★ 静やかに 染み入るように ほの白く
リンゴの花は やさしく開く
★ テーブルの ボタン菊見て 思いなば
道に生きても 楽することはなし
★ 思いきり ボール蹴飛ばす 笑い声
窓の外には 青空のぞく
★ のんびりと お湯につかると 青かった
窓辺に望む 山と空とが
★ 田は苗を 受けて育むが 真(まこと)なら
子を受け入れる 世にてあらねば
★ のどかなる つつじ連なる 通り道
五月の空に 紅と白とが
★ 手探りに 求め続ける 幸せに
合わせた両手は 語り続ける
★ 軒先に さっと飛び交う ツバメ鳥
今年も来たりて 巣作りをする
★ 親鳥の 餌待ち受ける 子ツバメに
きずな望みて 道また望む
★ はるかなる 業に生きても 今もなお
水に漂う 映し絵すくう
★ 軒先に さえずり騒ぐ ツバメたち
間近に迫る 梅雨を誘うか
★ 青空に 流れ流れる 山並みに
時の行方を 思いもする
★ 梅雨めいた 青空うけて 生き生きと
垣根彩る アジサイの花
★ 曇りても 目にも心に 鮮やかに
ユリの里なる 花の広がる
★ 七夕の 笹竹のごとく 健やかに
二歳になれし 男(おのこ)すくすく
★ またたきぬ 星の光に 思い込め
君が思いに 我が思いを
★ 梅雨半ば 輪投げをするよ どこにする
手には入れよか 足に入れよか
★ にぎにぎと 歳を忘れて 遊ぶるは
手拍子も打つ 夏のお祭り