われらしんじんのこども

真人幼稚園の子どもたちの日々の様子や、
  楽しいエピソードなどをお伝えしています。

真人幼稚園の先生が選ぶ絵本・12月の絵本 (R4年度)

2022-12-23 16:30:00 | Weblog

【令和4年度 真人幼稚園の先生が選ぶ絵本・12月の絵本】

 今年度も真人幼稚園の先生方による絵本の紹介をおこなっております。これは年間二冊の絵本をそれぞれが書店などで選び、教職員同士で読み聞かせをしたり、それぞれ絵本を選んだ理由や見どころなどを発表し合う、園内教員研修の一環としておこなっている取り組みです。そこで紹介された作品をぜひ皆様のご家庭にもお勧めしたいという願いから、毎年1・2学期末にこのような形で発表させていただいております。

 さあ、今回はどんな絵本が選ばれたのでしょうか? それぞれ作品を選んだ先生がブック・レビューを書いていますので、それらを参考になさって、この冬はぜひ親子で絵本に親しんでみてはいかがでしょうか。なお、それぞれの作品は園の図書に収蔵され、さっそく貸し出しをおこなっています。

 

『かぼちゃスープのおふろ』  

柴田ケイコ 作  小学館

(青木涼香先生のブック・レビュー) 

 ある寒い日。仲良しのくまさん、アルパカさん、ねこさんは森を歩いていると、かぼちゃスープのお風呂を見つけました。そこには、‘スープは絶対に飲まないように’と書いてありましたが、お腹の空いていた三匹はスープを飲んでしまいました・・・!さあ一体三匹はどうなってしまったのでしょうか?しちゃダメと言われるとしたくなってしまう気持ちに皆さんも一度はなったことがあるのではないでしょうか。そんな気持ちになり、我慢できなくなってしまった三匹のお話です。また、かぼちゃスープだけでなく、シチューやホットミルクが出てきて見ているだけで温かくなるので、寒いこの季節、ぜひ読んでみてほしい一冊です。

 

『カベレオンのとなりのへやはどんなへや?』

かべがみほんぽ 作  よしだよしえい 絵   壁紙屋本舗

(本間愛梨先生のブック・レビュー)

 動物たちのシェアハウスに引っ越してきたカベレオン。動物たちのお部屋に誘われて遊びに行くと、動物によって部屋の好みや模様が変わり、『となりのへやはどんなへや?』を合言葉にたくさんのお部屋を探検するワクワクとした絵本です。この絵本を読み終えると自分らしさや個性を大事にしよう!そんな気持ちになれます。ぜひ手に取って読んでみて下さい。

 

『ショートケーキになにのせる?』

おおのこうへい 作   PHP研究所

(湯浅美咲先生のブック・レビュー)

 皆さんはショートケーキの上の赤いものといったら何を思い浮かべますか?この絵本では仲良し兄妹がショートケーキの上にいちごとは違う赤いものを乗せるのを想像していく絵本です。私たち大人では思いつかないようなものまで乗せてしまう子どもたちの想像力が大爆発する絵本となっております。また、飛び出してきそうなほどインパクトのある表情豊かな兄妹も見どころの一つです!ぜひ、お子さんと何を乗せるか考えながら楽しんでみて下さい。

 

『ライオンのこころ』

レイチェル・ブライト 文  ジム・フィールド 絵  ㈱Two virgins’

(池田和先生のブック・レビュー)

 体が小さく、自分の存在を誰からも気づいてもらえないネズミと、体が大きく力の強いみんなの憧れであるライオンのお話です。ある日、ネズミは自分も吠えることができればみんなに気づいてもらえると思いつき、勇気を出してライオンに会いに行き、ネズミとライオンは予想外な出会い方をします。自分の意思を持ち、恐れずに挑むネズミの姿に勇気をもらえるお話です。気になった方はぜひお手に取って読んでみて下さい。

 

『はやくとゆっくり』     

張輝誠 文  許匡匡 絵  光村教育図書

(鈴木有咲先生のブック・レビュー)

 パパとママはいつも「はやく」って言うんだ。でも田舎のおじいちゃんたちは「ゆっくり」って言う。僕はいったいどうしたら良いんだろう? という本の題名の通り、「はやく」と「ゆっくり」について僕目線で物語が書かれている本です。時にははやくすることもゆっくりすることも大切ですが、自分の時間を大切に、人に言われて決めるのではなく自分で時間を決めて過ごすことも大切だということを感じます。子どもたちだけでなく、保護者の方にも是非読んでいただきたい一冊ですので、お時間のある時に手に取って読んでみて下さい。

 

『のせてのせて100かいだてのバス』

マイク・スミス 作  ふしみみさお 訳  ポプラ社

(新保欣位先生のブック・レビュー)

 毎朝同じお事の繰り返しにうんざりしているバスの運転手。そんなある日・・・、今日も同じ時間にバスを出発し同じお客さんを乗せ、バスを走らせていると・・・、見たことのない細い横道を発見!!なんとバスの運転手はドキドキワクワクの気持ちを止められず、新しい横道の世界に飛び込んで行きます。はじめてのまち、はじめてのバス停。見るものすべてはじめてのものばかり。ああ、なんてワクワクするのでしょう。そんなバスと運転手にたくさんの人が集まり、もうバスは満員に・・・。バスに乗りたい多くの人のためにみんなで知恵と力を合わせて二階建てだったバスをどんどん変身させていきます。最後はいったいどんなバスになってしまうのでしょうか?想像をはるかに超えた絵本でしか体験することのできない冒険物語。子どもから大人まで楽しめる絵本だと思いますので、ぜひ読んでみて下さい。

 

『ほげちゃん』

やぎたみこ 作   偕成社

(川﨑里紗先生のブック・レビュー)

 ゆうちゃんのお家に一つのお人形が送られてきました。名前は「ほげちゃん」。ゆうちゃんはほげちゃんを気に入り、遊ぶ時もご飯の時も一緒にいて、家族の中にいることが当たり前になっていきます。時にはお父さんにおならをかけられたり、ケチャップを付けられたり・・・。そんなある日、ゆうちゃんの家族はお出かけすることに。ほげちゃんは家族から雑な扱いを受けたことに腹を立て怒り、お家の中をめちゃくちゃに・・・!?ゆうちゃんのお家はどうなるのでしょうか?心を持たないはずのモノが心を持っていたら・・・そんなことを考えられるお話になっています。ぜひ、お手に取ってみてください!!

 

『ゴリラさんは』   

北村裕花 作   講談社

(伊藤美希先生のブック・レビュー)

 ある一匹のゴリラさんがたくさんの大好きなバナナを抱えて歩いていました。するとそこへ現れたおさるさんたち!ニホンザルやマンドリルなどいろいろな種類のおさるさんたちが物欲しそうにゴリラさんを見つめます。とてもやさしいゴリラさんはバナナをプレゼント♪だんだんと数が減り、最後の一つになってしまいました。でも目の前にはワオキツネザルが・・半分こと思っていたらまさかの展開に!ゴリラさんの表情の変化やその後の展開がとても可愛らしいお話です。ぜひ手に取って楽しんでみて下さい!!

 

『このほんよんでくれ!』  

ベネディクト・カルボネリ 作  ミカエル・ドゥリュリュー 絵 クレヨンハウス

(佐藤美樹先生のブック・レビュー)

 今も昔も、物語への登場回数上位に君臨するであろうオオカミ。嫌われ者のイメージが強いですが、物語の世界にオオカミの存在は欠かせません。この絵本の主役も、そんなオオカミです。ある日オオカミが出会った一組の親子。いつもなら二人をガブリと食べてしまうところですが、お父さんが女の子に読んであげていた絵本の面白さに夢中になり、食べるのも我慢してお話の続きに耳を傾けます。最後まで読み終えないうちに親子はお家に帰ってしまうのですが、途中で絵本を落としたことに気が付きませんでした。お話の続きが知りたいオオカミはドキドキしながらページをめくってみるのですが・・・字が読めないオオカミには何が書いてあるのかわかりません。どうにかしてお話の続きが知りたいオオカミの願いをかなえてくれたのは一匹のうさぎでした。二匹の間に生まれた奇跡のような光景が、読み終わった人の胸に日だまりのような温かさを残してくれる、そんな一冊です。皆さんもオオカミと一緒に絵本の魔法にかかってみませんか?

 

『こたつ』 

麻生知子 作   福音館書店

 (園長のブック・レビュー)

 畳の部屋がない住宅が増え、こたつのない生活をしている家庭も増えています。この絵本はある家族の大みそかの1日を、こたつを中心に集い、また去っていく人々の姿を通してリアルに淡々と描いています。しかも定点カメラのように天井から俯瞰して眺めるアングルは視覚的にも斬新で、絵を眺めているだけで楽しくなってきます。こたつが懐かしい昭和レトロ世代にとってはノスタルジックで心に沁みる絵本ですし、こたつを知らない子どもたちの世代にとっては新しい発見があるかもしれません。

 

『きょうりゅうオーディション』

たしろちさと 作  小学館

(藤井遥先生のブック・レビュー)

 子どもたちの大好きなきょうりゅう。子どもたちはいつの間にか大人も知らないような長い名前を覚えていることもありますよね。この本はたくさんのきょうりゅうが劇団員のオーディションを受けるお話です。それぞれ得意技を披露したり、審査員に突っ込まれたりと、楽しいお話です。審査員のきょうりゅうが司会口調で進行していくところは子どもたちも大好きで、よく真似をしています。ぜひ、それぞれのきょうりゅうの得意技にも注目して読んでみて下さい!!

 

@   @   @   @   @   @   @   @   @   @

 

 さて、今回の先生方が選んだ絵本の紹介はいかがでしたか? 

 真人幼稚園の子ども達は本当に絵本が大好きです。元気いっぱい遊ぶときは遊び、思い切り体を動かす。一方で、集中して絵本を読んだり、何かを作ったり、友だちや先生の話に耳を傾けたり、そういったこともとても得意です。その静と動、集中と発散のバランスが子どもの成長にはとても重要なのだと思います。そのような意味においても、心と体を鍛えるために絵本はとても大切なツールです。そしてなにより、お気に入りの特別な一冊があるということは、子ども達にとって何物にも代えがたい宝物であり、生涯にわたりその子どもを支えてくれる(時に本当に勇気づけてくれる)、大切な財産になるはずです。ぜひこれらのレビューをご参考になさって、本屋さんに親子で足をお運び頂き、お子さんと自分だけのお気に入りの一冊を探してみてはいかがでしょう。書棚の片隅で絵本たちは皆さんに発見されるのを待っています。

 それでは皆様、新年1月にまたお会いいたしましょう!

 

【今日の一枚】昨日22日におこなわれた終業式の様子です。大雪の影響で引き続き通園バスの運行を取りやめたにもかかわらず、ほぼ全園児が登園してくれました。送り迎えをしてくださった保護者の皆様には心から感謝申し上げます。ありがとうございました!

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 園庭で雪遊び!(R4年度) | トップ | 謹賀新年2023 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事