千秋小梅日記

コミティア参加サークル「千秋小梅うめしゃち支店」を運営する小津端うめからの連絡、雑感、感想などです。

新作を楽しみに

2019年08月29日 23時07分35秒 | 読書・漫画

現在買ってる漫画雑誌は「メロディ」くらい。これに時々「ボニータ」を買うくらい。

新しい作家さんの作品を買うことがめっきり減って、自分の昔から好きな漫画家さんの新作を楽しみにする程度になってます。

「…枯れた?」とか内心気にしてたんですけど、

…よく考えたら、年に数回、コミティア行くときは、必死になって新しい才能、新しいマンガを探してました。

中々見つからない時もあるけど、見つかった時の喜びは大きくて。

自分にとって新しい物語を探す場所でもあるんだなコミティアは、と気付いたのでした。

それを気付いたのが、8月のコミティア行きたいな~行きたいな~とうだってた時。とっても行きたかったのです(涙)。

更に秋の新潟コミティアがお流れになってしまいました…冬の東京まで長いなぁ。

新作プロットはやっと再構築し直したところ。ここからまた修正を繰り返して、9月中にネームに入れたら嬉しいな。


今年の収穫2017

2017年12月14日 23時26分51秒 | 読書・漫画

そろそろ今年を振り返る頃だなぁと思いまして、面白かった、印象に残った漫画など考えていました。

う~ん、商業では、「ボニータ」で不定期連載している「KEY JACK」がとても印象に残りました。こう、雑誌で映える絵というか、ペンタッチなんですよ、もう見とれてしまう…。雑誌の方が映える作家さんといえば、LaLaでやってる「ウラカタ!」の葉鳥ビスコ先生なんかもそう。あと、今年も草川為「世界で一番悪い魔女」楽しんで読んでました。主にこれを読むためにLaLaDX買ってるくらいです。

あーそれで思い出した。ショックだったANELALA休刊がありました。ANELALA、初めて創刊から休刊まで買った雑誌になりました。というか、そんなの滅多にないよね…なくあってほしい(^_^;)。

ツイッターでも書いた覚えがありますが、創刊号のそれこそ葉鳥ビスコ「プティトゥ・ペッシュ!」がめっちゃ美しくそして楽しいマンガで、とても好印象だったのです。それから草川為「今日の恋のダイヤ」は1話目はさらっと読んでいたのですが、2話目で1話目にちょっと謎だったエピソードが挿入されて「こういう意図だったのか!」と面白く感じたりしました。LaLaの中堅~ベテランが読み切りを描く、という雑誌だったので、そして大人向けということで描く方も普段より趣向を凝らそうとしていたらしく、どれも割合おもしろかったのです。津田雅美「十年後、街のどこかで偶然に」はどの話も粒ぞろいで(特に好きだったのは最終話)、田中メカ「朝まで待てません!」は最近2巻が出ましたが、雑誌で1話ずつ読んでると「早く進展してくれ」とか「いいもん見た…」とか、もう砂糖てんこ盛りな感じで良かったです。あと、呉由姫「彼女と彼の週末」は絵がとにかく綺麗で、線が繊細ですんばらしかったです。最後の方では樫八重子「山恋」は作者の山への愛が溢れてて、それが良い方向にラブコメに結びついていて、良かったなぁ。

雑誌としては、柱となる人気の連載が出来なかったことが存続を難しくさせた原因なのかしら、とか思うのです…が、残ってほしかった。電子書籍にはなってるみたいだけど。

あと、今年10年ぶりくらいに竹宮恵子「天馬の血族」読み返したのですが、面白くて面白くてたまりませんでした。円熟の技を堪能する気持ちで読んでました。作者も余裕もって物語を演出しているから読む方もゆったり読めます。そして主人公のお留守ボルトの造形がいい。男性も女性も好きになるようなキャラで、すごいなーと思いつつ読みました。

同人誌では、コミティア122のフロントビューにもなってたサークルつらんとてん卵に目鼻」の「星を掬う」という本が…良かった。カメラワークが素晴らしく、自分では描けない!と脱帽するほど見事。ラストページはすごい興奮してどきどきしてました。

あと、同人と商業の狭間ですが、「映画大好きポンポさん」は良かったです。本でも出てくれて個人的には良かったです。何度も読み返しています。ストーリーも良いですが、やっぱり主役のジーン君に感情移入しちゃうことや、ポンポさんの分け隔てない態度に触れたくて、読み返しちゃいます。

うーん、すぐ思いつくあたりはこんなところ。また思いついたら更新します~。


明日はララ原画展

2017年04月29日 01時12分06秒 | 読書・漫画

行ってきます。新潟市マンガ・アニメ情報館にて。

ちなみに新潟コミティアの頃には夏目友人帳大原画展ですよ。

でもまずはララ原画展です。東京で見てますが、もう一回見れるのは嬉しい。

そして途中から追加になったらしいサイファ最終回の原画、展示してあるととっても嬉しい。

頼むから展示してください<(_ _)>

この間行ったマリメッコ展もとてもすばらしく。布好きにはとても良いと思います。こちらは最終日が新潟コミティアの日。新潟コミティアのついでに見ていくの、オススメです。

今のララで楽しみなのは「君のコトなど絶対に」「ウラカタ!」「図書館戦争」…かなぁ。ベテランさんばかりで困った。新人さんで好きな人が出来るとその雑誌のことも応援したくなるので。

自分で買っているのは「世界で一番悪い魔女」読みたさにLaLaDXの方。こちらは逆にルーキーさんが載っていて、たくさん載る中で1つくらい琴線に触れるのがあるので、それが楽しみでもあります。しかし、自分が良いと思った人、中々次回作が載らないんだよなー。残念。


ツイッターのお題にて

2017年04月20日 21時44分42秒 | 読書・漫画

 

というツイッターのお題がありまして、本棚をにらみつつえらんでみたのですよ。どちらかというと昔から持っている、手放さないものを選びました。見てたら色んな思い出がよみがえってきました。

ピグマリオ…
中学の友人が「好きだ」と言っていたのが印象に残っていて。
そして姉が初めて買った「花とゆめ」に載っていたのがクルトとメデューサの最後の決戦の回で。
実家の近くの市立図書館は漫画の品揃えが豊富で、ピグマリオが飛び飛びで(借りられてるから)置いてあったのですね。それを読んでみると、どこから読み始めても面白くって。
後年まとめて読んだら、クルトの成長物語~母が恋しい男の子から、女性を愛する男性になっていくお話であり、それが本筋の冒険譚と見事に絡み合っており、脇役の配置、チョイ役まで行き届いた展開と、まぁ…ドラマの理想形をここに見た、という感じでしょうか。冒険もの、ファンタジーものを読むときの自分の心の中の「ものさし」になっています。

バナナブレッドのプディング…
これも、実家の近くの市立図書館で初めて読んで。「ジョカヘ…」が初めての大島弓子作品でした。それは難解で。その頃から既に「大島弓子は男にはわからない(のに男は分かりたがる)」みたいなことは言われていて、「そういうものなのかなぁ?」とか悩んでいたところ、この作品を読み、「誰が何と言おうと自分は感動した!」と心の中で反論していたのでした。あの夜道を走るところからミルクまでの展開は、私の頭の中の感動作の理想形。

きんぎんすなご…
わかつきめぐみを一冊だけというのもかなり無茶な話だけど、リアルタイムで感動したこれはやはり外せない。主人公のつんつんした心に共感できるので、1冊かけてほぐれていくにつれ、ものすごーく感動したのです。わかつき先生、初めて読んだのは「グレイテストな私達」で、「月は東に…」の陰に隠れてしまうけどあの4人組は大好きでした。「SoWhat?」は年を経るごとに読むと阿梨さんの切なさが前半のそこかしこから感じられて、切なくてたまらないなー…とか、語り出すと長くなる(^_^;)。
私の絵はよく「わかつきめぐみ好きでしょ」「谷川史子好きでしょ」と言われましたけど、言われて内心すごく嬉しかったです。
あ、10冊に谷川さんは言ってませんが、一冊選ぶなら絵の美しさで「各駅停車」外せませんね。

ガッデム…
我が家の本棚で一番古い本。中学に買ったなぁ。新谷かおるは一時期かなり集めてましたが、今残っているのは「アリス12」「砂の薔薇」「左のオクロック!」「NAVI」。アリス12のお下劣ギャグも大好きだし、完成度なら断然「砂の薔薇」だが…楽天的なのと、熱血なところ、女性が綺麗なところ、バランス良くて一冊選ぶならやっぱりガッデム。

ふくはうち…
文月今日子はレディース時代の短編がどれもこれも好き。落ち込んだときも読める、気持が楽になる、自分にとってなくてはならない漫画になってます。スピード感や話の良い意味での深刻味のなさ、皆どこか憎めない登場人物…真面目に「どこが良いか」と語るのが出来ない面白さなのです。ふくはうちは短編メインの文月先生が描いた連載物で、好みのキャラクターが短編だとすぐいなくなってしまうところ、4巻も動き回ってくれているだけでも幸せでたまらないお話。

いのちの器…
未だ連載が続く(72巻出たよ!)長寿作品。20巻くらいから買い続けてるかなぁ…大学時代、精神的に参っていた時、この作品に救われまして、外せないのです。人に勧められるのは6巻まで。夫を失い、復縁するまでの主人公の心の動きが硬軟併せ持った描写で読ませます。それ以降はすごーーくゆるーーい展開になり、近年は更にゆるさに拍車がかかってますが、それでも、ひいき目でしょうが、未だに面白いし、読んでて気持ち良いです。色々人生に悩んでいるのがバカらしくなれる漫画です。

風の宿…
高校時代小山田いく先生にはまってはまってはまりまくってまして。全部買って何度も読んでました。小山田先生の話の盛り上げ方には癖があって、それにはまる人はもうたまらん、となるのです。そしてその癖から抜け出すのは容易ではなく、創作しているとき、気を付けないとすぐ「小山田してる」状態になってしまいます。ぐおおおぉっとクライマックスで盛り上げまくるんですよ。それとか、しみじみ語りだしたり、何かに言づけて気持ちを伝えようとしたり。なんというか、自分の血肉になってる漫画です。

少年は荒野をめざす…
最初買ったのはマーガレットコミックスで装丁を替えて出た時で、新作と思ってたんですよね。浪人中で、立ち読みで、もう1巻でノックアウトされて。あんなにショックを受けたのはあの時だけじゃないでしょうか。その頃マンガ描き始めたばかりで、「私の理想がここにある」と主人公狩野のように思ってしまいました。美しい台詞に美しい絵。退廃的な面と健康的な面と。初めて読んだときは主人公に感情移入、20歳後半に読み返したときは主人公そっくりの男性陸君に感情移入、最近読み返したら狩野の友達菅野と小林の健康さに救われる気持ちになり。読み返すたび印象が変わります。ちなみに後にわざわざぶ~けコミックスで買い直しました、6巻の向日葵の絵が好きで。

ヨコハマ買い出し紀行…
つい最近終わった「コトノバドライブ」、良かったですね!作者の「今」のペンタッチが生きた作品でした。で、ヨコハマ。もうこの絵は外せない。画集持ってますけど、宝物ですもん。大学行く寸前の春休みの旅行中に、初めてターポン出てくる話読んだのですよ。多分旅先の青森か室蘭で。丁度旅先だったから、印象がすごくって。あと、漫画で背景に目を取られる、という体験、初めてしたのがヨコハマだった気がします。あの背景、真似しようとしてもできなかった…どう描いてもヨコハマの劣化コピーになるのです(^_^;)。そして最終巻に向けてどんどん大きくなるタカヒロ、どんどんはかなくなっていく爺ちゃん、長い巻をかけて、あんな展開が待っているとは思わず、泣いてしまいました。

シェリーにくちづけ …
同人誌で一冊選びたかったので考えた末RIMLANDの舞村そうじさんのこれ。初めて行ったコミティアで明らかに買った本は、舞村さんの「図書館妃」、まるちぷるカフェのなかせさんの「かわいいだけじゃツマらない」、うめしそぷろじぇくとのかのはら美友さんの「リファレンス」シリーズ。この方々のウェルメイドされた職人芸のような作品をよんで「同人誌ってこんなに楽しい!」と刷り込みが入って、自分もコミティアに参加したいと思ったなぁという思い出があります。シェリーにくちづけは20歳代と思われるカップルの日々を描いたペーパー漫画をまとめたもの。祝福感というか、幸福感に満ち溢れた本で、いつでも傍らに置いておきたいような本なのです。良い本を選ぶとなると候補があり過ぎたので、一番傍らにあった本を。

 

はぁ~ほんと、いくらでも書けます。まぁ個人的な話で、楽しめる人がいたなら嬉しいです。


今年1年よく読んだ漫画

2016年12月15日 21時25分56秒 | 読書・漫画

先週言ったので、頑張って書こう。

でもけっこう忘れてるんだよなぁ…

覚えている限り、今年の漫画で良かったものを挙げてみます。

「アンの世界地図~It’s a small world」吟鳥子 ミステリーボニータ

去年から引き続き。連載が終わるまでずっと引っ張られて、気になって仕方なかったです。つい「ミステリーボニータ」買い始めてしまった位。

東京でネグレクトされていたロリータ服の好きなアンが家出をして、四国で大きな家に一人で暮らす和服のアキという子の家に住むことになって…というのが大まかなあらすじ。

物語については結構色んな方が絶賛してらしたのでそれは略して、私が特に好きだったのはその背景を含めた描写の説得力の強さと、その背景構成のすごさ。ときに魚眼レンズのような構図だったり、見開きを使った駆け出す描写だったりがすごい迫力で。そんな中で一番好きなシーンは、4巻(でいいかな?今手元にないのです)の「○○(伏字)ごっこはもうおしまい」とアキが言うシーン。1p全部使ったこのシーンは雑誌で読んだときその言葉に説得力を与えるに十分なインパクトを与えられました。特に4巻の背景やコマの進め方はとても読んでいて快感でした。

「八潮と三雲」草川為 LaLaコミックス

今現にLaLaDXで描かれているのは「世界で一番悪い魔女」で、こっちも面白くてオススメなのですが、一番読み返したのはコレ。

人間の世界と隣り合わせにある9つの命を持つ猫の社会(九生猫社会では猫は人の姿に、人間社会では猫の姿になる)で、取り立て屋をする八潮と、その八潮に助けられて恩返しがしたい三雲のラブコメ。

ユーモアの部分が自分のツボにはまって、何度読んでも飽きませんでした。普段男性キャラにそんなに反応しないのに、イケメンで戦えば敵なしの八潮がTV好きだったりミーハーだったりにぼしや酒にやられちゃうというギャップ萌えにやられました。そして三雲がそんな八潮に守ってもらうのが嬉しいようなキャラでは全くないところ、更に余計な駆け引きなくアタックしまくるところがすがすがしくて好きです。

そして、描線が好きです。さっぱりしていて、絵にわかりやすい印象を与えてくれる気がします。

特に今年大好きだった漫画はこの2つ。でも、読んで泣いた漫画はと言えば、

雑誌メロディ10月号の「大奥」。スーパーマーケットで読んでたので泣いちゃだめだと思っていたのにもう、耐えられませんでした。阿部正弘の死の回。多分次の新刊に収録されるんじゃないかと思います。家定編、オススメです。

あと、偶然ですが、20年ぶりくらいに花郁 悠紀子さんの漫画を読んだのです。そして、「春秋姫 」読んで、泣きました。子供の頃は早く読みたくて色んなものを落としていたのですが、今ゆっくり読めるようになって、なんて美しい話だろうと思いました。

他はどうなんだと言われると、う~ん、あちら立てるとこちら立たず、という感じで描きにくいのです…

でも、同人では今年一番感動したのはmiyazakikume「原の城」だと思います。次点が「アンドロメダ総集編」と「面白家老」。「原の城」「アンドロメダ」はみちのくコミティア2で買った作品でしたね。感想リンクしておきます。

本当はもっとありそうなんだけど、思いつきません…また思いついたら今年中に書きます。

でも今はまず来年の新刊に向けて頑張ってます。今、ネームが出来上がったかもしれないところ。小道具や背景の資料を集めて、本番に備えていって、年内に始められたらなぁと思います。47pなので、久しぶりに大変そう(^_^;)

追加した画像は思い立って一気に描いたアンとアキ。見ないでも描ける気がして描いてみたらやっぱり似なくて、途中から見ながら描いたので、あんまり似てない絵になりました。ごめんなさい!


今日も再び思いつくまま

2016年09月30日 00時57分46秒 | 読書・漫画

制作に忙しくてブログ書く暇が作れなくてこんな夜になっちゃいました。

また徒然なるままの日記です。

 今、高屋奈月「フルーツバスケット」読んでます。初めて読んでます。現在旧版の10巻を。いや、正確には最終盤を雑誌で見ました。なんと重くて暗い漫画なのだろうとおもっていて、ずっと読んでいなかったのですが、縁があって。

 今なら冷静に読めますが、高校時代にもし勧められて読んでいたらどっぷりつかって出てこれなかったかもしれないな…と思いました。心理描写がストレートに心に突っ込んでくる感じ。高校時代、こんな美しいものに対する憧れが私はものすごく強かった方。
 ただ、美しい面を読み手の心に届けるために、ものすごい人間の負の面を作者は見つめていたのだろうな、とか、感動的なシーンに至るまでに、ものすごく綿密で時間を描けた積み重ねや演出をしているのだな、ということは高校時代には多分気付けませんでした。なんてことを夾くんの本性が明かされるあたりで考えていました。
 あと、ファッションが華やかで見ていて楽しい。今のところ個人的に好きなのは花ちゃんと綾女さん。

 草川為、というLaLa(DX)の漫画家さんに少しずつはまっておりまして一番好きなのが「八潮と三雲」という全7巻のものですが、それはこんど頭が整理できている時に書きたいなと思います…眠い…


LaLa原画展と、吉野朔実劇場

2016年08月05日 18時54分26秒 | 読書・漫画

先週末行ってきました。

まずLaLa原画展から。以下敬称略で。

成田美名子、清水玲子の絵は別格だなー、と居並ぶ絵を通して見て思いました。

どう描いたのか想像つかなかったです。清水さんの過去の絵だと主線が見えないけどどういうこと?とか、月の子のサンゴの細やかさとか。成田さんサイファの背景のビルとか、エイリアンストリートの装飾とか、パソコン使ってないんですよね???と突っ込みたい位緻密で整然としていました。

私と同じくらいのお年頃の方は成田さんのところでお話しされて、若い方々はホスト部のところでお話しされている姿をよく見かけました。そうそう、今回午前と午後2回見に行って、1回目は家族みんなで、2回目は一人で見に行ったのですが、男性一人だと流石にちょと寂しいというか、周囲から浮いてるかも?と思っちゃうくらい女性の方々が元気で楽しそうでした。

私も成田さんの絵を楽しみに行ったクチですが、お目当ての「アレクサンドライト」「ナチュラル」どっちも何枚かあったから嬉しかった!「ナチュラル」は10巻か11巻の表紙絵が見たかったけど、欲を言えばきりがない。

そしてわかつきめぐみの絵も見れました。今回一番感動したのは「月は東に日は西に」の絵を見た時かもしれない。なんかね、胸が熱くなりました。「SoWhat?」も2点ばかり。普段お見かけしたことがない絵だったので、新鮮でした。

あと、ひかわきょうこの絵も楽しみだったのですけど、個人的には「彼方から」もっと好きな絵があったので残念でした。でも「時間を止めて待っていて」の絵はとてもきれいで、高いのに血迷って複製原画を買いそうになっちゃいました。

あと、もっと原画って小さいものだと思ってましたが、どれも大きくって迫力ありました。カラーにこんなに力を注いでいるんだなぁ、と感動。

ポストカードでふじつか雪、草川為のを購入。どれもその作品読んでないのに!好きな作家さんで、展示されていたカラーも良くって、つい購入。悩んで辻田りり子も。この方は読んだことなかったけど、気になってた方で、良い絵があったので購入しました。…もしかすると本当はララDXの作家さんの方が好みなのかもしれません。

長くなりましたが、続けて吉野朔実劇場。ジュンク堂でやってました。

やっぱり、白黒の原稿は良いです。ものすごく感動。

吉野朔実劇場、ペンタッチがはっきりくっきりしていて、いいかげんじゃなくて、でもかちっとはしていない。よれているけどそれが味になっている。あぁ上手く言えないけどとにかくその線だけでもため息。

そして気合が入っているところの絵はとても繊細。尾崎翆のコマとか。「あぁ!もっとこんなの見たい!」と思いましたもん。

一方聞いてはいましたがトーンはけっこう思い切りよい貼り方。指示の60/10の文字が生原稿らしさを際立てていました。

もう何度も読んだ話ばかりなのですが、生原稿で改めて読んでも話のテンポがとても良くて快感、ユーモアが効いていてたまらんです。

よく出てくる背景の樹、いつもうっそうと繁っていて、とても生命力を感じさせます。

あと、話の最後、登場人物の帰路を後ろ姿で描いた絵が多いのですが、その後ろ姿と、その人たちが各々持ってるバックとの組み合わせがまたかわいい。

少ない線で本当に楽しそうだったり、嫌そうだったりする顔を描かれるのです。

もう一回見たかった、何度でも見たかったなーという原稿でした。


「いたいけな瞳」再訪。

2016年06月24日 01時25分29秒 | 読書・漫画

吉野朔実先生「少年は荒野をめざす」を読み返し、その他色々読み返しながら、ついに「いたいけな瞳」の読み直しを始めました。

「いたいけな瞳」は短編集。大判では全8巻、文庫版では全5巻。大判の方がカラーが入っていて良いですが、とっくに絶版で手に入りにくくなってます。

私は5巻まで大判、残り3巻分は丁度文庫で4,5巻分になっていて、そっちで読みました。

好きな話を並べてみると、

「ラブレター」…カラーが綺麗なのでこれは大判で欲しい。「北極熊が好き」が、そこからの展開が何度読んでもわくわくします。

「橡つるばみ」…「いたいけな瞳」全作の中で1.2を争う作品。橡子(しょうこ)が可愛くて、切なくて、美しくて、悲しい。

「ささやかな不幸」…こういうブラックなコメディは一遍描いてみたい。作中では福子は可愛くない設定だけど個人的にはとっても可愛いと思う。なので最後に主人公が切れるところは大いに納得しながらいつも読んでる。

「本物の贋物」…昔のスケッチブックを見返してたら着物の模写とかしてました。この作品はストーリーよりも演出や主人公の造形、着物や桜などの小道具の描き込みが好き。

「月の桂」…全作の中で1,2を争う作品。夏目漱石の「夢十夜」みたいな作品。最後まで完璧な展開だなぁといつも思いながら読んでいる。

「淡水魚」…待つ女が解放される瞬間の美しさ。それまでの閉塞されてるけど完結して美しい世界からの解放。静かな劇のような話。こういうのを自分が描こうとすると大体雰囲気だけ~になってしまうので、読むたび羨ましく思う作品

「いつも心にスキップを」…ブラックなコメディで好きな話その2.個人的にはスキップのキャラクターはすごく好き。

「天使の祝福」…私が気にするのは顔だけよ…という主人公の気持ちがわかってしまう、わかっちゃいかん気がするけどわかってしまうと言う愛すべき作品(笑)

「夢喰い」…一番好きな話。何が好きって燿(かがり)の造形。髪、表情、体格、性格、そして何よりもあの花模様のショールが個人的にツボ過ぎる。また、雨の匂いがしそうな画面構成、救いのあるラストも大好き。

「百合の吐息」…これも一番好きな話。のゆりの造形がやっぱり好き。ワンシーン脇腹が見える所があるのだけど、そのシーンがどうにも個人的にはセクシー。また、髪をほどくところの演出も大好き。ラストが前向きで読んで凹まないのも全作品の中では救いです。

「潤む炎」…これは最後の3ページの見せ方がもう大好きでたまらない作品。拙作「A Fozen Boy,A Girl In Love」のラストは似ても似つかないけどこのラストが念頭にありました。

次点は、

「少女漫画家の瞳には3等星の星が光る」…創作をやってる今読むとその出来ない苦労話が沁みるわ~…な話。

「極めて個人的な病気」…ちぐみの造形がやっぱり好き。でも他の2人も好きです。何とも言えない味わいの話ですね。

「死は確かなもの、生は不確かなもの」…素晴らしい出来の話なのはよーくわかるのだけど、怖い、怖くて駄目(>_<)。でも素晴らしい悩ましい話。


創作で忙しい。そして仕事も忙しい。

2016年02月25日 19時08分20秒 | 読書・漫画

やっとこさ下描き開始しました。30pなので、多分6月には間に合うと思うのですが、今回構図をしっかり取ってみようとか色々トライしているため中々進まなくて、心配になりますね。

頭が上手く働かなくて、ブログで書くこと、あるんですけどうまくまとめられません。

そんな中、面白かった漫画をば少しでも書こうと思います。

「アンの世界地図」4巻が2月16日に発売になったのです。

前から何度も「面白い」「面白い」言ってたと思いますが、今回の巻はとんでもなく面白かったのです。

ストーリーが良いのは言うまでもありません。今回特に目を引いたのは心理描写。

心理的な台詞や独白と、コマ割りや構図が個人的には見事なほど結びついていて、読んでいると創作意欲が燃えてきます。

こんな風に描いてみたい!と思うのです。

あと、それを支える絵の確かさがすごい。さらさらっと描いているように見えて、そこかしこに「こんな上手く描けない」ともだえるような角度からの絵が沢山。

そして3巻の引きもものすごく気になりましたが、今回の引きもとんでもなく先が気になる引きでした。

さて、意欲を貰って少しでも漫画進めますか…


世界で一番悪い魔女

2015年08月13日 19時48分10秒 | 読書・漫画

秋の新潟&東京コミティアに向けてネーム中。仕事が9~10月忙しいので、間に合うかどうかはギリギリですね。間に合わなかったら春の新潟になるのかしら。間が開くなぁ(-_-;)。
秋の東京の新刊はあるので、だいぶ気が楽ではありますが、10周年のネタがまだまだ…新作が一番だよなぁと思ってやっているのですが、それ以外にもホントは何か仕込みたいのです。しかし思いつかないまま来ています。

と言いつつ本日新刊を何冊か購入。その中で写真の1冊「世界で一番悪い魔女」草川為著・白泉社は、購入予定ではなかったのに、どうしても気になって買ってしまった一品。

この作者の作品は「アネララ」でやっていた「今日の恋のダイヤ」を読んでいます。初読時は「上手いなー」とさらっと読む程度だったのですが、回を重ねるたびに「おぉ、絵がキャラが可愛い!」と引き込まれていきました。

そして単行本の表紙の絵の色遣いにまたやられた。理由はうまく言えませんが何だか好きなのです。「今日の~」はエメラルドグリーンで良いのかな?今回の新刊はえんじ色で、その色々が単純に好きなだけかもしれませんが。
でも、新しい花ゆめコミックスのデザインに一番マッチしてないかな?とこっそり思ったりしてます。

で、中身。目が印象的でした。主人公の眼がおっきいからと言うのはあります。けど、それだけでなく、目の焦点がしっかりしていて、見ていると引き込まれます。あと、目だけで色んな表情を語ってくれます。眼の大きさ的に自分の絵にはすぐ生かせないのですが、こんな目を描けたら楽しいだろうな、なんて思います。

話の中で、結構主人公同士が険悪になったり容赦なくやりあったりしているのですが、嫌味なく読めます。合間合間に細かく挟まるコメディやユーモア部分のテンポが小気味よくて、すんなり読み込めます。いや、ホントいつも思いますがユーモアって大事ですね。
で、容赦なくやりあってる分、徐々に距離が詰まっていく感じがよく伝わり、読んでてもうやきもきさせられます(^_^;)。まだまだ主人公のお互いの秘密が多いので、距離は詰まっても絶対くっつかない所が気になって、先が楽しみです。

ちなみに男の主人公の教授。結構とんでもない性格設定です。ここまでトンデモだと、途中で常識人に近づきそうなもんなのに、どっこいしっかりした一貫性があって、「ここまでぶれないのって実はすごいことかも」と結構気に入っています。