夜と霧

迷える子羊
ーこの場を借りて自分の考え方を確立したいと思っていますー

菅首相の訪米

2011-01-31 08:01:38 | Weblog
菅首相は、3月までに訪米したいらしい。
アメリカは6月ぐらいまで待って欲しいらしい。それも上を下への持てなしはしたくないらしい。熱烈歓迎ではない。中国の温首相が熱烈歓迎を受けた後だから菅首相の扱いが粗末であることは目立つであろう。
これを纏めると、菅首相は地方選挙に向けてポイントを稼ぎたい。アメリカは退陣の迫っている首相とは余り真剣に付き合いたくはない。
菅首相のしたことを、していることを考えれば、それも自然であろう。
菅個人が恥ずかしい思いをすることには何の痛痒も私達は感じない。
むしろ地方選挙ねらいで訪米を焦るのは見苦しく、不愉快である。
一方菅首相は日本国の首相という側面を持つ。首相が功を焦れば焦るほど、日本国が恥ずかしい思いをすることになる。人前に出せるような人物ではない。首相の器でないにしても、日本国の象徴ではないにしても、日本国の顔である。
自分の資質を理解しない張り切りボーイは困ったものである。

菅内閣の退陣について

2011-01-31 07:58:18 | Weblog
早晩、菅内閣は退陣する。
これほど惚けたことばかりやる内閣は退陣が早ければ早い程良い。
その方が私達の国の災危は少なくなる。
これは誰しも同じ思いであろう。
しかし、その後を誰しも心配するであろう。
多分次の内閣も不人気であろう。これだけ滅茶苦茶やった後、ぶれずに軌道修正できる人材が今の政治家の中にいるとは思えない。
民主党内閣は、右か左かは別にして、大きく従来を揺動して見せた。
次の内閣は、再度自民党に政権交代しようとすまいと、また逆方向に大きく振れることになるであろう。振幅の大きな政治がこれから続く。
世界各国も、国民も政権を信頼しないではなく、信頼できない状態が続くことになる。振幅が激しい以上、誰しもどの状態に信をおいて良いか判らなくなる。
民主党に政権担当をお願いしたのは失敗であった。
不明を恥じる。

農業が衰退する問題

2011-01-30 11:29:30 | Weblog
食糧を自給できないと言う大きな問題がある。
一方に国土が荒れるという大きな問題がある。
前者は大規模化に適した土地だけを集約し、生産を増やし何とか解決できるかも知れない。それも実際には机上であろう。集約への持続するモチベーションがない。
国土の問題は更に難しい。国土の問題というと話は大きく聞こえる。
要は、私達の周りに広がる不耕地である。
少しずつ広がっている。
この不耕地はある日突然、広大な荒れ地になって私達の前に現れる。
姿を消していた害虫が現れる。マムシなども近寄ってくる。更に都市災害でよく見られるが、洪水である。他にも様々な不具合があるであろう。
私達は、農業などを通して、私達に快適な自然を形成してきた。自然は、目の前の有り様であるが、私達の関与する有り様か、疎遠な有り様かで、私達の暮らしは大きく変わる。
私達にとって快適な自然を求める時、私達の周りに現れる不耕地は今は僅かであっても、快適性を損なうに十分である。

菅首相は何かにつけて「疎いので」

2011-01-30 11:13:14 | Weblog
国債の格付けをめぐっての菅首相の発言「疎いので」で初めて私は理解した。

菅首相は、とにかく素人なのだ。
政治主導で聞く耳もなかった。
市民運動で聞く必要もなかった。
市民運動家は、この国にあっては、ある意味で、「不当」という確立した価値観で運動する。だから人の話を聞く訳ではなく、単に運動する。価値観が一元論なのである。
様々な事象を把握して総合を目指す、そんな努力は不要であった。頭は単細胞であることが望ましい。
だから、何かにつけて、「疎い」判断が優先する。財政も、経済も、農業も、雇用も、何かにつけて疎いのである。

私の不明を恥じます。

情報の秘匿と海上保安官、或いは爆弾三勇士

2011-01-30 10:54:41 | Weblog
日中戦争の時、勇敢なる兵士の話として爆弾三勇士の物語がある。
中国軍の鉄条網を破るため三人の工兵が爆弾を抱いて飛び込み、爆裂と同時に戦死し、任務を果たしたという話である。
実際は、上官が「導火線を100センチにせよ」と命令するべき所を間違えて「50センチにせよ」と言ってしまったらしい。安全なところに脱出する前に爆弾が爆発し、戦死に至った。この命令の誤りを隠ぺいするために、軍は勇敢なる兵士の話を作った。その尻馬に乗って新聞が騒いだ。英雄の誕生である。
当時、同じ工兵仲間のうちで、命令の不当を訴える文書が流れたそうである。しかし如何せん、ミニコミである。マスコミの作る英雄物語に負けた。マスコミも真実を知っていたとしても軍に逆らう気持はなかったであろう。
爆弾三勇士の話を、海上保安官同様インターネットで流していたら、真実は国民に知られるところとなって、国民は冷静であったかも知れない。
海上保安官の起訴猶予を受けて、私のする夢想である。

TPPについて(環太平洋というマーケット)  その二

2011-01-29 15:02:35 | Weblog
従来の延長線上でいえば、この自由貿易の考え方は、TPPは理想であるように見える。
しかし、互恵という貿易の原点に返ると、怪しい。
貿易は一国の足らざるものをお互い補い合って、お互い発展するという仕組みである。
足りないと言うことは主権国家が、その都度検討する。
この意味で国内産業の保護を目的として輸入が制限されることがある。
逆に、不足する物資をむやみに輸出して国内が困窮しないように、輸出も時として制限する。
むやみやたらに制限することは、時として人間の浅知恵になることも多い。この意味で、自由貿易は推奨される。
しかし、まだまだ不完全な地球である。国民国家を一つの単位として考えて、その上で国民国家の幸せ、その次に地球に暮らす人々の幸せを考える必要がある。それぞれの国、考えの順番がある。
まだまだ土俵を大きくすればよいと言うものではない。

TPPについて(環太平洋というマーケット)

2011-01-29 14:42:53 | Weblog
TPPとは何か。
この問題、実務的には経済産業省が仕掛け、何か政策じみたことをやりたいと本末転倒に菅首相が飛びついた。話の唐突性はそんなことに起因するのであろう。
かつてこの国の産業政策をリードした経済産業省の地盤低下、同省の焦りを示していると私は理解している。
さて、このTPPは私達にとって何を意味するか?
これは環太平洋の国々が経済で一つになるということであろう。ある意味EUかも知れない。場合によってはそれ以上の自由なマーケットと言うことでもある。
労働力、工業、農業、その他の産業が環太平洋という一つのマーケットの中で競争する。その中で、強い産業は勝ち残り、弱い産業は市場から退場する。
環太平洋の国々が一つになる。それは究極の理想である。将来にはそこに向かって進むべきかと思う。
しかし、今すぐかと言えばそうではない。TPPの世界で残りそうな企業はトヨタ、パナソニック、キャノン、三菱東京UFJ、三井住友、野村、そのぐらいしか生き残りの指定席を思いつかない。
勿論、もっと多くの企業がむざむざと退場するとは思えない。
しかし、その間、生き残りを賭けたた競合の中、国民は多大の負担を強いられるであろう。急速な自由化、規制無きマーケット、それが私達の社会に危険であることを今世紀初頭に経験したばかりではないか。

農業問題、TPP、菅首相。

2011-01-29 10:51:22 | Weblog
菅首相は競争力のある農業がいとも簡単に出来るように言う。
彼の頭の中は、
アメリカへの輸出→TPPであり、
TPP→農業の競争→強い農業
が必要である。必要、必要、必要。
だから強い農業が実現できる。
と言う極めて単純な思考である。
昔アメリカと争った時には、
アメリカに勝たなくちゃ、勝たなくっちゃ、勝たなくっちゃ。
勝てる。
同じロジックである。最後には精神力だけではなく神風まで動員した。
しかしふざけて貰っては困る。
敗戦から65年、農業はずっと後退の歴史であった。アメリカへの譲歩に継ぐ譲歩であった。
この国の山河や気候などの自然条件に密接に関連して、この国の農業はある。この国の農業を規定するのは、社会制度ではなく、また補助などではなく先ずは自然の制約である。そこに生まれた農業が社会条件の中で極めて営み辛いものとなっている。
だから例外を除いて誰しも農業に行きたいとも思わない。
しかし首相は、先人達の尽力にも拘わらず65年間うまく行かなかったことをいとも簡単に出来るようなことを言う。
何故かと自問自答する考えようとする態度がない。考えず経を読むだけだから話は簡単である。
そこが情けない。

S&Pが日本国債を格下げしたことについては疎いので(菅首相の発言)

2011-01-28 14:08:16 | Weblog
疎いか疎くないかは首相の資質としては問題である。
しかし私達の経済にとっては、そう重要な問題ではない。
日本の国債は日本国民しか買わない。多少評価が低くてもまだ何とか持ちこたえるかも知れない。
しかし評価の中身は謙虚に受け止める必要がある。
私に分からない言葉、「20年度までに基礎的財政収支を黒字化させる」という政府の立場を、いとも簡単に、今のままでは出来そうにないとあっさり言われた。
つまり、政権交代以来「債務問題に対する一貫した戦略が欠けている」と言われてしまった。
金もないのに、金をばらまき更にばらまこうとする失政は明らかである。
海外から調達していないから、私達の政府が破綻しても世界各国に迷惑はかけないであろう。
日本は世界に迷惑はかけない。
しかし、日本国政府は日本国民を塗炭の苦しみに陥れるであろう。
そんな練習問題を日本航空でやったような気がする。

S&Pが日本国債を格下げしたことについて(蓮舫大臣の発言)

2011-01-28 12:35:52 | Weblog
この格下げ問題について、蓮舫大臣が民間企業の評価ですからと菅総理大臣をかばうのやら、かばわないのやら意味不明の発言をしていた。
他にも同じ文言の発言をしていた大臣がいた。一言一句違わないので蓮舫大臣が繰り返した時笑ってしまった。
「民間の言うことは相手にする必要無し」のニュアンスのある発言である。仕分けでは民間が如何に優れているかあれだけおっしゃっていたのにご都合主義だなと改めて思う。
格付けは民間に決まっている。アメリカ政府が日本の国債はねー、なんて言うはずもない。黙って買うか買わないかである。
しかし肝心は、これだけ危険な国債にしたことに素直に反省して欲しい。この反省無くして、事実認識に対する謙虚さ無くして、財政を何とかしようなんて野望はあり得ない。