千秋小梅日記

コミティア参加サークル「千秋小梅うめしゃち支店」を運営する小津端うめからの連絡、雑感、感想などです。

ゆうきまさみ35周年

2015年07月23日 21時43分12秒 | 読書・漫画

ゆうきまさみ先生(なんか先生と呼びたくなる)とは付かず離れずのお付き合いです。そんな熱心じゃないけど、見かければ追ってしまいます。

自分のファーストコンタクトは兄が買っていた「パトレイバー」1~3巻。そう、ちょうどブロッケンとガンガンやりあてたころ。

それから自力で10巻くらいまで買ったかな?廃棄物13号は単行本で何度も読み返しました。でも子供の拙い小遣いでは色んな漫画家さんの本が欲しいとなると買い切れず、途中挫折。

一方、自分の生まれた市の図書館は何故か漫画がやたらと置いてあるという図書館で、そこに「あ~る」が置いてありました。貸し出しもしていたので、飛び飛びで置いてあって、今も私の頭の中ではどのエピソードがどのエピソードの前に来るか後に来るかわかりません。

その次は「じゃじゃ馬」ですが、雑誌連載最初の頃は丁度少女漫画にどっぷりつかってた頃で、終盤の、二人に子供出来たくらいからリアルでは読み始めました。しかしその頃になるとブックオフで前半の本がよく売っていて、立ち読みでひたすら読みふけってました。

「クニエ」はとびとびで雑誌連載読んでるうちに、終わってしまいましたねー。

「バーディー」は単行本を追って買っていたのですが、これは展開がとにかくゆっくりで、途中で挫折してしまいました。やっぱり10巻くらいかな?でも職場に「スピリッツ」があって、スピリッツに移ってしばらくしてから読書再開しました。しかし、「スピリッツ」では居心地悪そうでしたねー。

そんなこんなで「クロニクル」はまだ未読。個人的にミステリーと相性が悪いので、中々読む気がしないまま今日に至ります。

そんなゆうきまさみ読書歴で一番好きなのは「じゃじゃ馬グルーミンUP!」。ラブコメとしても楽しい。馬目線でも楽しい、脇役の動きを見ていても楽しい、経営者目線でも楽しい。

あの乾いた絵とシビアな競馬世界が相性いいんだよなー、と思います。ストライクイーグルと言う馬が、馬目線の物語の軸になってますが、まぁ勝ったり負けたりとしてて。他の漫画家さんの絵だと、可哀そうに感じちゃいそうなところ、ゆうき先生の絵だと「うん、そーゆうもんなんだろうなぁ」と納得してしまうのです。

ラブコメ部分と馬部分が不可分になっていて、馬の部分がそんな感じにリアルで、ラブコメ部分がその分引き立てられています。勿論そんなラブコメ他にないので、とっても独特な味わいのお話なのです。

しかし、ゆうき先生の作品のなかでは逆に語りにくいのかな…この前河出で出てたムックでは取り上げられる量が少なかったのでした。残念。

まだ読んでない人はお勧めですよ~と宣伝宣伝。


みちのくコミティアお疲れ様でした。&寄って下さった方ありがとう!

2015年07月21日 19時26分29秒 | 創作

みちのくコミティア、楽しんでまいりました。

主催者様ありがとうございました。寄って下さった方ありがとうございます。

ぽつりぽつりとなんとか売れて、売り上げ0冊は何とか回避出来ました。良かったー。

今回、買う方に燃えて…こんなものを描きました。しかし、よく考えたらこれって面白かった本がサーバ検索にひっかからない方法なんじゃないか?と今更気づきました。う、うーん。

一応挙げた本一覧書いとこう。
「RIMLAND」の「RIMLAND FOR SALE」
「ノースポール」の「FLOWERS」
「びりおんみくろん」の「2U」
「miyazakikume」の「霊廟の扉」
「Cotton Club」の「ホワイトデーまで」
「アトリエ夏休み」の「エアロゾル」

とはいえ、こういう感想を描くと、自分がどこに惹かれたのか確認できてよいなと思いました。気力があるときはやろう。

 


7月19日、郡山で行われる「みちのくコミティア」参加します。G20です。

2015年07月17日 00時55分55秒 | 創作

遅くなってしまいましたが告知。

7月19日11時~15時、福島県は郡山のビックパレットふくしま 展示Bホールで行われる

「みちのくコミティア」に参加します。

6月新潟コミティアからの新たな本はありませんが、6pペーパー漫画を作りました。良かったら寄って貰っていって下さい。

持っていく本は、

「あなたが住む町」

「RoseBud」

「新しい愛の詩」

「きみならずして」

「Happy/Blue'10」の予定です。

遅くなったのは、ペーパー漫画描いたり、看板描いたりしていたから。

一日で仕上げた看板ですが今までになく頑張りました。実物を寄って見てって下さいね。


星が原あおまんじゅうの森

2015年07月10日 00時31分20秒 | 読書・漫画

を読んでます。現在2巻。

博識の友人にお勧めされてたのは「土星マンション」の方だったんだけど、「ネムキ+」を買い始めたとき、載っていたのが「星が原あおまんじゅうの森」の最終話で、どうにも気になってたので、こちらを買いました。

「コミティア30th」に入っていた岩岡ヒサエさんの作品が、なんともとらえどころが難しいお話だったので、「面白いかなぁ」とドキドキしながら読み始めました。

そしたらその心配は杞憂でした。実に面白かった。

絵はほんわかしてます。個人的に好きなのは鈴さん。時間が出来たら模写してみたい位。森は丁寧に描かれていて、質感や風でさざめく感じも伝わってきそうです。

一方、話は怖くて重みのある話です。森が舞台ですが、その森が怖い。何で怖いか考えてみると、誰にも情をかけてないからかな…と思いました。主人公を脅かす側にもかけてないし、主人公側にも情がない。そして怒っている。主人公にとって良い場所ではないのです。なのにそこで主人公は生きなくちゃいけない。その危険さが読んでいてまず怖いです。

また、「死」が特別なものじゃないと感じさせてくれます。生があれば死があるのは当たり前のことですが、普段はそんなこと感じませんし、生のことを見たがり、死は見たくないものです。しかし作品のなかでは生と死の重さがあまり変わりなく感じさせられます。それが怖い。

絵がほんわかしている分、心に隙が出来て、そこに重たい石のような物語が注がれて、どしーん…と心にぶつかって響くような感じがします。

まだ2巻までしか読んでませんから感想は変わるかもしれません。今現在の感想です。


沈黙の艦隊やっと読みました。もやしもんも良かった。

2015年07月02日 21時36分34秒 | 読書・漫画

読み切って、意外な結末だったなぁという感想。

というのはですね、リアルな世界では集団的自衛権とか、核による抑止とか原発との関係とかなんとか言ってる中で、この話の結末は戦争放棄、核廃絶、世界政府樹立でしたから。

そんな夢物語が32巻かけて、リアルな描写にリアルな設定を重ねて説得感を持って描かれているわけです。それが80~90年代に私たちが描いた夢だったんだな…と思うと、現在の世界を見る自分の眼の夢のなさが恥ずかしい、という気持ちにさせられました。また、繰り返しになるけどはるか遠くに来てしまった感をものすごく強く感じました。

そういえば、この間読んだ「官邸危機: 内閣官房参与として見た民主党政権」松本健一・ちくま新書の中で原発ゼロについての話がありました。なんでも、本気で民主党政権が原発ゼロに舵を切れなかったのは、日米原子力協定の定めるところにより、アメリカの許可なくして原子力の停止が出来なかったからだそうな。うーん、ひょんなところで日本は敗者だったんだなぁと実感する出来事でした。

そのまえに「もやしもん」は読み終わっていました。12巻~13巻を読んで、「あぁ、これが描きたかったのかなぁ」なんて思いました。ゆるい大学生活からは見えない世界~社会とのかかわりや大学生活以前の高校時代のヒリヒリ感~を後ろに背負ったうえでのゆるさの肯定。私自身は大学は良い思い出ばかりじゃないところですが、こういう幸せを味わった瞬間もあったし、それは今に至るまで自分を肯定してくれる何かとなったなぁ、なんて大学の頃に思いを馳せていました。「ハチミツとクローバー」とか、「もやしもん」とか、読んでから大学に行ける子は羨ましい。