千秋小梅日記

コミティア参加サークル「千秋小梅うめしゃち支店」を運営する小津端うめからの連絡、雑感、感想などです。

ネームが大変なことと、あおまんじゅうの森のこと。

2015年08月20日 20時31分11秒 | 創作

先週できたちびネーム(コマの構成や全体の作りを見るもの)をネーム(文字と簡単な絵が入ったネーム。私の場合はここでどこまで詰めれるかが勝負)に起こしています。

台詞が多すぎたため、かなりカット。それでも長い台詞のために吹き出しに押されて構図がずれる。結果として意図が伝わりにくい気持ち良くないテンポになる。しかも、台詞が代われば演技も変わる。絵も色々やり直して…段々渦巻の道を歩いている気分になってきました~(@_@;)
コメディのつもりが、青臭くてちょっと暗い大学ものになってしまいました。今のところ正味23p。8月中に原稿にかかれれば新潟コミティアに間に合うので、頭を絞って組み立てます!

そういえば、「星が原あおまんじゅうの森」の全体の感想を書き忘れてました。
…というか、「良い」のです。私の眼には良いところしか見えなくて、書けないよ~というのが本音。
例えるなら眩すぎて表現しようにも手が出ないというか…そのくらい良かったのです。
でも一言くらいなんか書きたいなと思っていました。
全五巻ですが、最後の最後まで丁寧に風呂敷を広げているのがとてもユニークで、他では得難く、心地よい読書でした。
私が普段読むような話では、物語のクライマックスに向けてものすごい加速がついて、怒涛の展開となって、気が急いてたまらないことが多いです。
ところがこの話は、クライマックスでものすごいことが起こっていても、どこか丁寧で、紙面に広く心が配られて、ゆっくりと味わいたくなるのです。
物語の伏線も同様に、丁寧に扱われ、解かれほぐされていきます。
それが、読んでいてとても心地良かったのでした。
今年一番の収穫かもしれません(*^_^*)

良い漫画を読むと、自分の糧になります。いつかそれがどこかでアウトプットされていきます。その日が来るのが楽しみです。
…できたら今回の作品の推進力として早く出てきてくれないかなんて思っちゃった(^_^;)


世界で一番悪い魔女

2015年08月13日 19時48分10秒 | 読書・漫画

秋の新潟&東京コミティアに向けてネーム中。仕事が9~10月忙しいので、間に合うかどうかはギリギリですね。間に合わなかったら春の新潟になるのかしら。間が開くなぁ(-_-;)。
秋の東京の新刊はあるので、だいぶ気が楽ではありますが、10周年のネタがまだまだ…新作が一番だよなぁと思ってやっているのですが、それ以外にもホントは何か仕込みたいのです。しかし思いつかないまま来ています。

と言いつつ本日新刊を何冊か購入。その中で写真の1冊「世界で一番悪い魔女」草川為著・白泉社は、購入予定ではなかったのに、どうしても気になって買ってしまった一品。

この作者の作品は「アネララ」でやっていた「今日の恋のダイヤ」を読んでいます。初読時は「上手いなー」とさらっと読む程度だったのですが、回を重ねるたびに「おぉ、絵がキャラが可愛い!」と引き込まれていきました。

そして単行本の表紙の絵の色遣いにまたやられた。理由はうまく言えませんが何だか好きなのです。「今日の~」はエメラルドグリーンで良いのかな?今回の新刊はえんじ色で、その色々が単純に好きなだけかもしれませんが。
でも、新しい花ゆめコミックスのデザインに一番マッチしてないかな?とこっそり思ったりしてます。

で、中身。目が印象的でした。主人公の眼がおっきいからと言うのはあります。けど、それだけでなく、目の焦点がしっかりしていて、見ていると引き込まれます。あと、目だけで色んな表情を語ってくれます。眼の大きさ的に自分の絵にはすぐ生かせないのですが、こんな目を描けたら楽しいだろうな、なんて思います。

話の中で、結構主人公同士が険悪になったり容赦なくやりあったりしているのですが、嫌味なく読めます。合間合間に細かく挟まるコメディやユーモア部分のテンポが小気味よくて、すんなり読み込めます。いや、ホントいつも思いますがユーモアって大事ですね。
で、容赦なくやりあってる分、徐々に距離が詰まっていく感じがよく伝わり、読んでてもうやきもきさせられます(^_^;)。まだまだ主人公のお互いの秘密が多いので、距離は詰まっても絶対くっつかない所が気になって、先が楽しみです。

ちなみに男の主人公の教授。結構とんでもない性格設定です。ここまでトンデモだと、途中で常識人に近づきそうなもんなのに、どっこいしっかりした一貫性があって、「ここまでぶれないのって実はすごいことかも」と結構気に入っています。