悠々ファーム せなりー

つがるの古都弘前市 四季折々の美しい自然の中で育まれている りんごっこ情報をお届けします。

ホット・リンゴ・ドリンクで風邪やインフルエンザ

2009年01月31日 | 食・レシピ

□ 文献紹介:ホット・リンゴ・ドリンクで風邪やインフルエンザ
  を軽減

 ホット・ドリンクは風邪やインフルエンザに対する昔からの一般
的治療法ですが、このことに関する科学的で臨床的な報告は全くあ
りませんでした。そこで、イギリス、カーディフ大学の研究チーム
が、風邪やインフルエンザになった人に暖かい飲み物を飲んでもら
い症状が軽減することを確認したと「鼻科学」に発表しました。

 風邪やインフルエンザになると鼻水、喉の痛み、咳などの症状が
表れますが、このような時に、ホット・ドリンクを飲むと軽減され
ます。

 研究では風邪やインフルエンザの症状のでている30人のボランテ
ィアに、リンゴとクロフサスグリのコーディアル(果汁のシロップ
を水で薄めた甘い飲み物)を飲んでもらいました。その結果、暖か
い飲み物を飲んだ場合は鼻水、くしゃみ、咳、喉の痛み、悪寒、疲
労症状が即座に緩和しました。そして、その効果は持続しました。
一方、室温の飲み物を飲んだ場合は、鼻水、くしゃみ、咳の症状の
みが緩和しました。

 以上の実験結果は、ホット・ドリンクは風邪やインフルエンザに
有効であることを示していますが、研究者らは心理的な作用も働い
ている可能性も指摘しています。

【文献】
Sanu, A. and Eccles, R.: The effects of a hot drink on nasal
airflow and symptoms of common cold and flu. Rhinology, 46:
271-275. (2008)

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エコな感じのアップルティー

2009年01月22日 | 食・レシピ

Appletee りんごの皮と実の間に栄養価が高いペクチンが多く含まれているのは、ご存知ですよね?その栄養価をもったいないから、お茶と一緒に飲んじゃいましょう!

市販されているフレーバーのアップルティーとは全く違った、本物志向のアップルティーが楽しめます。一度試すと、本物のりんごの甘酸っぱい香りがクセになりますよ。

レシピというより、本当に手軽で簡単なので、気軽に出来ちゃいます。

★エコな感じのアップルティーの作り方★
[作り方]
1.お鍋にりんごの皮と芯を入れ、お水を入れて、沸騰するまで煮ます。
2.ほんのりお湯に赤みがつきます。
3.カップにティーバックを入れ、紅茶を入れる要領で、お鍋のお湯を注ぐだけで完成!
 ミルクを入れて「アップルミルクティ」やシナモンを入れて優しい味に。

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□ 野菜を摂取していれば果物は不必要?

2009年01月16日 | 健康・病気

「野菜を沢山食べていれば果物は特別必要ないのでは?」といわ
れることがあります。それに対して「加熱すると失われるビタミン
Cは果物から摂るのが良いのでは」と言っても、「それだけなら野菜
サラダを食べればいいのでは」と反論されてしまいます。そこで、
今回は野菜と異なる果物の健康機能について紹介します。

○ 心臓病予防と果物

 心臓の筋肉(心筋)に必要な血液を供給出来なくなると狭心症や
心筋梗塞などの冠動脈疾患(心臓病)となります。食物繊維を摂取
すると、血圧が下がり、血液中の脂質やインスリン感受性が改善さ
れると報告されています。

 そこで、食物繊維の摂取量と冠動脈疾患との関係をより明確にす
るために、大規模な疫学研究が行われました(文献1)。研究では
アメリカ、ヨーロッパに住む男性91,058人、女性245,186人あわせて
約34万人を対象に6~10年間追跡調査が行われました。その結果、食
物繊維を多く摂取すると冠動脈疾患の発症が少なくなることが確認
されました。

 次に、食物繊維源を穀類由来、果物由来、野菜由来に分けて、冠
動脈疾患との関係を調べたところ、1日あたりの摂取量が10グラム
増えると、冠動脈疾患の罹病リスクは、穀類由来の食物繊維ではリ
スクが10%低下、果物由来ではリスクが16%低下、野菜由来ではリ
スク低下は認められませんでした。死亡リスクは、穀類由来の食物
繊維では25%低下、果物由来では30%低下、野菜由来でははっきり
しませんでした。
 こうした研究結果から、果物摂取は冠動脈心臓病予防に有効です。

○ 大腸ガンと果物

 大腸ガンは、大腸の内側に発生するガンで、近年わが国では大腸
ガンが急速に増加しています。大腸ガンと食生活の関係を明らかに
するために、世界保健機関(WHO)に所属する国際ガン研究機関が
組織したプロジェクトで、ヨーロッパ8ヶ国に住む、519,978人を
対象とした大規模な追跡調査(1992~1998年、25~70才)が行われ
ました(文献2)。その結果、食物繊維の摂取量が多い人(摂取食
物繊維量31.9g/日)は、低い人(12.6g/日)と比べて、大腸ガンの発
生リスクが25%低くなることが明らかになりました。

 さらに、食物繊維の供給源別に大腸ガンとの関係を調べたところ、
果物由来の食物繊維ではリスクが22%低下、穀類由来も22%低下、
野菜由来では12%低下、豆類由来でははっきりしませんでした。。
この結果は、果物の摂取は大腸ガン予防に有効であることを示して
います。

○ 肥満と果物

 肥満は、メタボリックシンドロームの危険因子で、かつ、高脂血
症、高血圧、糖尿病、ガンなどの生活習慣病を誘発します。しかし、
無理なカロリー制限は、空腹感に悩まされ長続きしません。従って、
肥満予防にはカロリーが低く空腹感を満たす果物の摂取が有効です。

  たとえば、アメリカで行われた肥満の人と標準体重の人を比較し
た農務省(USDA)の調査によると、肥満の男性、女性は、ともに果
物の摂取量が少なく、肉の摂取量が多いことが分かりました(文献
3)。一方、野菜は、標準体重の人と肥満の人の間に有意な差は認
められませんでした。
 
  さらに、南カリフォルニア大学などの研究グループが行った研究
でも、標準体重の人は太った人より果物の摂取量が多いことが分か
りました(文献4)。また、果物の摂取量と体脂肪とは逆相関があ
ることも明らかになりました。一方、野菜の摂取量は標準体重の人
と肥満の人との間に摂取量の明かな差はありませんでした。
 
  こうした結果は、果物を摂取すると調理されることの多い野菜よ
り満腹感を満たし、肥満予防に有効であることを示しています。
 
○ まとめ

 果物には野菜とは異なる生活習慣病予防作用があります。従って
「野菜を摂取していれば果物は不必要」ではありません。毎日くだ
もの200グラムは生活習慣病予防に有効です。

【文献】
1) Pereira, M. A. et al. Dietary fiber and risk of coronary
heart disease: a pooled analysis of cohort studies. Arch Int
Med., 164: 370-376. (2004)

2) Bingham, S. A. et al.: Dietary fibre in food and protection
against colorectal cancer in the European Prospective
Investigation into Cancer and Nutrition (EPIC): an observational
study. Lancet, 361: 1496-501. (2003)

3) Lin, B.H. et al.: Higher fruit consumption linked with lower
body mass index. Food Rev. 25: 28-32. (2002)

4) Davis, J. N. et al.: Normal-weight adults consume more fiber
and fruit than their age- and height-matched overweight/obese
counterparts. J. Am. Diet. Assoc. 106: 833-840. (2006)

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毎日くだものを沢山食べようの科学的根拠

2009年01月01日 | 健康・病気

□ リポフル閑談:毎日くだものを沢山食べようの科学的根拠

リ  ポ:皆さんこんにちは。今日の話題は「毎日くだものを沢山
     食べようの科学的根拠」です。フルッタさん、よろしく
     お願いします。
フルッタ:よろしくお願いします。毎日の食事を楽しみながら健康
     を維持することができたらの願いから、私たちは、毎日
     くだものを200グラム以上摂取することを勧めています。

リ  ポ:今の食事に果物を加えるということですか。
フルッタ:そうではありません、健康を維持・増進するためには栄
     養バランスの良い食事の摂取が必要です。

リ  ポ:栄養バランスの良い食事とはどんな食事ですか。
フルッタ:食事バランスガイドやDASH食事摂取プラン、フードガイ
     ドピラミッドなどです。

リ  ポ:果物だけ食べていれば良いというわけではないのですね。
フルッタ:その通りです。野菜の摂取不足はよく知られていますが、
     果物の摂取量は目標200グラムの6割程度で、野菜よ
     りも不足しています。

リ  ポ:だから果物を沢山たべる事を勧めているのですね。果物
     を食べるとどんな効果が期待できるのですか。
フルッタ:果物をたくさん摂取すると、ガン、高血圧、心臓病など
     の生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防に効果
     があります。
     例えば、世界中のガン研究の専門家が、ガンに及ぼす要
     因について調査した結果、ガン予防には禁煙とともに、
     果物と野菜を多く摂取しなさいと勧告しました。

リ  ポ:科学的根拠から果物の摂取がガン予防に有効と言うこと
     ですね。
フルッタ:はい。そのため、アメリカでは、果物と野菜を毎日400g
     以上摂取する食習慣改善運動が、1991年から始められま
     した。
     その結果、ガンによる死亡率が1993年をピークとして減
     りはじめました。その後、罹患率も減少に転じ、2003年
     には死亡者の絶対数も減少しました。そのため、この食
     生活改善運動はアメリカで最も成功した健康施策である
     と高く評価されています。

リ  ポ:すごい成果ですね。日本ではどうですか。
フルッタ:残念ながら、死亡率、罹患率、絶対数ともに増加中です。
     現在、アメリカでは運動の成功を受けて、果物と野菜の
     摂取量を5から13サービング摂取することを勧めています。
     13サービングの半分を果物から摂取すると、リンゴなら
     毎日3個くらい、ミカンなら6個くらいです。

リ  ポ:すごい量ですね。
フルッタ:はい、そのため果物だけを増やすのではなく、食習慣を
     もう一度見直す必要があります。

リ  ポ:食習慣を変更すれば、無理なく沢山の果物を食べられる
     わけですね。
フルッタ:そうです。それが重要なポイントです。高血圧や心臓病、
     脳卒中予防のためのDASH食事摂取プランと呼ばれている
     食事摂取ガイドでは毎日、リンゴを3~3.5個、ミカン
     なら6~8個食べることを勧めています。

リ  ポ:健康には果物を食べる習慣からですね。
フルッタ:その通りです。こうした研究成果、実績を受け、私たち
     は生活習慣病を予防して健康的な生活を送るためには、
     日本でも毎日、果物を少なくとも200g以上摂取すること
     が望ましいと考えています。

リ  ポ:でも、果物を食べると太りますよね。
フルッタ:我が国には果物にまつわる誤解が多く存在しています。
     その一つが果物を食べると太るです。100g当たりのリン
     ゴのカロリーは54kcalですが、ゴボウのカロリーは65kcal
     です。それだけではありません。果物を食べると満腹感
     が得られるので自然と食べる量が減り、ダイエットに効
     果的です。

リ  ポ:そうなんですか。でも、糖尿病になったら果物は食べて
     はいけないと聞いたことがありますよ。
フルッタ:それも誤解の一つです。糖尿病になっても、果物を毎日
     必ず80kcal摂取することが勧められています。この量は
     おおよそ200グラムになります。また、アメリカの糖
     尿病学会ではさらに多くの果物の摂取を推奨しています。

リ  ポ:知りませんでした。果物は美味しいだけでなく、生活習
     慣病やメタボリックシンドロームの予防にも効果がある
     のですね。フルッタさん、ありがとうございました。 
     皆さん、クリスマスやお正月にはリンゴやミカンを沢山
     食べましょう。

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