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塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り 江戸の罪と罰 板倉政要記

2015-01-11 05:39:46 | ミュージアム巡り_2015
 江戸時代の裁判の判決は、担当する奉行が判例を参考にしながら
下すため、刑の決定はその時々の担当者の判断にゆだねられた。そ
の結果、名裁きは庶民の話題となり、その裁きを題材にした物語も
誕生している。
 次の「板倉政要記」は、板倉勝重・重宗の親子二代にわたり京都
所司代を務め、その優れた施政と名裁きの記録と裁判の例の書で、
元禄(1688~1704)以前に成立している。
 裁判の実例よりも文学的色彩が強く、中国の裁判実話集「棠陰比
事」(13世紀成立)にある原話を翻案した内容もある。

 同記は日本で最初の裁判物語で、後の「本朝桜陰比事」や「大岡
政談」などに影響を与えている。同記の中には、酒を強く勧めた人
も責任を問われた判例“酒狂人之事”など、現代に通じる内容も含
まれている。
(国立公文書館:千代田区北の丸公園3-2)

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