太鼓叩きの戯言

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ある一月の夕方

2006-01-25 20:38:19 | ジオラマ&プライベート
先日のこと。
仕事を終えた僕は帰路の途中であった。なにやら、真っ直ぐ家に帰る気にならない。

だからといって、キュッとやって帰るわけにもいかない。
そうだ、どこか小洒落たカフェにでも入ってお茶でもしながら本を読もう読もうということになった。

30分ぐらい車を走らせたとこで、よさげなガラス張りのカフェをみつけた。



これ、アイスカフェオレとシナモンパン。

実は、僕は生まれる以前からシナモンが大好きで、シナモンが体内に注入されると、やたらハイになるのだ。

僕は今読みかけ中の本をバッグからだし、シナモンパンをかじりながら読み始めた。そんな時、なにやら、窓の外から視線を感じる。

そっと外を見た。女性がたっている。
その女性は僕のほうをじっと見つめている。寒風の中、動こうともせず。

僕も彼女の瞳をみつめた。
そして、僕はおもわず、僕の座っているテーブルに手招きした。彼女は小さく頷きながら僕の前の席に座った。

彼女は暖かいカフェラテを注文した。
カフェラテがででくる間、彼女はしきりに手をこすりあわせている。きっと、今日は手袋を忘れてしまったのだろうな、そんなことを思いながら、僕は彼女の姿をみつめていた。

そして、30分ぐらいだろうか、お互いの名前、連絡先も告げることなく、ただお茶を飲み続けた。僕は彼女に「ねっ、寒いけど、外を散歩しないか」
僕達は寒風の中、無言で散歩した。
僕は彼女に「こんど、偶然にどこかの街で出逢ったら、その時は名前、連絡先を告げ、そして、朝まで抱き合おう」っと言った。

彼女は少しはにかみながら頷いた。


注意・・・・・・・・・
この作品は途中からフィクションとなっておりますです。