5th season Episode117
1)粗筋
ジェナイ星のシャトルが行方不明となり、エンタープライズは捜索に協力することになった。ライカーが派遣され、ジェナイ星人のソランと救助活動にあたる。
ジェナイ星人は両性具有であり、性別の区別がない。
ソランはライカーに、片方の性別を持って生まれた者は洗脳を施して矯正してしまうのだと説明する。
それにもかかわらず、ソランは自分が女性的傾向が強いこと、ライカーに魅かれていることを告白する。
ソランはそれを察知した仲間に捕らえられ、裁判にかけられる。ライカーは、彼女を助けようとするが、すでに遅すぎた。「矯正」を受けたソランは、ライカーとの間に芽生え始めていた感情を拒絶するのだった。
2)テーマ
直接的なテーマは同性愛者、性同一性障害者の自由です。
しかしジェナイ星には性別を持つ「異常者」を矯正する法律が
あるという設定から、性に限らず少数派を抑圧することの恐ろしさ、
そして、社会の重圧のために自分に正直に生きられないことの
哀しさが語られています。
タイトルの"The Outcast"は「のけもの、追放された者」であり、
そのことを如実に示しています。
3)シーン
裁判で、性に目覚めたことは異常ではないと主張するソランは
勇敢です。
「何も悪いことをしていないのに迫害される、みなと違うというだけで。
我々はみなと変わることはない。
みなと同じように語り、笑い、時にはグチをいい、悲しい時は大声でなく。
あなた達が友人と過ごすように、私たちも友人と過ごす。
私たちのような者に必要ななのは、治療ではなく
あなた方の理解と思いやりです。」
それと一変し、「矯正」を受けたソランは
「自分の間違いに気づいた、私は病気だった、どうかしていたよ。」
とライカーへの恋心を否定します。
「洗脳」って怖~!
『時計仕掛けのオレンジ』の「教育」をうけた少年が
虚ろに優等生的な回答するシーンを思いださせます。