学名になるそうですが、
種小名の「pirica」はアイヌ語で『美しい』や『可愛らしい』を
意味する「ピリカ」という言葉から付けられたそうですよ。
見た目は確かに...「美しい」や「可愛らしい」と誰もが思う姿とは
言い切れないでしょうが、鳴き声に関しては個人的には美しいと思いますよ。
また、アイヌ語から...というのが素敵なことに思いますね。

 

今日のプユニ岬から。
水平線が霞んで空と海の境目が朧。
これも春らしい光景のように思います。

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意外とスリムなのね。

2012-04-29 18:26:42 |  その他野鳥たち 
最近の散策中によく見かける野鳥のひとつ...ノビタキ。
今日も胸に素敵なオレンジ色を咲かせた雄が元気に飛びまわっていました。

岩の上で...じ~~~っと、何を見ているのでしょうね?
でも、こうして改めて観察すると脚がとても長いんですね!
可愛らしいシルエットの体とは、ちょっとアンバランスな感じもしますが、
意外とスリムなようです。

 

んっ!?...なんか言いましたか?

 

カラスくらいの大きさのあるキツツキ、クマゲラ。
今日の午後からの原生林のトレッキングで出会えました!
写真のクマゲラは雄になりますが、しきりに鳴いて番(つが)いの相手を
呼んでいるようでした。…ただ、雌はこの森では全く反応なし。
ちょっと寂しそう。

カラスをイメージすると、クマゲラも意外とスリムな印象ですね。

 

ちょっと蒸し暑くも感じましたが、穏やかな一日になりましたね。
午前中の知床五湖の散策では、湖面に映りこむ羅臼岳も綺麗でした!

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...という目。

2012-04-28 17:22:27 |  キツネ・タヌキ  
何か用ですか?...という目。

まさかコチラに来るんですか!?
…おいおい、勘弁してよ。...という目。

実際に何を思っているのかはわかりませんが、、
双眼鏡のむこうでキタキツネが、じ~~~っと僕を見ていました。
おそらく場所を移動するのは面倒だとは考えているのでしょう。

 

今年の冬の一日ツアーのコースで、
よく会っていたキツネと同じ個体でしょう。

お昼寝...zzz..でもしたそうな様子でした。

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知床五湖の高架木道で...

2012-04-27 19:16:30 |  その他野鳥たち 
みるみる雪が融けていく...実際に目や耳、肌で感じる最近の知床です。

以前勤めていた知床岩尾別ユースホステル関係の知人と妻と僕で
知床五湖の高架木道に散策に向かったですが、
昨日まではシャーベット状に少し凍っていたという一湖の湖面は
今日はすっかり融けきってしまっていて、風に波立っていました。
また、その周辺の草原も一部雪が残っているという印象でした。

あぁ、もう春なんだなぁ...と"しみじみ"考えていると、
野鳥たちが「何、そんな顔してんだよう!」とばかりに元気に鳴いています。
見れば、ササの上や枝をノビタキたちが雄や雌やまた雄や...と飛んでいて、
それに混じってあまり見かけないような模様の野鳥がいました(写真一枚目)。

また遠くから双眼鏡をつかって撮っているので...かなりボケてますが、、
夏鳥として海岸草原や湿原等にやってくるオオジュリンであったと思います。
知床でも繁殖をしているのでしょうが、僕はあまり見かけないです。

一湖の周辺では、毎年意外?な出会いがありますね。
ちょっと嬉しかったです。

 

高架木道の辺りではミズバショウも咲き始めていますよ。
そして、エゾアカガエルが姿見えなくとも一面で鳴いていました。
カエルというと...あまり良い印象がないかもしれませんが、
彼らの鳴き声はとっても美しいと僕は思います。

 

こちらはオシンコシンの滝です。
雪融けの影響もあって水量も迫力も、もう目一杯です!
この看板まで細かい飛沫が飛び散っているようで、
まさしくマイナスイオンも写真の彼女たちを包んでいるのでしょう。
もっとキレイになったら...どうしようかしら?なんて。

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虹降る海

2012-04-26 18:00:03 |  虹 
昨晩から強い風が吹いている今日の知床。
(今も、窓の向こうでは...ビューーゥ!ビューーゥ!..鳴っています。)

そして、小雨が降ったりやんだりを繰り返しながら、
まるで天を駆けるように...雲が瞬く間に僕の頭上を過ぎては去っていきます。
その雲の切れ間から差しこむ陽の光と、覗き上げる青い空の色。。。

…天候に恵まれたとは言えないのでしょうが、これは面白い空ですね!
そんな事を思いながら、少し風が弱まったお昼頃に散歩に行きました。
海岸へと向かう途中、不意に陽が差して周囲が明るくなると、
草原をまた駆けるように雲の影がやってきては、次々と僕を追い越していきます。
その光景も吹きぬける風の匂いもまた素敵でしたよ。

そうして海へ着くと、吹きつける雨にふわ~~っと色彩が滲み始めていました。
到着時には薄かったその七色ですが、海や草原に注ぐ雨が強まったり弱まったり...
陽が差し込んだり雲が太陽を隠したり...刻々と変わっていく空模様の中で、
ほんの一時(ひととき)ですが空から断崖を越えて海へ橋が架かりました。

 

こちらは家の前から。

 

川は予想以上の濁流となって増水していました。
上流となる山の方ではコチラよりもずっと多くの雨が降っているのでしょう。
雪融け水が土砂を含みながら急流を一気に流れてきて、
高台から眺めれば河口付近の海を赤茶色く染めているようでした。

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照る太陽に揚々と!

2012-04-25 16:48:46 |  その他野鳥たち 
心地よい日差しにさそわれて...フレペの滝へと散策に向かいました。
実は約1週間ぶりにこの場所を訪れたのですが、ここ数日の気温の上昇のせいか
一気に雪が融けて草原の散策路では、ほとんど道が見えていました。
(ただ、日陰などの一部の場所は長靴が必要なくらい残雪があります。)

そして、散策路の変化だけでなく、周囲の音もすっかり賑やかになっていました。
僕を包みこむように...草原から森から聞こえてくる野鳥たちの鳴き声。
なにげなく歩いているはずの僕も元気になれます。

写真の一枚目は歌舞伎の隈取模様のようで、
観察する度にいつもカッコいいなぁ...と思っているホオジロ。
「一筆啓上、仕り候」(いっぴつけいじょう、つかまつりそうろう)と
聞きなされる囀(さえず)りは、まだしていませんでしたが、楽しみですね。

 

仲間のヒガラやハシブトガラに比べて、意外と観察する機会が
こちらでは少ないシジュウカラ(写真二枚目)。
胸を張って黒いネクタイのような模様を見せてくれました。

 

三枚目は逆に背を向けてしまっているノビタキ君。
その素敵な胸のオレンジ色をこちらに見せておくれ!と思うのですが、
そんな思いどおりになどなるはずもなく、飛び去ってしまいました。

…そんな細いところによくとまれるなぁ...いつも感心します。

 

最後に、流れるフレペの滝と沖に流氷浮かぶオホーツク海を眺めていると、
今日の海に負けないくらいに青い色をした野鳥を発見しました!
久々に再会をしたイソヒヨドリです。

この時期まで留まっている今年の流氷に...彼は何を思うのでしょうね?

ぽかぽか...。いい天気。
これから、さらに知床は野鳥も増えて賑やかになることでしょう。

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春告げる雨

2012-04-24 18:02:39 |  新緑・紅葉・芽など 
...しとしと..しとしと..。
今日は雨降り...優しく森を濡らす一日。

 

水分をいっぱいに含んで、
覆う岩に緑鮮やかな活力を与えている印象。
瑞々しく湿っては、艶やかに光をはなっています。

 

木々の枝だけでなく、地面にも芽吹く命の色。

...ぐんぐんと、...生き生きと、、
...ぱらぱら..、...しとしと..、...ぽつりぽつり..、
穏やかに鳴らす小雨の森で、枯葉色の大地に緑を拓こうと
背筋を伸ばす小さくとも強いこの姿。始まりの季節ですね。

 

空。雨。滴。雪融け。川。
土の匂い。草木の匂い。

 

水。また漂うばかり。

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少し涼しく...

2012-04-23 16:47:43 |  その他野鳥たち 
雨がぽつぽつ、風はびゅーびゅー。

昨日はフェーン現象の影響からかオホーツク沿岸の地域では
5月下旬から7月頃の気温にまで上がったということですが、
知床(ウトロ)でも暖かいというより、むしろ...暑かったですね。
ただ、今日は一変して雲が多く、風も強く、、さらに小雨まで...。
寒いというほどではないですが、昨日の影響かヒンヤリとして感じました。

そんな中でも、なにか面白いことがあるはず!と散策というか...お散歩。
水溜りに...ポツリ、ポツリ..と空から落ちてくる雨粒に波紋がひろがります。
考えたら、こんな光景も久しぶりのように思いますね。。。懐かしい。
冬から春に巡る、そのひと時に想えば、今だからの感動なのでしょうね。

気象庁のアメダスのデータでは宇登呂(ウトロ)の積雪深が
本日(4月23日)の午前3時に0(ゼロ)cmになりました。
まだまだ知床の森は雪深く、スノーシューが必要な場所もありますが。

 

クマゲラの食痕です。幹の中にアリの巣があったようですね。
いかにも彼ららしい豪快な掘りっぷりなこと。
実際のクマゲラには会えませんでしたが、
シマエナガやヒガラが元気に飛び交い、
また近くの川ではミソサザイが心地よい鳴き声を聞かせてくれました。

木々があれば風が弱まりますし、多少の雨であろうと...それほど気にせず、
野鳥たちは今日も元気そうでした。

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水芭蕉、鶯、狸。

2012-04-22 18:14:39 |  キツネ・タヌキ  
今日はとても暖かな日になりました。
お日様も温かで、ウトロの最高気温は13時頃に18.4℃と、
フリースなど着ていたら汗をかきそうなくらいでした。

そんな中、ウトロの町の近くでもミズバショウが咲いていましたよ。
昨日のツアーで散策をした知床五湖では雪がまだまだ厚く、
そちらでの開花はもう少し後になりそうですが、
やや遅れ気味かと思っていた"春の匂い"ですが、確実に季節は巡っています。

また、写真には残念ながら撮れませんでしたが、
...ホ~~、ホケッキョッ!..と、まだ本調子ではないものの…
このミズバショウが咲いていた場所の付近ではウグイスが鳴いていましたよ。

太陽、燦々。
穏やかな季節の空気に、つい深呼吸してみれば、
どこか瑞々しい草木の匂いがしてきて、
見上げれば青空の手前に芽吹きの色です。

鳴き声...遠ざかり、ウグイスはどこへ?

 

昨晩の「夜の動物ウォッチング」のツアーでは
のべ5頭のエゾタヌキに出会えました。(おそらく同じ番いに2回会ってますが。)
例年、比較的4月下旬~5月中旬はツアー中に他の時期よりは
キタキツネが少なめで、逆にタヌキの方を観察するように思います。
ただ、この時期以外では道路脇でタヌキに出会うことは稀です。

北海道では基本的にはキツネが人間社会に近い場所でも生活していて、
タヌキがより森の奥でひっそりと暮らしている印象があります。
また、生息域として利用できる環境もキツネよりは狭いのでしょう。

関東からお越しになったお客様には
タヌキよりキツネの方が珍しいと言われることがありますが、
僕には牧場の裏にしばしば現れて悪さをするイメージが...
キタキツネにはあるので…。なんて、あまり書いたら良くないですね。

 

お尻をフリフリしながら懸命に走る姿が僕は好きです。
あまり速くはないですが、頑張ってることが伝わりますので、
その純朴さや素朴さに似た雰囲気に好感がもてます。

なんだか、キツネのように利口には生きられない僕のようで。

** I to U つよし**

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晴天と動物たち

2012-04-21 18:53:35 |  ヒグマ 
今日も天候に恵まれましたね!
いつもは雨女で前回の知床では嵐で通行止めにあった...
という本日のお客様でしたが、快晴の空に嫌なジンクスともサヨナラですね。
また、動物の出会いにも恵まれた一日でした。。。
(…記事を全部読んだらわかりますが、恵まれたと言ってはいけないのですが。)

写真一枚目は、知床五湖の高架木道(展望地)から一湖を望みます。
湖面は薄く凍りつき、下から滲みだす水に雪が水色に光を放っていました。
この写真をクリックして大きくするとわかりやすいですが、
右側の草原には十頭以上のエゾシカが集まって草を食(は)んでいます。

春らしい日差しにシカたちも心地が良いことでしょう。

 

知床五湖の散策中にはエゾリスとも出会うことができました。
別の場所で2頭観察することができましたので、
今日は彼らにとっても活動するには良い日であったのでしょうね!

写真のエゾリスはトドマツの新芽を食べているようにも見えましたが、
こんなに貪るようにして次々と食べていく姿は珍しく思いました。
ようやく春が来たぜぇ...というところでしょうか?

 
※実際の距離ではなく、双眼鏡で安全な場所から拡大して撮影しています。

こちらは、本日の問題児。(子供ではなく成獣のようですが。)
昨日に続き、今日もヒグマを見てしまいました。

…これに関しては車内ではなく散策中ですので、
"動物との出会いに恵まれた"とは言い難い状況ですね。
連日クマに会うなんて、、知床のガイドとして恥ずかしいかな...と
ちょっと思いながら、その場を去りました。。。特に今日の場合は。

このヒグマは特に何かを食べているようでなく、
日向ぼっこをしながら、ウトウトしているようでした。
基本的にボ~~ッとしながら、おそらく遠くの僕らにも
気がついているのですが、森に移動するわけでもなく...ウトウト。

完全無視で、僕らの進行方向から避けるつもりなど微塵もない様子。
お蔭様で…、予定の目的地を変更して、別のルートへ散策しました。

ただ、そちらの風景も晴天に最高でしたよ!
例年より積雪が多かったのでスノーシュー体験となりましたが、
それも良かったかなと僕なりに思ってみますが、どうだったでしょう?

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開通後...出没。

2012-04-20 16:38:17 |  ヒグマ 
昨年の11月25日から冬期通行止めになっていた
「道道93号 知床公園線」岩尾別橋ゲートが本日(4月20日)午前11時から
開通することになり、そのゲートオープンの様子を見に行きました。

また、明日に予定している自然観察ツアーがある為、
知床五湖と岩尾別温泉の方面に久々の道をドライブがてらの下見です!

 

今日の流氷。
ゲートが開く時間まで散歩していると、海には白い氷の姿。
意識してみれば...すぐわかるでしょうが、沖に微かに見えるかんじ。
それでも、今年は素晴らしいですね!こんな時期まで。

 

今日のキタキツネ。
冬期通行止めなんてオイラには関係ねぇぜ!とばかりに、
待つ車を横目にゲートの向こう側の方向へと軽やかに駆けて行きました。

 

そして、道路が開通してすぐに僕の今年初遭遇…。

なんだか先で車が渋滞してるなぁ...とゆっくり車で進んでいくと、
案の定...道路わきの茂みの奥で黒っぽい塊。…ヒグマでした。
雪の上に残された足跡は何度か見つけていましたが、今日は実物です。

車が6、7台ほど集まっていて、ヒグマとの距離はありますが
車から降りている人もいまして、あまり好ましい状況ではなく、
ゆっくり観察してる場合ではなかったのですが、
通報のために双眼鏡で急いで確認すると、(この写真はその双眼鏡から)
2頭の子供をつれた母熊で、エゾシカの死骸を食べていたと思います。

そして、知床自然センターへ情報を伝えようと、
携帯電話の電波が入る場所に車で向かおうとした時、
おそらく偶然通りかかった知床財団の方の車が来て、
無線で野生動物対策のスタッフに連絡をとっているようでした。
...彼らの対応の邪魔にならないよう、その場を去りました。
(帰り道で、出没場所に急行するスタッフの車とすれ違いました。)

今回の場合は、子供をつれていることもありますが、
食事中であるということも大きな危険性をはらんでいます。
普段は慎重で臆病な性質をもつ知床のヒグマですが、
獲物(今日であればエゾシカの死骸)にたいする執着心と、
自分や子供を守ろうとする防衛本能から攻撃性をみせる可能性があります。
「親子熊の"ほのぼの"感とシカを食べる野性味」の一体化した写真とも
言えなくもないですが、このような場面は特にご注意下さい。

また、車を移動させるなど、対応に来たスタッフへのご協力のほども、
どうかよろしくお願い致します。これも知床の自然保護・共生に繋がる活動です。

** I to U つよし**

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今日の日は...

2012-04-19 19:30:14 |  夕陽 
輝きとともに沈んで、煌きを水面に残して去っていきます。
やがて、消えれば夜空に星が瞬き、行く雲に少し月が朧げとなって、
儚くとも、宙が廻り、廻り、静かに時が巡って、闇。

そして、再会の朝。
知床半島のウトロでは眺める夕陽の後頭部、
山の向こう側から明日がやってきます。

今日の陽は さようなら。
またあう陽まで。

なんて。

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知床五湖除雪してキツネ

2012-04-18 19:45:17 |  キツネ・タヌキ  
4月18日(水)の知床五湖(第二湖)。
湖面はまだ薄く凍っていて水が滲みながらも雪が積もっていました。
今はまだ遊歩道を散策できませんが、
通行止めになっている「道道93号 知床公園線」岩尾別橋ゲートが
4月20日(金)の午前11時に開通する予定なので、
この凍てつく湖面が明後日にはまた見られるでしょう。

ただ、積雪の状況によって三湖~五湖の遊歩道の開通が遅れることが
ございますので、ご注意下さい。早くてもGW後になるかと思います。
しばらくは、一湖・二湖のみの散策になります。

今日は、シーズン前に行なう毎年恒例の知床五湖遊歩道の除雪作業の日!
スコップを握り締め、一日いっぱい汗を流しましたよ。

 

雪かき!

 

雪かき!
今年はここ数年ではかなり雪が深かったです。。。

 

除雪作業終了後。僕らの汗、そして苦労を知ってか知らずか...
キタキツネがお昼寝中でした。うらやましい。。。

気持ち良い汗というには、今日はちょっと疲れましたね。

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来るべき季節を待ち

2012-04-17 17:39:35 |  昆虫② 
今月に入ってから天気の良い暖かな日には
...ひらりひらり..と宙を舞う鮮やかな蝶を見るようになりました。
知床でもタテハチョウの仲間には成蝶で越冬するものがいるので、
雪融けのこの時期に現れるのは、そのような一冬を越えた蝶です。

今日出会えたクジャクチョウ(写真上)とエルタテハ(写真下)は
翅が痛んでいた印象はなかったですが、
毎年数匹は...これで、よく飛べるなぁ..と思わせるくらい
ボロボロになっている個体もいるので、冬を越えることの厳しさを想います。

ようやくの待ちに待った春の日差し。のんびりとした緩んだ空気。
...ぽかぽか..ぽかぽか。...ひらひら..ひらりひらり。

気ままな様子で舞っては、雪融けに濡れる幹にて吸水をしている姿には
「困難」や「戦い」という言葉とは無縁のようについ思ってしまいますが、
小さな命も人知れず、日々という日々を越えて今ココに在るのですね。

春がきたよ。

 

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