(1)の続きです。
(五) その難きことばんこん(槃(盤)根)を析(さ)くが如し
「四字熟語」・「辞典」(盤の親字欄)の見出し語にある槃(盤)根錯節を構成する二字熟語です。ただ、槃(盤)根は、「辞典」の見出し語にありません。この文章題で、槃(盤)根を想起するには、「四字熟語」または「辞典」の説明にある、 「槃(盤)根」とは、地中で曲がりくねった根、はびこった木の根という意味を理解しておかなければなりません。
盤については、「辞典」の意味欄に「わだかまる、まがりくねる、めぐる」という意味が載っています。しかし、槃については、「辞典」には、
①たらい、平らな鉢
②たのしむ、たのしみ
③梵語の音訳に用いられる 涅槃17-2K
の意味しか載っていません。盤根と書ければいいと思いますが、槃にも「わだかまる、まがりくねる、めぐる」という意味があることは他の辞書で調べる必要があります。
「辞典」には、槃の訓読みは「たらい」しか載っていませんが、「必携」には、他に、たの(しむ)、めぐ(る)、たちもとお(る)の訓(訓義)が載っています。たらいと読めればいいけど、「必携」の他の訓義も憶えておくといいのでしょうが、これは大変なことです。
尚、槃(盤)については、ばんかん(槃(磐・盤)桓)7-1K=征136頁という難しい熟語が過去問で出ています。徘徊の類義語ですね。
E 前記事の(1)11点と合わせて合計 13点
「狭義の三点セット」と合わせて、182点となります。9割以上とれます。私は、見出し語だけでも、熟字訓も四字熟語も二字熟語も音訓読みもまだまだですので、矢張りこの三点セット中心学習にしようと思います。
尚、前記事のA~Cは、何れも準1級・常用ですので、準1級・常用の見出し語も学習したらいいのか、1級より簡単じゃんと思われるかもわかりません。
ただ、1級を学習したことのある方なら、ご理解頂けると思いますが、1級の学習は、次から次へと1級配当漢字が出てきて、とても準1級・常用まで手が回らないのです。1級配当が約3000字、準1級・常用も約3000字ですから、新たな1級漢字を憶えるのに手一杯というのが実感だと思います。
前記事のA~Cの問題は、孰れも準1級で出題されてもおかしくない問題ばかりですから、先ずは、準1級や2級以下の受験時に、なるべく沢山の語彙を学習しておくことが大事でしょう。1級学習時には、問題を解いて、出てきた準1級や常用漢字の他の訓読みや、熟語を合わせて憶えていくことでしょう。1級漢字と学習方法に差違はありません。「辞典」の準1級以下を取り敢えず読むというのも一方法ですが、私は途中で止めてしまいました。
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