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ナイトバーズ(テクノコーシン、4号機)

2017-07-10 15:36:03 | パチスロ4号機




1999年(平成11年)にテクノコーシン(ラスター)
から登場した、Aタイプ4号機「ナイトバーズ」


★ボーナス確率




★払い出し表




同年に登場した「ヒートウェバー」の兄弟機。図柄を入れ替えれば
リール配列は共通で、役構成や払出し枚数、ボーナス確率も一緒だ。
(但し、制御やリーチ目、演出などに違いがあった)


バリバリの技術介入機だったが、設置は少なかった(限定販売だった
模様)。私自身、新宿・南口「アラジン」で対峙した機会があるのみ
(ヒートウェバーは渋谷JRAのそばにあった「ピーワン」(閉店)で
実戦)。新宿で本機と遭遇した時に、筐体のデザインやカラーが凄く
洗練された印象があって、「格好いいな…」と直感したのを思い出す。
「シマ全体が、際立って光っている」ような感さえあった。


兄弟機との大きな違いは、告知システムにあった。ヒートウェバーは
「リーチ目連動告知システム」(業界初)と称した、メインリールと
リール窓下の7セグデジタルを併用した「チャンス告知演出」を採用。
一方の本機は、「リプレイ連動トップナビゲーションシステム(以下、
RTS」と略す)」と呼ばれる、やはり斬新な告知演出が特徴だった。
脇役に徹しがちなリプレイが、ゲーム性の「肝」になっていた格好だ。


そのRTSについて概説すると、通常時リプレイが揃った瞬間、
筐体上部の赤いトップランプが点滅を開始。点滅は次ゲーム
消化中もそのまま続くが、消化後に点滅が終わってしまえば
只のハズレで、そのまま点滅が続くとチャンスだ。ハズレか
リプレイ以外の小役が揃っていれば、その時点でボーナスが
確定した。但し、続けてリプレイが揃った時だけはチャンス
継続となり、さらに次ゲーム以降でフラグ成否を判断。


トップランプの点滅パターンは、全部で8種類存在。上下二段に
配したLEDが種々に動く事で、ボーナス期待を煽る仕様だった。
派手な点滅のパターンほど、期待度も高くなる。まぁ、リプが
成立するたびに光った訳で、単なるリプのまま終わるケースも
非常に多かったが。


全ての点滅パターンを紹介するのは差し控えるが、幾つかの
例を上げれば、トップランプの左右両端だけがチカチカ光る
「漁火(いさりび)」や、左端から右端に光がサッと流れる
「流星」、トップランプ全体が派手に点滅する「ビッグバン」
などがあった。特に、ビッグバンはビッグ確定の激アツ演出。


原則的に「リプレイが揃った時」に光り出すトップランプだが、
何も揃っていないハズレ時とか、リプ以外の小役が揃った時に
点滅を開始する事もある。この場合は問答無用でボーナス確定。


なお、リプレイが揃った時の「効果音」には2種類あって、
通常の「ピロリ」音ではなく、「カキーン」という高音の
SEが鳴ればチャンス。必ず、期待度の高いトップランプ点滅
パターン(流星、ハレー彗星、ブラックホール、ビッグバン)
が発生した(但し、ボーナス確定ではない)。因みに、この
カキーン音は、ボーナス図柄テンパイ時に鳴るテンパイ音と
同じものだった。


因みに、ボーナス成立後は、リプレイが揃う度に、ランプの
点滅パターンが変化する特徴も有した。徐々に期待度の高い
点滅へと「進化」していく格好だ。但し、その前にフラグを
察知しないと、コインロスも増えてしまう。本機は完全告知
ではないので(RTSは、基本的に成立後告知)、リーチ目で
ボーナス成立に気付く機会も少なくなかった。


即ち、テクノコーシンらしい豊富なリーチ目も特徴。基本的には
ボーナスの一直線型、大山型、小山型、小V型、L字型、逆L字が
リーチ目だった(大V型は信頼度低し)。この場合、右リールの
「下にチェリーの付いたベル」が、代用図柄の役割を果たした。


他のリーチ目を例示すると、左中段チェリー付ボーナス図柄の
ハサミ目とか、「下段天馬&右下がりブドウ」のWテンパイで
ブドウがハズれた形とか、「右下がり黒図柄&下段リプレイ」の
Wテンパイでリプがハズれた形などがある。また、左上or下段に
ボーナスが停止して、右リールの中・下段に「2連チェリー」が
止まった形も入り。一方で、兄弟機ヒートウェバーでアツかった
「左にボーナス図柄が無い形からの小役ハズレ」は、リーチ目と
ならない。


ビッグ中の技術介入度も極めて高く、正確な目押しと「運」で
獲得枚数は大きくアップした。「運」と書いたのは、配列上、
リプレイが「上段受け」にならない限りハズすことが出来ず、
しかも中段や下段受けになってしまうケースが頻発したから。
ただ、ヒートウェバーと同じ押し順、つまり、「中押し」を
すれば上段受けを選び易い傾向が見られた事から、ハズシは
「中押し手順が最善」とされた。


ハズシ手順は様々あったが、一例を挙げると、1回目の小役ゲーム
から中押しを実行。まずは中リール上段に「赤7」を狙って、以下、

(1)そのまま止まれば(赤7・チェリー・ベル)、右上段に赤7狙い
(2)1コマスベったら(ブドウ・赤7・チェリー)、右は適当
(3)2コマスベったら(リプ・ブドウ・赤7)、右は適当
(4)3コマスベったら(ベル・リプ・ブドウ)、右枠下に黒狙い
(5)4コマスベッたら(チェリ・ベル・リプ)、右上段に赤7狙い


上記の如く狙って、ベル(15枚)かブドウ(10枚)がテンパイ
した場合は、左枠内に黒図柄狙い。また、リプレイが上段受けに
テンパイした時は、左上段にチェリー付きの赤7を狙ってハズす。
但し、既述したように、ハズシ可能なのは上段受けのみ。中段と
下段受けはハズせない。テンパイラインの振り分けに負けると、
速攻で3回ジャックインしてしまうケースも。


なお、上記(1)(5)で右上段に赤7を狙うのは、ベルにはNG
ポイントがあって、右適当押しだと15枚のベルをこぼす危険が
あったから。右上段赤7狙いだと、ベル成立時は必ず引き込んで
くれた。同様に、左リールもNGポイントを避けるべく、ベルが
テンパイしたら枠内に黒図柄を狙う(ブドウテンパイ時も同じ)。
なお、ビッグ中にチェリーはほとんど出ないので、無視してOK。


ビッグ中は15枚(ベル)も10枚(ブドウ)も1/3程度の確率で
出現したので、ハズシ実行時の獲得枚数は平均約440枚と高い。
これは、ボーナス確率から見ても、かなり甘めの数値といえた。


惜しむらくは、リプのテンパイラインが限定できなかった点と、
設置の少なさである。台のデキ、完成度自体は良かっただけに、
マイナー扱いで終ってしまったのが、今となっては残念である。



(テクノコーシン「ナイトバーズ」の項、了)