古書肆雨柳堂

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山本耀司 NHK視点論点 文学にみる戦争

2006-08-23 23:03:37 | その他

 この中で山本耀司が自分の過去における戦争の風景を語ります。
彼自身は戦争に参加した年代ではありません。
彼にとっての戦争は子供のころ見た、出征した父親とその死という思い出です。

 それを受け入れられずいるなか、
坂口安吾を読んだことを取り上げています。

 戦争は彼にアイデンティティを問うたようです。
 戦争の思い出を持つ山本耀司と、デザイナーとしての山本耀司が
この点で関わってきます。
 
「僕のとってまだ戦争は終わっていない。
 パリで最初のコレクションを発表してから25年。
 常に定冠詞のようにthe Japaneseと呼ばれ続け、
 そして今だにそう呼ばれる

 日本、日本人、Japanese。いやがおうにも濃くなる意識の中で
 なぜおれはこの仕事を続けているのだろうと自問自答する時。
 最近変なのは誰かに後ろから押されている感じがするのである。
 せっかく負けたのだから、
 あの馬鹿馬鹿しい戦争にせっかく負けたのだから
。」


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